まろの公園ライフ

公園から世の中を見る

いのちの歌よ海を渡れ

2012年08月31日 | 日記

夏空に湧きあがる入道雲。
まことに不謹慎な話ではあるが
私は見ていると「原爆」を連想してしまうことがある。

今から67年前の夏・・・
広島の人が見た閃光、直後に立ち上った不気味なキノコ雲。
そして、焦土の中に繰り広げられた地獄絵図。
一瞬にして14万人もの命を奪った原爆の惨禍は語っても語り尽くせない。

笹森恵子さん、80歳。
アメリカのロサンゼルスに住む「海外被爆者」である。
13歳の年に広島で被爆、命はとりとめたものの顔や上半身に激しい火傷を負った。
10年後、ジャーナリストのノーマン・カズンズ氏(写真男性)の尽力で渡米
最先端医学によるケロイド治療のおかげで、火傷はかなりの部分が回復した。
そのままアメリカで看護婦となり、結婚、出産、離婚も体験。
現在は、英語で被爆体験を語れる数少ない「日本人被爆者」として
全米から世界中を講演活動で飛び回っておられる。

歌手のクミコさん。
一昨年、紅白歌合戦に初出場して注目された実力派である。
その時に歌った曲「INORI」は広島平和公園に建つ「原爆の娘」の像のモデル
佐々木貞子さんの千羽鶴にこめた思いを歌ったものだ。
貞子さんはまだ幼い2歳で被爆、12歳の年に白血病で短い生涯を閉じた。
「INORI」は貞子さんの甥にあたる佐々木祐滋さんが作曲し
クミコさんに提供した曲である。
「原爆にもヒロシマにも関係のない私が歌ってもいいのか・・・」
クミコさんはずいぶん悩んだが、最後は佐々木さんの熱意に負けて引き受けた。

二人はやがて不思議な「縁の糸」に導かれて出逢う。
2年前、クミコさんのロサンゼルス公演で初めて「INORI」を聴いた笹森さんは
その歌声と曲に感動、母と娘のような心の交流が始まった。
いつか二人で「平和の歌」をつくりたい・・・というのが共通の夢になった。
ところが、クミコさんは3.11の東日本大震災の日
たまたま訪れていた石巻のコンサート会場で被災、裏山に逃げて命は無事だった。
しかし、夥しい数の人が津波にのまれてゆく惨状を目の当たりにして
クミコさんは声もなく震え、叫び、打ちのめされた。
そのショックからいつまでも立ち直れず、歌うことが出来なくなった。
しかし、一時は歌手廃業も考えたという彼女を
いつもあたたかく「笑いなさい、歌いなさい」と励まし続けたのが笹森さんだった。



原爆と津波、戦争と自然災害。
まったく立場の違う体験ではあったが
多くの命が一瞬にして奪われていく悲惨さを身を持って体験した二人は
やがて一曲の平和の歌「きっとツナガル」をつくりあげた。
人は苦しい時、つらい時こそ、つながり合わなくてはいけない。
心を一つにし、ともに手を結びあうことが、いつか平和につながって行く。
そんな思いをこめた曲である。

あの原爆の日から67年・・・
毎年のようにヒロシマの日がめぐり、平和への祈りが捧げられるが
悲しいかな「戦火」は今なお地球上の現実である。
「核廃絶」への叫びも現実の前にはかき消されていってしまう。
しかし、そんな時代だからこそ声を上げなければならないのではないか・・・
歌は所詮、歌に過ぎないけれど
一つの歌が人と人の心を結び合わせれば
何かが少しずつ変わることだってあるのではないか・・・
番組にはそんな実に「プリミティブ」なメッセージがこめてある。

     『いのちの歌よ海を渡れ』

     テレビ東京 9月1日(土) 午後1時~1時55分
     テレビ大阪 9月2日(日) 午前11時55分~12時55分

よかったらぜひご覧いただきたい・・・

クミコさんの歌を初めて聴いた。
あの「やじうまテレビ」の主題歌を歌っている人・・・
という程度の知識しかなかったが、聴いてみて思わず引き込まれた。
美しく、深く、やさしい声である。
笹森さんは「クミちゃんの歌には言霊がある」と言われたが
まさしくそんな歌声であった。
これも機会があればぜひ一度聴いてもらいたい。

 


実りある人生

2012年08月30日 | 日記

新宿上空を巨大な積乱雲が移動中。

「雲の話が多いですなあ・・・」という苦情がたまにある。
まあ、実際の苦情ではないけれど言葉に呆れたような響きがある。
そういう人は往々にして「現実主義者」が多い。
ボーッと雲なんか見ていていったい何になるのと言いたげだ。
確かに雲や霞を食べて生きるわけにはいかないけれど・・・

やっとの思いで台本を仕上げ、9時半にジョギングに出発。
芝生広場では炎天下、野球部員が柔軟体操や腕立て伏せの真っ最中。
若くても熱中症には気をつけろよ!

