まろの公園ライフ

公園から世の中を見る

フリマの夫婦

2011年09月30日 | 日記


連日の秋空、ジョギング日和。
空にはふんわり雲が浮かんで気持ちがいい。



図書館前の広場では恒例のフリーマーケット。
結構、人が集まっている。
いつもは素通りするのだが何となく覗いてみた。



何の店なのか判然としない。
会話の内容を聞いていると、どうやら「嫁と姑」の関係らしい。
古来、嫁と姑は「犬猿の仲」だったがフリマで呉越同舟。
世の中も変わったもんだ。



ウーン、由緒があるのかないのか・・・よくわからない。



主人「志野焼きのぐい呑みだよ。いいものだよ」
私 「うーん・・・・・」



なんかヤケクソのように積み上げられた古着。
手に取って見る人はいたが買って行く人はいなかった。



フィギアの店があった。
なんかスゴイ量だけど個人で集めたものなのだろうか?

「これってオジサンが集めたの?」
「いや、いろいろ仕入れてくるのよ」
「転売ってこと?」
「なに、あんた。買うの買わないの?」



子供が店番している古着屋もある。
発表会に着たようなドレスも吊り下げてあった。
でも、学校とかどうしてるのかな?



ヒコーキの模型やプラモデルばかりの店。
これも仕入れて来たものだろう。



雑貨の片隅に申し訳程度に置かれた古本。
すべて100円。
シドニィ・シェルダンも島崎藤村先生も円地文子女史も
一山いくらで売られていく(売れてなかったけど・・)



玩具や手作りアクセサリーが並ぶ店の店主は
顔も体型もそっくりのカップルだった。

「ご夫婦なんですか」
「そう、結婚して20年。ずっと夫婦」
「結構、売れてますよねえ」
「全然、フリーマーケットも不況よ。商売にならないわよ」
「商売なんですか」
「そうよ、あちこちのフリマに店出してるけど、ショバ代も大変でさ」
「へえ、商売なのか・・」
「あんた新聞かなんかの人?」
「いや、ジョギングの途中で・・・」
「アハハハ、私も走って少しは痩せないと。ハハハ」

この間、亭主の方は一言も口を開かなかった。
夫婦仲は大丈夫なのだろうか・・・


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まろの「野鳥観察」

2011年09月29日 | 日記
いつもの公園、いつものジョギング。
見ると芝生広場にズラリとカメラの放列が・・



芸能リポーターではなくバードウォッチャーたち。
公園の「野鳥の会」のメンバーだ。
このカメラの数からすると「オオタカ」が来ているらしい。



日本を代表する猛禽類の「オオタカ」
公園に住みついている例は珍しいく、野鳥愛好家の人気ナンバーワン。
体長は50センチほどで、さほど大きくないのだが抜群の飛翔能力を誇る。
ハトやカモを捕らえて食べる。
時にはカラスに襲いかかることもある「公園の王者」だ。



せっかくだから久しぶりに「バードサンクチュアリ」を覗く。
木の枝でしきりに鳥のさえる声が聞こえる。



私もさっそく備え付けの「望遠鏡」で野鳥観察。
ちょうど目の前の湿原に「アオサギ」が来ていた。



「動かざることアオサギのごとし」と言うほどじっとして動かない。
ところが、水や泥の中に魚を見つけると
それこそ目にもとまらぬ素早さでパクリとやる。



頭に黒い頭巾をかぶっているのは「オナガ」。
その名の通り尾が長く、翼は灰褐色、尾っぽはブルーで先っぽが白い。
姿はなんとも美しいが「ゲーゲー」「ギャーギャー」とダミ声で鳴く。
それもその筈、カラスの仲間で関西ではまったく姿は見られない。



キツツキの仲間で一番小さなのが「コゲラ」だ。
木の枝をつつく時に出る音を「ドリミング」と言って
音のする方向を見ると必ず見つかる。その姿はとても可愛らしい。



美しさで言えばやはり「カワセミ」だろうか。
この公園でも夫婦で居住していて大の人気者だ。
空中でホバリングしながら魚影を見ると一気に水中に飛び込む。



こちらも鮮やかなブルーの体色が特徴の「オオルリ」。
高い木の上で「ピールリ」「ピーピリリ」と朗らかに鳴く。
昨夏、奥多摩の渓谷で初めて見た時は感動した。



声の美しさで言えばやはり「コマドリ」が王者だ。
「ピン、カラカラカラ、ピンカララ」と美しく涼やかな声で鳴く。
ピンカラ兄弟ではない。(古い!)
昔、「こまどり姉妹」という美声の歌手がいたがこの鳥が由来だ。(ますます古い!)



