まろの公園ライフ

公園から世の中を見る

ばかものよ!

2013年05月31日 | 日記

昨日は冷たい雨でした。
梅雨入りだから仕方がないけれど
気温が低く、何やら心まで冷たくなるような雨でした。

何となく仕事をする気にならず
カメラを手に公園に出てはみたけれど
人影もなく、興趣をそそられる風景もなく、思わずため息・・・

 こういう光景を見ると芭蕉の句を思い出します。

   五月雨を あつめて早し 最上川

芭蕉が「奥の細道」の旅に出かけたのは確か45歳の年でした。
住まいの芭蕉庵を売り払って旅の資金を捻出したと言われていますから
退路を断った相当な覚悟の旅だったに違いありません。

奥の細道の行程はおよそ2400キロ。
弟子の曾良だけを伴っての7ヶ月間に渡る長旅でした。
当時の東北は未開の地でしたから難行苦行の連続でしたが
芭蕉の旅に賭ける執念はすさまじく、彼にとって旅は人生そのものでした。

   月日は百代の過客にして 行きかふ年も又旅人なり
 

最近、どうも怒りっぽくなっています。
ついつい愚痴を言うことも多くなっています。
何より「自分に失望する」ことが増えて来たような気がします。
昔はそんことはなかったのになあと、思わずため息・・・

ふと茨木のり子の詩を思い出しました。



  ぱさぱさに乾いてゆく心を ひとのせいにはするな
  みずから水やりを怠っておいて

  気難しくなってきたのを 友人のせいにはするな
  しなやかさを失ったのは どちらなのか

  苛立つのを 近親のせいにはするな
  なにもかも下手だったのはわたくし

  初心消えかかるのを 暮らしのせいにはするな
  そもそもが ひよわな志にすぎなかった

  厭なことの一切を 時代のせいにはするな
  わずかに光る 尊厳の放棄

  自分の感受性ぐらい 自分で守れ ばかものよ   

                           茨木のり子「自分の感受性くらい」

この詩を読むといつも反省しますね。
ひ弱で情けない自分がどやしつけられた気分になります。

ホント、いい年こいて「ばかものよ!」ですねえ。(笑)
雨の日のブルーは脱ぎ去って
皆さんも、くよくよせずに頑張りましょう。


カルガモの親子

2013年05月30日 | 日記

打ち合わせで久しぶりに都心に出ました。
関東地方も「梅雨入り」とかで朝からポツポツと雨模様。



サッサと打ち合せを済ませ
やって来たのは大手町にある三井物産ビル。
せっかくだから噂の「人気者」をちょっと見てやろうと・・・

ビルの前の人工池で泳ぐカルガモの親子です。
5年ぶりの赤ちゃん誕生ということで
日本一のオフィス街は大いに盛り上がっているようです。

うーん、やっぱり可愛いですねえ。
お母さんの周囲をちょこまか忙しく動き回っています。
外敵の襲来に備えて母親が常にあたりに目を配っている様子が印象的です。

この日もカメラを構える人が大勢いました。
あの空前の「かるがもブーム」が起きたのは10年ぐらい前でしたでしょうか。
以来、三井物産には「カルガモレディー」なる女性スタッフがいて
日々、彼らの成長ぶりをHPを通じて動画などで紹介しているらしいです。
企業イメージのアップに大いに貢献している訳ですね。

カルガモたちはこの人工池で数週間すごした後
向かいにある皇居のお濠に「お引っ越し」するようですが
その時はまたマスコミも押しかけて大騒ぎになるのでしょうか・・・

その三井物産ビルの裏手で
オジサンが何やら熱心に説明書きに見入っています。
「神田明神旧蹟地」とは昔はここに神田明神があったと言うことでしょうか。

その神田明神の境内にあったのが「将門の首塚」。
平将門と言えば平安時代、朝廷に反旗を翻して首を斬られたオジサンですね。
将門の首は京の都大路に晒されたと言いますが
その怨念から首は夜空に舞い上がり故郷・下総の国に飛んで行き
途中、数か所に落下したと伝えられています。
その場所の一つがこの「首塚」とか、うーん、知りませんでした・・・



首塚の前にはたくさんの花が手向けられ、線香の煙も・・・
はるか平安時代の伝承なのに、これにはちょっと驚いてしまいました。

実は「将門の祟り」と言われる出来事が数多くあるようです。
戦後、GHQがこの塚を撤去しようとしたら工事関係者に事故が相次いだり
大蔵省の庁舎を建てる際にも不審な事故が頻発して工事は中止。
結局、首塚はここで手厚く祀ることになったとか。

うーん、怖いですねえ、まるで菅原道真の怨念ですねえ。

塚の横にはガマガエルが鎮座しています。
異郷の地で斬首された将門の霊は故郷に帰りたかったのでしょうね。
カエル、カエル・・・カエルコール。
私もしっかり手を合わせた後、そそくさと帰ることにしました。

皇居のお濠には白鳥が優雅に泳いでいました。
カルガモの親子が引っ越しして来ても、仲良くして欲しいものです。
雨がまたポツポツと落ちて来ました。


スケッチの愉しみ

2013年05月29日 | 日記

最近、どうもスケッチづいている。
昨日も天気がいいので、昼飯がてら一枚描いてしまった。

別にどうと言った風景ではなく
カメラでは絶対に撮らないけれど、絵にすると不思議に味が出る。
それがスケッチの愉しみなのだが・・・

これが私のスケッチ道具。
以前は普通の水彩絵の具で描いていたが
最近はもっぱら手軽な「水彩色鉛筆」を使っている。
サインペンでサッサッとデッサンをすると色鉛筆で着色する。
30分もあれば完成してしまう。

