とうとう大晦日になってしまった。
まるで枯れ木立のように寒々とした気分だ。
と言うのも、この期に及んでまだ仕事が終わらない。
それだけは避けたかったのに、どうも年を越してしまいそうな雰囲気。
ここ数年、めっきり仕事の集中力が落ちてきている。
このブログを始めたのが5月だった。
公園は萌えるような緑で池ではカモのヒナが生まれた。
ブログ開始以来、ずいぶんあれこれと写真を撮ったが
お気に入りの一枚かも知れない。
そのカモたちもすっかり「大人」になって見違えるようだ。
年を越すとさらに逞しくなって北へ飛び立っていくのだろう。
で、突然、卑俗な話なのだが・・・
日銀の調べによると家庭のタンスや金庫で年を越すお金は
なんと89兆9000億円にもなるそうだ!
紙幣の発行残高と銀行などの預金残高の差から割り出すらしい。
まあ、これだけ低金利が続けば銀行に預けるのがバカバカしくなるのは当然だ。
それにしてもスゴイなあと思う。
我が家で年を越すお金は・・・(泪)
今年は「東日本大震災」の年だった。
年末はテレビで震災映像が数多く流れているが、いまだに正視できない。
見ているうちにどうしても涙があふれてしまう。
これは8月、日経新聞本社で開かれた「震災報道」展で見た写真。
津波で泥に埋もれたセーターの中から雑草が力強く芽吹いている。
失われた命と、その上に生まれてくる命。
カメラマンはあくまでも「希望」の象徴として撮ったのだろうが胸をつかれる思いだった。
これは津波の被災地に立てられた「遺体」の場所を示す目印。
瓦礫だらけの原野で寒風に揺れる真っ赤な幟が死者たちの無念を物語っている。
私はいまだにこの写真が目に焼きついて離れない。
行方不明のまま年を越す命の数は実に3468人もあると言う。
この現実をどうすればいいのか・・・
公園からの帰り道、キンカンの実が冬の日差しに映えていた。
こんなものでも、見ればふと心が和らぐ。
いろいろな思いを残しながらに一年が終わろうとしている。
私の拙いブログにお付き合いして頂いた皆さんに心からお礼を申し上げる。
どうかよいお年を・・・