望遠鏡で鳥の姿を覗いていると、しばし世俗を忘れる。
皆さんもいかがですか、時にはバードウォッチャー気分で新しい世界を!

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看板ウォッチング

2011年09月28日 | 日記
2年ほど前に「糖尿病」と診断された。
日頃の不摂生と暴飲暴食の賜物だが、以来、月一回の病院通いを余儀なくされた。
公園ジョギングも医者に言われるまま頑張っている。
おかげで「数値」もほぼ正常になり、健常者に戻りつつあるのだが・・・
病院はちょっと離れたところにあって自転車で20分ほどかけて通う。
その間、パチリパチリとカメラで風景を撮ったりしているのだが
最近、「看板が面白い!」と思うようになった。
つい先日も、病院の往復だけでこんな看板が目についた。



文房具屋らしいがちょっとヒドイ。
もうちょっと「やる気」を出してもらわないと、ね、ご主人!



何の変哲もないような看板だが
一階が「空手教室」、二回が「骨つぎ」の治療院になっている。
結託しているのか、それとも同じ経営者なのか?




町工場をたくさん誘致して「密集」させる計画だったが
不況で思うようにいかない無念が感じられる。



病院の前にある「居酒屋・定食」の店。
今時、こういう名前の店も少なくなったので妙に微笑ましい。



「粉とおじさん」というネーミングがなかなか秀逸だ。
関東は「粉もの文化」が低調だけに関西出身の「おじさん」だろうか。



そのすぐ裏手にある不思議な名前のカラオケ店。
動物がわんさといるのか、猛獣のような経営者なのか、ちょっと不気味だ。



昔から質屋の敷居は高いものだった。
それを払拭しようと工夫のネーミングだと思われるが
あまり質屋と「ともだち」になりたい人はいないのでは?



表通りに出たら「天童よしみ」のコンサートバスが目の前を通過。
大阪・八尾の彼女の豪邸は私の住んでいたマンションのすぐ近所だった。



看板ではないが「色彩感覚」あふれるマンション。
塗り替えの時に住民とのコンセンサスを取れたのだろうか、ちょっと心配。



私はめったにワイシャツというものを着ないので立体の意味がわからない。
何か「3D}のような縫製になっているのか?



口コミでは結構評判らしい「ネパール料理」の店。
ビラトナガルがどんなところなのかネットで調べてみたら
インド国境に近くカトマンズに次ぐネパール第二の都市とあった。



同じ並びに「ファド」を聴かせるライブレストランもある。
ファドはポルトガルの「演歌」のようなものだが、一度、生で聴いてみたい。
昔、アマリア・ロドリゲスのレコードは持っていたのだが・・・



いつもの公園横の小学校は統合によって校名が変わった。
「秋の陽はつるべ落とし」ではないが、ちょっと淋しいような響きがある。



校門にはちゃんと「処世訓」も掲げてある。
その気になって見ると「看板」もなかなか面白いと思いませんか?

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蕎麦屋で一杯

2011年09月27日 | 日記
昨日も打ち合わせの後
気の合うスタッフと神田の「青森料理」の店で飲んだ。
「黒石つゆ焼きそば」とか「鮭のチゃンチャン焼き」とか「身欠きニシン」とか
いろいろ珍しいものが多くて美味しかったのだけれど
酔っていたせいか肝心の写真がすべてピンボケだった。



だからという訳ではないが
帰り道、乗り換え駅の東中野でもう一軒ハシゴした。
前からちょっと気になっていた「蕎麦屋」だ。



「酒と肴と手打ちそば」がキャッチフレーズの店だ。
昔から江戸っ子は「蕎麦屋で一杯」が通だったらしいので
私もそれに習って粋を気取ってみた。



まずは「お通し」を肴にエビスビール。
左から「大豆の醤油煮」「魚の煮こごり」「そばパンの唐揚げ」。
味も食感もそれぞれ違っていて美味しかった!



