まろの公園ライフ

公園から世の中を見る

持久力ありや

2012年02月29日 | 日記

この季節「三寒四温」とは言うけれど・・・

ポカポカ陽気だったり、突然、北風が吹いて凍えるようだったり
まことに目まぐるしい変動で体に堪える。



地面にも久しぶりに「霜柱」が立っている。
そのせいでもないだろうが新聞の「経済面」にもお寒い記事が踊る。

エルピーダメモリが会社更生法を申請して事実上倒産した。
以前からDRAM市場での苦戦は囁かれていたことではあるけれど
ついに「国策半導体会社」は白旗を上げた。
6000人をこえる従業員はどうなってしまうのであろうか・・
数少ない「勝ち組」シャープも史上最悪の赤字を計上しテレビ事業は崩壊。
一世を風靡した亀山工場や関連会社の従業員は路頭に迷う。



いずれも韓国勢・台湾勢のすさまじい価格攻勢に敗れての結果だ。
いや、コストだけではななく技術力でも分が悪い。
日本が自信をもって開発した「最先端技術」も
たちまち「汎用品」になってしまうほど新興国の技術水準は向上している。
行き先は「三寒四温」どころかブリザード状態だ。

世界市場という広大な「グランド」に日本企業の姿はない。
かつてはジャパンバッシング(出る杭は打たれる)などと言われたが
今はジャパンパッシング(無視)の状態だ。
私の仕事の「栄枯盛衰」もちょっと似たところがあって複雑である。

近くの小枝で「ヒヨドリ」がピーピーと啼いていた。
春が近づいてきて渡りの野鳥たちも次々と公園に戻って来る。

こちらは「ムクドリ」の幼鳥。
飛び回れるようになって嬉しくて仕方がないようだ。

こちらは・・・???

公園のグランドでは持久走が行われていた。
この季節の体育の授業は耐寒訓練も兼ねた持久走がメニューらしい。
我が家の息子も体育は持久走ばかりでブーブー文句を言っている。
そう言えば私の頃も「1500メートル走」なんてのがあった。
あの頃から持久力も瞬発力もない。

持久走のテストを終えてへたり込む生徒たち。

  「ああ、めちゃくちゃ苦しかった!」
  「なんか変なオジサンいなかった?」
  「いた、いた!気持ち悪い!」
  「ああ、でも持久走終わってよかった」
  「これで来年まで走らなくてもいいもんね。うれしい!」

君たちそれは違うよ。
人生は長い長い「持久走」みたいなもんなんだ。
むしろこれからが本番、そんな風に座りこんでばかりはいられないんだよ。
それはそうと・・・「変なオジサン」って俺のことじゃないよね?

幼稚園児たちも走る、走る。
見ていると呆れるぐらい子供の体力は無尽蔵だ。
日本の製造業もこれからは「持久力」の勝負。
ぜひ頑張って欲しいと思う。
もちろん人ごとではないけれど・・・


シロガネーゼの街

2012年02月28日 | 日記

先日、恵比寿ガーデンプレイスで写真展を見た後
例によって「ちょっとお散歩・・・」と思って歩き出したのだが道に迷ってしまった。
坂を上ったり下ったり、高級邸宅を抜けたりしてやっと表通りに出た。
すでにとっぷりと日が暮れてしまって・・・・

通り沿いのネオン看板に浮かび上がった文字。
ははん、ここが噂に高き「プラチナ通り」かいなと初めて気づいた。
プラチナ通りと言えば白金、白金と言えば都内屈指の高級住宅地と知っている。
縁がないのでバスにでも乗ろうかと思ったのだが
まあ、面白そうなので、思い直してブラブラ歩きだしてみた。

通り沿いには高級そうな「ブティック」や「雑貨店」、「リストランテ」がやたらに多い。
プラチナ通りは通称で正式には「外苑西通り」と言うらしい。
何かの雑誌が「シロガネーゼ」という呼称を使って以来、それがすっかり定着し
誰もが憧れる「セレブタウン」になったと言う。
パリっ子を「パリジャン」などと呼ぶが、あのノリだろうか。

ゆるやかな登り坂・・・どの店もキラキラとウインドーを飾っていてキレイだ。
「何の店じゃろ・・・」とオジサンはついつい覗きこむが
中の店員は露骨に胡散臭い顔をする。



ふと気がついたのだが・・・
通りを走る車も見たことがないような高級外車が多い。
うーん、とても中古の国産車では恥ずかしくて走れない街のようだ。
吹く風が冷たい・・・

何か「別世界」を歩いているような感覚にとらわれる。
東京暮らしもすでに10年を越えたが「白金」に足を踏み入れたのは初めてだ。
人形町や門前仲町、中野、吉祥寺などという町は肌にしっくりと来るが
どうもこの町は尻ががこそばゆくて落ち着かない。
何となく「異邦人」「ラビリンス」などという言葉が浮かんでしまった。

道の向こうに「ケーキ屋」さんが見えた。
高そうな服を着たセレブが、高そうな犬を連れて、高そうなケーキを買って帰って
家でホームパーティーを開くような町だろうか。

ちょっとビールが飲みたいな・・・と思って探すが居酒屋らしき灯りはない。

やたらにオープンカフェが多い。
この寒空にオープンとはどういう了見なのかと訝しむが
こういうのはディスプレイなのかも知れない。

小腹もすいて来たのでどこかに入ろうかと思うのだが
どうも気圧されて決心がつかない。
やっぱり「シロガネーゼ」は俺にはアワネーゼ!

