まろの公園ライフ

公園から世の中を見る

意思表示の夏

2015年08月31日 | 日記

国会正門前は凄いことになっていました。
そぼ降る氷雨にもかかわらず
次から次へと人が湧いて来る異様な状態でした。

この時点ではまだ車が通行していますが
その後、歩道が決壊して国会前は人、人、人で埋め尽くされました。
さながら「解放区」でしたねえ。

うーん、もうこれ以上、前には進めません。
恥ずかしながらデモに参加するのは40年ぶりのことです。
オジサンの現役時代(?)とはすっかり様変わりして
ヘルメットもジクザクデモも機動隊との衝突もない実に整然とした雰囲気で
ハッキリ言って、ちょっと物足りませんでした。(笑)



街宣カーの上で「SEALDs」の若者が叫んでいます。
私に言わせれば聴衆の呼吸が読めずに全く「アジテーション」になっていません。
でも、その初々しさがこのデモの魅力だとは思いますが・・(笑)



偉そうなことを言うつもりはありません、
憲法違反の「安保法制」がこのまま国会を通過したら
安倍首相の「対米追従」をこのまま許したら戦争は必ず現実のものとなります。
まさかそんなこと・・・と油断している間に後悔はやって来ます。
そうならないためにも声を上げる時ではないでしょうか。
それぞれがちゃんと意思表示をする時ではないでしょうか。
誰のためでもなく自分や家族のために・・・

女性たちの姿が本当に目立ちましたねえ。
年配の女性たちはかつての苦い「記憶」を呼び起こし
子育て世代の女性は「わが子」の未来を案じ
若い女子学生たちはみずみずしい感性で「危険」察知し
この場に集ったにちがいありません。

人混みの向うに評論家の佐高信氏の顔がチラリと見えました。
安倍総理の対抗馬すら出せない「総裁選」の体たらくを強烈に批判していました。
ホント、自民党は安倍政権になって以来、完全に変質してしまいました。
谷垣某も、石破某も、平和政党を標榜していた公明党も
情けない限りではありませんか!

オジサンは2時間が限度でした。(笑)
すっかり疲れ果てて地下鉄の駅に向かいましたが
次から次へと人が押し寄せて来るのでまったく前に進めません。
すると、どこからか懐かしい歌声が・・・

【Hatsune Miku】 美しき五月のパリ. Le joli mois de Mai-68 �・ Paris. (Japanese) 【vocaloid 2】;初音ミク

美しき五月のパリ・・
昔、デモに参加するときは決まって歌いました。
そう言えば、今回、デモに参加していたミュージシャンの坂本龍一が
挨拶で「パリの五月革命を見るようです」と語っていたのが印象的でした。

足を棒にして赤坂まで歩いて
居酒屋で一人「デモの打ち上げ」をしました。
まあ、40年ぶりのデモ参加でそれなりの感慨はありましたが
つくづく歳月の流れも感じました。

でも、意思表示という点では・・・異議なし! でした。(笑)

 


やなせたかしの反戦

2015年08月30日 | 日記

今年は戦後70年ということもあって
例年になく「戦争」に関する報道が多かったように思う。
いろいろ考えさせられた。



先日、FBにこんな写真が投稿されていた。
痛々しいほどに骨と皮だけに痩せ衰えた戦場の兵士たちである。
記事には「戦死者の60パーセントは餓死だった」という
衝撃的な文字が添えられていた。
戦時中、海外で戦死した日本人はおよそ300万人と言われているが
その6割が「餓死」だったとは初めて聞く事実で
それがいかに無謀で無慈悲な戦争だったかをあらためて思い知った。
祖国のため、天皇陛下のためと、決死の覚悟で遠い戦地に赴いた兵士たちは
兵站を断たれ、空腹に喘ぎながら死んでいったのである。
名誉の戦死よりも、名誉の「餓死」がはるかに多かったのが先の戦争だった。