この筆の柄の部分に水が入れてある。
色鉛筆で着色した部分を濡れた筆でなぞると水彩の風合いが出る。
色鉛筆の濃淡と水加減でタッチもさまざまに変えられる。
まことに便利な絵の具なのである。

押入れを整理していたら昔のスケッチブックが出て来た。
これ以外にもあった筈から、ずいぶんの数を描いて来たことになる。
10年以上になるけれど、ちっともうまくならないのは才能の問題だから仕方がない。
パラパラとめくって「アーカイブ」のひととき・・・

これは東向島界隈の民家風景。
真っ赤なサルスベリが咲いているから真夏だろうか。
昔はスケッチブックを手によく都内をぶらぶらしたものである。
この頃はスカイツリーはまだなかった。

おお、これは伝説の赤坂プリンスホテル!
解体工事もすっかり終わって、もうこの風景も見られなくなった。
手前のボート小屋はまだ営業中らしい。
スケッチ一枚の中にも時代の変遷が浮かびあがる。

一番多く描いているのはやはり公園風景である。
やがて夏休みが来ると「昆虫少年たち」が各地に出没する。
オジサンも少年の頃の郷愁を胸にせっせと絵筆を走らせる季節である。
スケッチはただ「風景」を描くのではなく、そこに「自分」を重ね合わせて描いている。
だからヘタクソでもいい、自分らしい絵を描きたいと思う。

新しい水彩色鉛筆を6本購入した。(左側)
カメラを始めて以来、スケッチはすっかりご無沙汰だったけれど
久々に描いてみようという気になって来た。

絵も写真も「好きこそものの上手なれ!」で行こうと思う。

 


夏の匂い

2013年05月28日 | 日記

薄曇りの一日でしたが
時折、初夏の強い陽射しが差しこむと汗ばむようでした。

九州に続いて関西も梅雨入りとか。
今のうちにこの陽射しを楽しんでおこうと
オジサンは本日も飽きずにエッサエッサとジョギングです。



途中の生垣でいい匂いがします。
ちょっとジャスミンに似たやさしく甘い香り・・・
最近になって定家蔓(テイカカズラ)という名前の花だと知りました。

飛行機のプロペラのような、船のスクリューのような・・・
蔓状にからまりながら盛大に咲き誇るなかなかユニークな花です。

テイカカズラは鎌倉時代の歌人「藤原定家」ゆかりの花です。

藤原定家が後白河天皇の娘「式子内親王」を愛した話は有名ですが
死後も彼女が忘れられず、ついに「定家蔓」に生まれ変わり墓にからみついたとか。
うーん、怖い話ですねえ。怖いけどいい香りです。



あちこちに「ドクダミ」の花が咲いています。
残念ながらこれはいい香りではなく、ちょっと臭いですね。(笑)
でも、名前に似合わぬ白い清楚な花です。



これも最近知った「シモツケ」という花です。
かつて下野国(しもつけのくに)に多く咲いていたことから名前がついたそうです。
えーと、下野国と言うのは・・・確か群馬とか栃木とか、あっちの方ですね。
コデマリやユキヤナギの仲間で、とても可愛い花です。

あ、これは匂いませんでした(笑)

またまたいい匂いがします!
フランスの高級香水(知らないけど)のような・・・
まるで雪のように咲いているこの花は「センダン」と言います。

小さな花がいっぱいぶら下がって芳香を放っています。

昔から「栴檀は双葉より芳し」などと言って
この花は発芽した時から強い芳香を放つことから
「優れた人物は幼い頃から他と違って優れている」例えに使われますね。

でも、子供の頃は「神童」などと呼ばれた少年が
大人になるに従って輝きを失い、つまらない凡人になる例も山ほどありますから
「栴檀は双葉より芳し」もちょっと眉つばものですね。(笑)



センダンの木陰で一服しました。
初夏の公園にはさまざまな花の香りが漂っています。
色やかたちだけでなく「匂い」で花を愉しむというのも素敵ですね。

スズメ君もセンダンの香りにウットリしていました。
オジサンもその芳しい匂いに「夏近し」を感じて、思わず空を見上げました。

 


日曜日の声

2013年05月27日 | 日記

沖縄あたりでは早くも梅雨入りとか。
憂鬱な季節の到来ですが、ちょっと一雨欲しい気もします。

ブルーのとっても奇麗な花ですが名前がわかりません。
どなたか詳しい人がいればヘルプ!!!

木洩れ日の中に歓声が響きます。
普段の公園はいたって静かなものですが
土日ともなれば、子供たちの元気な声があちこちで弾けます。

田植えが終わった田圃でも子供たちの声が・・・
オタマジャシやらザリガニやらを追いかけるワンパク坊主たち。
大昔、私もそんな少年でした。

いいお父さんだろうなあ・・・
こういう体験は子供たちの中で残り続けるんだろうなあ・・・
オジサンはちょっとシンミリと思うのでした。

そこで日曜日のスケッチです。

父と娘の散歩風景です。
イクメンパパの背中のパッグがカッコよかったし
パパの後を追いかける女の子の小さな自転車が可愛かったです。

父と息子の野球風景。
嬉しくてたまらないと言った感じのボクの躍動ぶり。
パパは野球が苦手なのかノックバットを何度も空振りしていました。

子供たちの声が響くのどかな日曜日でした。