街路樹のこんな貼り紙を見てホッとした。
どんな町にも「庶民の暮らしはあるのだなあ・・」と得心する。
この後、バスで目黒駅まで出て「焼き鳥屋」で一杯やって家路についた。
つかの間の「ラビリンス」であった。

 


 


カメラが欲しい!

2012年02月27日 | 日記

仕事帰りに池袋を通過。
そんなことをしている場合ではないのだが・・・
ちょっとカメラ屋を覗いてみる。

池袋東口に「ビッグ・カメラ」がある。
その向かいには「ヤマダ電機」の日本総本店。



池袋家電戦争の行方も気になるが・・・とりあえずカメラだ!

パナソニックはオシャレで格好いいなあ・・・と思う。
性能や用途によって価格もさまざまなようだが・・・うーん、よくわからない。
なにせカメラの基礎知識はゼロなので途方に暮れる。
途方に暮れているのに店員が素早く笑顔で近づいてくるので緊張!

  「カメラをお探しでしょうか?」
  「カメラ売り場に来とるんやからそうに決まってるやろ!」(言ってない)
  「どのようなカメラをご希望ですか?」
  「それがわからへんから困っとるんや、ボケ!」(言ってない)
  「ご予算はどのくらいを?」
  「そら安いにこしたことはことはあらへん!」(言ってない)

現在、使っているカメラは近所のハード・オフで購入した
オリンパス製7000円の中古コンデジだ。
ジョギングのお供に買ったのだが、使い勝手がよくて気に入っている。
だからなのかオリンパスには妙に惹かれる。
先日も知り合いのライターの女性が親切に助言を下さって
「オリンパス・ペンなら一台でたいていのことは間に合いますよ」とのこと。
まあ、会社は大変なことになっているが製品は「信頼」できるような気がする。

ニコンとかキャノンはいかにもプロ仕様の「王道」という感じだ。
私のような「カメラ音痴」ではとても使いこなせそうにない。
「オラオラ、お前みたいなド素人はお呼びじゃねえよ」と言われているような気がする。
実際、値段もかなり高額で思わず「カメラ貧乏」という言葉が浮かぶ。

で、結局、パンフレットを数冊もらってとりあえず検討することにする。
女優で選ぶならやっぱり「パナソニックかなあ」と思うが、そういう問題ではない。
私がブログで「新しいカメラが欲しい」と書いたら
あちこちから親切なアドバイスや情報を頂いて恐縮している。
そもそもの発端は「カワセミ」を望遠で撮ろうとした時に
今のコンデジのズームでは不足だし、写真がブレルることも多いので
「もっとちゃんとしたカメラが欲しい」という動機だったのだが・・・

パンフレットをいろいろ読んでは見るがチンプンカンプン。
自慢ではないが「取扱説明書」なるものを一度も読んだことがない。
やれ露出だ、やれ絞りだ、シャッタースピードだと言われても何が何やら・・・
とりあえず勉強しないと話にならないようだ。
しかし、なかなか時間がない・・・
そんな折、ブログ愛読者のプロのカメラマンからこんなコメントが入った。

 「富士フイルムの最新のFinePixがあれば、たいていのは撮れそうです。
  コンデジで20倍ズーム、すごいです。
  NikonのD800の一眼レフなら言うことなし」とのこと。

その最新のFinePixがコレ。
確かにコンデジで20倍ズームは凄いなあ、と思う。
値段も3~4万と素人には手ごろで、大いに心が動くが
やはり自分の目で確かめてじっくり検討したいと思っていたら
ブログ仲間の女性から新たな情報が・・・



彼女が愛用している中野の「フジヤカメラ」という店。
カメラ愛好家の間では有名な店らしい。
店員さんも親切でいろいろと的確にアドバイスをしてくれるとのこと。
仕事が一段落したらぜひ行ってみたいと思う。
この際、思い切って一眼レフか、それとも高級コンデジでステップアップか
大いに迷っている。


雨の日のお散歩

2012年02月26日 | 日記

土曜日は朝から雨でジョグは中止。
行きたい映画も読みたい本もあるのだが・・・仕事で思うようにならない。

雨が小止みになったので散歩がてら煙草を買いに外出。
こんなことを書くと「まだ吸っているの!」とすぐにお叱りの声が来る。
文明人にあらず!と忌み嫌われる。(ごめんなさい・・・)