あまりの暑さに「ムクドリ」も水分補給中。
そう言えば都内でもムクドリが大量繁殖して問題になっているらしい。
フン害や騒音などかなり深刻なようでどこも頭を痛めている。
君たち、ほどほどに頼みますよ、ほどほどにね。

いつものサルスベリ。
花が増えて一層「燃え上がる」ようになって来た。
うーん、暑い!

白いサルスベリはどこか涼しげだ。
赤と白でこれだけて見た印象が違うのだから面白い。
サムスンがアップルとのスマートホン訴訟に負けて巨額の賠償金を払う。
このニュースにちょっと溜飲を下げた人も多いかも知れない。
賠償金もさることながら主力機種の販売停止はかなり痛いに違いない。
こうした特許侵害は今に始まったことではない。
韓国には何度も行ったが、オリンピック前など大阪弁で言う「パチもん」、
偽ブランド商品が町中に溢れかえっていた。
そのモラルの無さ、知的財産への意識の低さは変わっていないのではないか。
むろん「竹島問題」もその延長線上にある。

トチの実が色づいている。
私はこのトチの木の葉っぱが大好きなのだが
木の下には実がいっぱい落ちている。

ちょっと拾って並べてみた。
いかにも「秋の実り」という感じがしませんか?
クルミや椿の実と同じぐらいの大きさで
秋になると自然に殻が弾け実が飛び出して落果する。
毎年、ちゃんと「実り」を提供する植物は偉いなあ・・・と思う。



つやつやと光って栗みたいだがトゲがないからいい。
デンプンやタンパク質が豊富で栄養価が高いから食用としても利用される。
山間の観光地にある「トチ餅」や「トチの実煎餅」がそうだ。
あの素朴でほろ苦い風味は捨てがたい
ただ、大量のお湯で煮て「渋抜き」をするなど手間がかかって処理が面倒臭い。
面倒くさいから写真を撮るだけにした。

帰り道に落ちていた女の子の靴、
別に意味はないが、なんとなく「夏の終わり」を感じたのでパチリ。

見上げると「アトミック・ボム」のような入道雲。
ということで、最後はまたしても雲の話題で、まことに芸のないことである。
本日の走破距離は11680歩、8キロちょっとだった。
公園は実りの季節だが、私に「実りの人生」は訪れるのだろうか・・・


秋めいて来た!

2012年08月29日 | 日記

いつものクスノキの下で休憩。
吹き渡って来る風が涼しくて気持ちいい・・・

ブログの読者から「結構いつも休憩してますねえ・・・」と指摘されることがある。
失敬な!韓国や中国より失敬である!
オジサンはいわれなき「中傷」に耐えつつ再び走り始める。

森の中に栗の実が落ちている。
まだちょっと青いけれど、そろそろ秋だなあと思う。

銀杏の実も落ちている。
これもちょっと青くて「青春」という風情だ。

おお、ドングリも落ちているぞ!
秋はやたらと何かが落ちてくる季節なのだなあ・・・

空には相も変らぬ入道雲。
でも暑さにも「翳り」が出て来たようで余り汗をかかない。

名残りの「虫捕り網」・・・
ひょっとして夏休みの宿題の「昆虫採集」かと思うが
最近はそんなことしないのだろうなあ・・・

夏草の中でしきりに虫の声が聴こえる。
セミの声はさすがに食傷気味だが
リーン、リーンと虫の声がすると思わず耳を澄ましたくなる。

ショウリョウバッタが息をひそめていた。
これから活躍する季節だねえ・・・
コオロギの声もするのだが、なかなか見つからない。

これは確か「シロテンハナムグリ」だったかな・・・
夏草の匂いを嗅いでいると何やら子供の頃を思い出してせつなくなる。

    夏草や 遠き時代に 帰らばや  (杉作)

帰り道に見かけたオカリナおじさん。
楽譜を広げて一生懸命「里の秋」を練習している。

  ♪ 静かな 静かな 里の秋 お背戸に木の実の 落ちる夜は・・・

一緒に口ずさんでみたいのだが
なにせ練習中だから同じところの振り返しでちっとも前に進まない。
うーん、スッと行ってくれ、スッと!(泣)

疲れて歩いていると
傍らを女性ジョガーが颯爽と走りぬけていった。
まるで秋風のような爽やかさで思わず後ろ姿に見惚れてしまった。
これで「オカリナ」のストレスも解消されて
大いにすっきりしたのであった。


アーチェリー人気

2012年08月28日 | 日記

この写真いい感じだと思いません?