見ると目の前には焼酎の「名品」がズラリ。
店内にもいろいろ珍しい焼酎が並べてあっていい雰囲気だ。
いろいろ迷ったがプレミア焼酎で人気のある「村尾」をロックで注文。
その馥郁たる香りにしばし酔いしれる。



すでにお腹は一杯だったがせっかくだから
おすすめの「塩豚の燻製」を頼む。
塩ゆでにした豚のバラ肉をそば粉のクレープにつつみ
水菜をはさんで食べる。
塩茹でのバラ肉は脂もぬけて柔らかくて口の中でとろけるようだった。



厨房では若い男女の店員がキビキビと料理を準備し
奥ではいかにも頑固そうな親爺が神妙な顔でソバを茹でている。
ちょっとハイカラ風だがなかなか気持ちのいい店だ。



で、シメはやっばり蕎麦となった。
店で一番人気の「粗びき細打ちせいろ」。
ちょっと黒っぽいのは蕎麦の皮も一緒にひいているからだろう。
これが風味豊かで喉ごしもよくて滅法うまかった!
あとで聞いたらやはり「新そば」だった。
そばを食うと決まって遠い「ふるさと」を思い出してしまう。



私の田舎は島根県の出雲市。
言わずと知れた「出雲そば」の本場である。
三段重ねの「割子そば」が定番で
ソバの上に「刻みネギ」と「海苔」と「モミジおろし」をのせ
甘辛のツユをソバにからめるようにして食べる。
やはり皮も一緒に引いた黒っぽいソバで
何度食べても食べ飽きないし風味と食感を楽しむにはこれが一番!
私は「出雲そば」こそが日本一のそばだと思っている。
こんなことを書いたら久しぶりに田舎に帰りたくなって来た・・・(涙)

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無縁社会

2011年09月26日 | 日記
先日、地元のコミュニティ紙にこんな記事があった。



公園で見つかった自殺者の身元が9年ぶりに判明したと言う。
胸にざわめくものがあった。
普段、何気なくジョギングや自然観察を楽しんでいる公園にも
実はそんな知られざる「現実」があるのだ。



明るくキレイに整備された都市公園だが
それでも年間で3、4体の自殺者や行路病者の遺体が見つかると言う。
決して少ない数字ではない。



公園では樹木の間伐や下草刈りが頻繁に行われ
管理スタッフの手で常に明るく見通しがいい状態に整備されている。
私の知る限り、危険な場所や「自殺」を連想させる場所はない。
団地や住宅に囲まれているから、何よりも人が多い。



それでも「闇」の部分がまったくない訳ではない。
自殺者のほとんどが人の途絶えた夜間に公園の茂みの中に入り込み
樹木の枝にぶら下がって命を絶つ。



しかし、公園死者の多くはホームレスの人の「生き倒れ」だ。
そこにはある種のコミュニティがあって仲間で生活している人が目立つが
もちろん、それを嫌う「一人暮らし」の人もいる。
元々、煩わしい人間関係がイヤでホームレスになった人が多いのだから・・・



さまざまな事情で「社会」からドロップアウトした人たち。
それぞれに家族があり親戚があり、友人や愛する人、誇れる仕事があったはずだ。
なぜ、それらのすべてを捨てて公園の片隅で生きることになったのか。
本当に切なく、痛ましい思いになる。



公園に隣接する団地でも高齢化が急速に進んでいる。
至るところに空き家が目立つし、時折だが「孤独死」も耳にする。
世の中はこれほど人であふれかえっているのに
誰もが「人に満たされていない」という何とも皮肉な現実。



最近、テレビや新聞で「無縁社会」という言葉をよく聞く。
背筋が薄ら寒くなるような言葉だ。
もともとはNHKのドキュメンタリー番組が使い始めた造語で
いろいろと批判や反駁もあるようだが、確かに現代の一面を物語っている。
私には家族があるし、親兄弟や親戚、友人知人もいる。
そういった意味では一応「有縁社会」を生きていることにはなるが
では、その「縁」を大切にしているかと問われれば、はなはだ心もとない。
目の前の現実にかまけて「縁」をおろそかにしている面も多い。
「有縁社会」の住人がある日、突然「無縁社会」に落ちる怖れを感じる。



日本では毎年のように自殺者が3万人をこえる。
失踪者にいたっては年間20万人
どう考えてみても、そんな国が「豊か」で「幸せ」である筈はない。



そのコミュニティ紙の裏面の言葉が哀しく見えた。
本当に「待っている」人はいるのだろうか・・・

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