マンション前の「オオシマザクラ」が雨に濡れて黒々と光っている。
どこからか「ギーギー」と壊れた自転車のブレーキのような音がする。

サクラの枝で「コゲラ」ちゃんがせっせと餌を捕獲中。
キツツキの仲間だから嘴で樹皮の中の小虫や幼虫を獲って食べる。
その際の枝を突っつくカタカタカタという音を「ドラミング」と言う。
ギーギー、カタカタ、ギーギー、カタカタ・・・何とも賑やかなやつだ。
でも、見ていると仕草がとても可愛い。

雨の中、カッパ姿で遊んでいる子供も可愛い。

すぐ近くの児童公園。
誰もいないブランコに「詩情」を感じて
乗ってみようかと思ったが、濡れているので断念。
雨の日に一人でブランコに乗るオジサンの姿は哀愁がありすぎる。

その児童公園のオブジェ。
ウーン、青少年の教育上いかがなものかと思うが・・・ま、いいか。



その公園脇にあるヒゲジイならぬ「スダジイ」の大木。
常緑樹だから緑が雨に濡れて風情がある。
秋には小さなドングリがいっぱい根元に散らばる。

雨にけぶる団地の遠望。
周辺の畑もすっかり「冬野菜」の収穫が終わって春を待つ。



どうやら雨もあがったようだ。



帰り道、小さな祠があったので参拝。
いつの頃からか、神仏に対しては素直に黙礼し合掌するようになった。
取り立てて「信仰心」がある訳ではないが、やはり年のせいか・・・
自分だけで勝手に生きているのではなく
目に見えない何かに「生かされている」という漠とした実感がある。
散々、体に悪いことをしながらも、まだ大病もせず健康でいられるという事実。
ずいぶん苦労もして人生瀬戸際のピンチに立たされたこともあったのに
何とか切り抜けて、ぶじ生きながらえているという事実。
笑われそうだが・・・何か大きな「天の配剤」があるうな気がしてならない。

それにしてもこの朽ちかけた鳥居・・・何とかならないのか!

 


風ぬるむ日

2012年02月25日 | 日記

雲一つない澄み切った青空。
でも、冴え冴えとした寒気がウソのように消えた。

ふんわりと明らかに風がぬるんでいる。
油断しているとまた強烈な寒さの「しっぺ返し」を受けそうだが
走っていて汗ばむ陽気はうれしい。

昨夜来、風が強かったせいか「楓」の実がいくつも落下している。
楓(かえで)ではなく楓(ふう)の実と読む。
いが栗のようなトゲトゲにくるまれていて触るとこちょっと痛い。

春の訪れを待ちかねたように「ミツマタ」の白い花が咲いている。
「コウゾ」とともに手漉き和紙の原料になる・・・と学校で習った。
取材で何度も「手漉き和紙」づくりには挑戦したことがあるが、ことごとく失敗した。
器用な人間だと思って来ただけに自分の不器用さに呆れた。

ボケの花も可憐な蕾をつけている。
例年にない寒さで開花が遅れているが、もうじきポッと弾ける。
それにしても「ボケ」という名前はいかがなものか・・・

   ボケの花 名前を聞くたび 頬ゆるむ (杉作)

せめて文字だけは「木瓜の花」にしてあげたい。

ロウバイは咲きくたびれて「老婆」のようになってしまっている。

ジョギングコースでは半袖で走っている人もいる。
この陽気で梅の花も一気にふくらむ筈だ。
走りながら風に乗って梅の香りがほのかに漂ってくるうれしさは格別だが・・・

うーん、まだちょっと固いか・・・
東日本大震災からもうすぐ年だが
その頃にはおそらく梅林は馥郁たる香りに包まれるのだろう。

グランドで黙々と(?)凧上げをしているオジサン。
その胸中は推し量り難いが・・・
推し量り難いと言えば東日本大震災の追悼式だ。
なぜ東京の国立劇場なのか、なぜ被災地ではないのか!
誰も何も言わないし、マスコミの論調もないが
どういう大義名分があってそういうことになったのか皆目わからない。
被災地が分散しているからか、それとも警備上の問題か?
それならば同じ被災地である仙台でやればいい
ボランティアの警備を全国から総動員してやればいい、と思う。
天皇陛下は入院される前から追悼式への出席を熱望しておられたが
ただでさえ苦境にあえぐ被災者の皆さんを
わざわざ東京に呼びよせるような追悼式を果たして望んでおられただろうか。
この時期に無理をされずビデオの出席で十分だと思う。

そう言えば、「復興庁」の設置も東京に決まったらしい。
本当にどうしてなのか・・・
東日本大震災を契機に日本は大きく変わらなければならないと思う。
従来の「中央集権」ではなく、小賢しい官僚の浅知恵ではなく
根本から「国造り」を考え直す好機だと思うのだが
この国はそれとは反対の方向へ突き進んでいるような気がしてならない。
風ぬるむ日に・・・心は冷え冷えと凍てつく。