夏空に向かって咲くキバナコスモス。
公園のいたるところでオレンジ色の花びらを揺らして
目を楽しませてくれています。

こちらは夏空に向かって伸びる夏草。
目を楽しませてはくれないけど横に並ぶと私の背丈より高い。
すごい生命力だなあ・・・といつも感心します。

これ何だかわかりますか?
公園の隅にある「アーチェリー場」で、奥が日本式の「弓道場」になっています。
アーチェリー場のある公園はちょっと珍しいかも知れません。
普段は閑散としているのに昨日は賑わっていました。

都内の高校の大会が開かれていました。
これは「試射」といって試合前に全員が揃ってで矢を撃つテスト。
よくわかりませんが場内放送がそう言っていました。
それにしても都内の高校にこれだけアーチェリー部があるのが驚きでした。

的は70メートルほど先にあります。
野球のピッチャーマウンドとホームの距離が18メートルぐらいですから
なかなか凄いと言うべきでしょう。
私は温泉地にある射的も当たったことがありません。



アーチェリーと言えば先日のロンドンオリンピックの団体戦では
日本の女子チームがロシアを接戦で破って史上初の銅メダルに輝きました。
いい笑顔ですねえ・・・掛け値なしに「快挙」と言うべきでしょう。
言うまでもなくアーチェリーは欧米を中心にした競技で
日本では古来の「弓道」に比べて、まだまだマイナースポーツのようです。
これから一気に人気が出るかも知れません。

日本チームの中心として活躍したのがこの方です。
なかなか不敵な面構えと言ったら女性に失礼ですが
どんな人なんだろうと、ずっと気になっていました。
早川漣選手、24歳。もともとは韓国出身で本名はオム・ヘリョンと言うそうです。
2009年に帰化し、日本体育大学卒業後に全日本チームに参加。
お姉さんもアーチェリー選手で北京オリンピックで活躍しました。
実は母国の韓国はアーチェリー王国で今回の大会でも金メダルを獲得しました。
韓国のマスコミは早川選手の銅メダルを讃えるどころか
「帰化しなかったら金メダルだったのに・・・」などと悪意に満ちた報道をしました。
お姉さんが北京オリンピックで入賞した時も
「裏切り者」とか「祖国に弓を引いた」とか大変な騒ぎだったようです。
先日の韓国サッカー選手の呆れた暴挙もそうですが
どうして韓国はこうなのでしょうか、怒りより悲しくなって来ます。
早川選手の目標は「打倒韓国」だそうです。
大いに頑張って打倒してもらいましょう。
とりあえずの夢は「銅メダルの報奨金でアゴを削ること」だそうです。
うーん、今のままの方がいいと思うけどなあ・・・

矢が放たれると「ビューン」「ヴィーン」という音がします。
子供の頃の「弓矢ごっこ」しか知らないオジサンはその迫力に圧倒されます。
矢は「アロー」、弓は「ボウ」とか言うそうですが・・・ボウ然としますな。

「バシッ!」「ブシュ!」と矢は次々に命中。
うーん、何ともカッコいい、爽快なスポーツではないか。
これからはアーチェリーを大いに応援しようと思うオジサンだった。

帰り道、もう銀杏の葉が散り落ちていた、
暑いけれど、もうちょっと夏が続いて欲しい気もする。

 


涼風メール来たる!

2012年08月27日 | 日記

暑さ知らずのサルスベリが元気に燃えている。

立秋が過ぎ、処暑も過ぎたと言うのに残暑が続く。
処暑とは「暑さが終わる」という意味らしいが
なんのなんの、いつまで経っても「終わらない夏」である。

ツクツクボウシがWで鳴いている。
アブラゼミやミンミンゼミの声に比べると風情はあるが
それでもやっぱり暑い。
北国などでは今日から新学期というところも多いと聞く。

    法師蝉 鳴く新学期 始まれり  (秋櫻子)



うーん、セミというのは凄いなあ。
この期に及んでもまだまだ生まれ出て灼熱の外界を目指す。
「生まれいずる悩み」はないのだろうか・・・

木陰のベンチで一服。
いつもの「ヘルシア緑茶」でノドを潤す。
脂肪を燃焼しやすくする・・・というフレコミだが少しも燃焼しない。

見て欲しい、帽子のツバまで滲んだ汗。
こんなに大量の汗をかいているのに脂肪が燃焼しないとは
一体全体、いかなる原因であろうか。
思わず「ヘルシア緑茶」に抗議電話をかけようと思ったら・・・メールの着信音。
友人のMさんから「写メール」が届いた。
「涼しさ満点・・・」などという絵文字が踊っている。



おお、なんとも涼しげな渓流の写真ではないか!
山梨県の「西沢渓谷」にお出かけのようだ。
私は行ったことがないが笛吹川の源流に近い関東有数の渓谷らしい。
なんか東京より確実に5度は気温が低いとった感じだなあ・・・

これは「三重の滝」というらしい。
なるほど清流が三段になって流れ落ちている。
こんなところは空気は澄んでて風もさやかでオゾンもいっぱいあって
森林浴に持ってこいのところだろうなあ・・・と羨ましくなる。

Mさんは年齢不詳だが人生の大先輩であり競馬の師匠でもある。
私に似たポッチャリ体型でいつもニコニコと笑みを絶やさず
茫洋としているようでいて、時にとんでもない「大穴馬券」を当てて周囲を驚かす。
カメラも玄人はだしで、こうやってあちこち名所に出かけては
写メールを送って来て下さる。まことにありがたい奇特な人なのである。

すっかり爽やかな気分になり
隣で眠りこけている夏バテおじさんに写真を見せてあげたくなった。



気のせいか木立を渡る風も涼しく感じられて来た。
さあ、もうちょっと頑張って走ろう!
ヘルシアへの抗議電話はまたにしておこう・・・