その話に漫画家の「やなせたかし」さんを思い出した。
やなせさん自身も戦時中、22歳で中国戦線への出征を体験しておられる。
多くの仲間が戦死する中、ご自身は運よく命は永らえたものの
戦地での「飢え」は塗炭の苦しみだったと言う。
野草やタンポポの根、小動物まで食べて飢えをしのいだと言う。



あるテレビ番組に出演された折にも
飢えがいかに人間の尊厳を踏みにじるかを力説しておられた。

  「正義の戦争というが、まずは飢えている仲間を食べさせるのが正義ではないか」

いつの世も戦争は「正義」の名で始まるが
やがて集団的自衛権という「正義」によって戦地に送られる自衛隊員たちも
おそらく同じような苦しみに直面するに違いない。
近代戦においても「兵站を断つ」のは戦争の常道であるからして
輸送船や輸送機は真っ先にミサイルの攻撃を受ける。
中東の砂漠地帯で「飢餓」にさらされる隊員たちの姿は現実のものなのである。



やなせさんの飢餓体験が「アンパンマン」につながっているのは言うまでもない。
お腹が空いた子供、泣いている子供がいれば、アンパンマンは自分の顔をちぎって食べさせる。
正義を振りかざして勇ましく敵をやっつけることは本当の正義なんかじゃない。
弱くて格好悪くても、時には自分が犠牲になってでもみんなの暮らしや平和を守ること
それこそが本当の正義なのだと…。
政治や外交の世界にも通じる反戦リベラリズムではないか。



筋金入りの「反戦主義者」だった。
戦争につながる政治の動きには徹底して反対を貫いておられた。

   なんのために生まれて
   なにをして生きるのか
   答えられないなんて
   そんなのは嫌だ

やなせさんにとって反戦こそが「正義」だったのである。

今日は歴史的な日になるかも知れない。
やなせさんが生きていたら、きっと参加していたと思う。
私も傍観者を返上して、40年ぶりにデモに参加してみたいと思う。

 


朋あり遠方より来たる♪

2015年08月29日 | 日記

今年、初めて「新サンマ」をいただきました。
冷凍モノとは違って身がふっくらとしてプリプリです。
北海道沖の出身だそうです。



どうです、この見事な焼け具合い!
軽くスダチを絞って一口頬張ると豊潤な香りが口いっぱいに・・・
ああ、たまりません!至福の瞬間です!

旬の枝豆を練りこんだ「さつま揚げ」です。
これも揚げたてなので風味抜群、アツアツを頂きました。



大阪からYプロデューサーの参戦です。
今度、ちょっと大きな仕事をご一緒することになったので
いつものTプロデューサーを交え、打ち合わせを兼ねた食事会でした。
昔から「一言居士」でいろいろ発言が物議をかもしますが
気心の知れた楽しい仕事仲間です。



大阪府能勢町の銘酒「秋鹿」の常温です。
東京で大阪の地酒を味わえる機会はめったにないので
あまりの嬉しさに、調子にのって四杯もおかわりをしてしまいました。
辛口でどっしりとしたお酒らしいお酒です。

私がベロベロに酔っぱらっている間に・・・
打ち合わせ終了!(笑)

店を出がけに・・・
三味線をつまびくお姐さんに遭遇。
うーん、三味線のライブ演奏は初めてですねえ。

♪ 梅はァ、咲いたかァ、桜はまだかいなあ~

すっかりいい気分になり、帰り道は完全に千鳥足でした。(笑)



先週に引き続き番宣です!
日本を代表する国民画家・東山魁夷の名作「道」です。
海沿いの牧草地の真ん中を貫く一本の道。
一見、何の変哲もない道ですが
画家が驚くほど繊細かつ丹念に描き上げた畢生の「心象風景」です。
この一本の道にこめた東山の執念とは・・・

「美の巨人たち」 今夜10時から、お楽しみに!


 


蝉なんて大嫌い!

