連日の秋空、ジョギング日和。
空にはふんわり雲が浮かんで気持ちがいい。
図書館前の広場では恒例のフリーマーケット。
結構、人が集まっている。
いつもは素通りするのだが何となく覗いてみた。
何の店なのか判然としない。
会話の内容を聞いていると、どうやら「嫁と姑」の関係らしい。
古来、嫁と姑は「犬猿の仲」だったがフリマで呉越同舟。
世の中も変わったもんだ。
ウーン、由緒があるのかないのか・・・よくわからない。
主人「志野焼きのぐい呑みだよ。いいものだよ」
私 「うーん・・・・・」
なんかヤケクソのように積み上げられた古着。
手に取って見る人はいたが買って行く人はいなかった。
フィギアの店があった。
なんかスゴイ量だけど個人で集めたものなのだろうか?
「これってオジサンが集めたの?」
「いや、いろいろ仕入れてくるのよ」
「転売ってこと?」
「なに、あんた。買うの買わないの?」
子供が店番している古着屋もある。
発表会に着たようなドレスも吊り下げてあった。
でも、学校とかどうしてるのかな?
ヒコーキの模型やプラモデルばかりの店。
これも仕入れて来たものだろう。
雑貨の片隅に申し訳程度に置かれた古本。
すべて100円。
シドニィ・シェルダンも島崎藤村先生も円地文子女史も
一山いくらで売られていく(売れてなかったけど・・)
玩具や手作りアクセサリーが並ぶ店の店主は
顔も体型もそっくりのカップルだった。
「ご夫婦なんですか」
「そう、結婚して20年。ずっと夫婦」
「結構、売れてますよねえ」
「全然、フリーマーケットも不況よ。商売にならないわよ」
「商売なんですか」
「そうよ、あちこちのフリマに店出してるけど、ショバ代も大変でさ」
「へえ、商売なのか・・」
「あんた新聞かなんかの人?」
「いや、ジョギングの途中で・・・」
「アハハハ、私も走って少しは痩せないと。ハハハ」
この間、亭主の方は一言も口を開かなかった。
夫婦仲は大丈夫なのだろうか・・・