2015年08月28日 | 日記

今朝も網戸にセミがやって来ました。
まだ静かにしていますが
そのうち火がついたように喧しく鳴き出すのでしょう。



朝夕は秋を思わせる肌寒さなのに
セミたちの夏はまだまだ終わっていないようです。
今年は例年にない猛暑でイヤというほどセミの声を聞かされました。



セミが鳴くのは「求愛」のためだそうです。
有史以来、人間の求愛は耳もとで「ささやく」のが常道となっていますが
有史以来、セミの辞書にはそんな悠長な言葉はありません。
全身を震わせて、ただひたすら鳴き叫び
ところ構わずガムシャラに飛び回ってはメスに突進する。
いかに子孫繁栄のためとは言え「あさましさ」を感じてしまいます。(笑)

セミは地中で七年も「臥薪嘗胆」の日々をすごし
やっとの思いで地上に這い出ても、わずか七日の命だと言います。
それを思うとセミの世に哀れを禁じ得ませんが
だからと言ってセミの「傍若無人」ぶりを許すわけにはいきません。
彼らには「つつましさ」というものがありません。



毎日、毎日、セミの大群が押し寄せて来ます。
先日も鼻歌まじりで調子よく自転車を漕いでいたら
突然、セミが顔面めがけて突進して来て、ひっくり返りそうになりました。
おまけにオシッコまでひっかけて行きました。

別の日には、エレベーターの天井に潜んでいたセミが
突然、暴れ出したのでオジサンはパニックになり
危うく緊急ボタンを押しそうになりました。

いい年こいて、セミは苦手です。
セミなんて大嫌いです。



そのセミも次々と昇天して行きます。
思いをとげて満足なのか、それとも相手が見つからず無念なのか
確実に夏が終わりを告げて行きます。

   亡き父の 遺影ほほえむ 蝉しぐれ (杉作)


 


見逃した映画が多すぎる

2015年08月27日 | 日記

JR目黒駅前の名画館「目黒シネマ」です。
先日、仕事の合間をぬって初めて出かけてみました。
映画ファンの間では有名な存在だそうです。

最近はもっぱら名画館通いで
封切館で映画を見ることがめっきり減りました。
まあ、見たい映画がないこともありますが
それ以上に、見たいと思いつつ見逃した映画が多すぎるんですねえ。



今回は「はじまりのうた」がお目当てです。
あの『ONCE ダブリンの街角で』でアカデミー賞歌曲賞を受賞した
ジョン・カーニー監督が、再び音楽をテーマにして放つヒューマンドラマです。
こう見えてもオジサンは音楽映画は大好きなんです。

恋人に裏切られた失意を抱えたまま
NYのバーの片隅で歌っていたグレタ(キーラ・ナイトレイ)が
音楽プロデューサーを名乗る男との出会いを通して思わぬ運命をたどる。
という、ありがちなサクセスストーリーではありますが・・・

元グラミー賞受賞の音楽プロデューサー、ダン(マーク・ラファエロ)は
その栄光が嘘のように、今は職も家族も失い、酒浸りの毎日。
それでも耳だけは確かで、バーで彼女の唄を聴いてインスピレーションを覚え
その場で「アルバムをつくらないか」と持ち掛けます。
せっかくですから予告編を・・・

映画『はじまりのうた』予告編


アルバムを出そうにもスタジオを借りる金もなく、計画はたちまち頓挫。
それならば「外で録音すればいい」と言い出すダンの発想が凄いですねえ。
ピンチをチャンスに変えるのはビジネスの常道ですが
人生の落伍者ならではのしたたかな「逆転の発想」はちょっと感動です。



すべて「野外録音」という異例のアルバムが完成。
NYの街のノイズ、人々のざわめき、地下鉄の騒音、風のそよぎ・・・
全てが音楽の一部となり、友人、知人、ミュージシャンなど、あらゆる仲間が参加。
それはかつてない臨場感あふれるアルバムとなり、大ヒット!
という都合のいい映画ではあるのですが・・(笑)

同時上映の「ダブリンの街角で」も見逃していた名作でした。
これはラブストーリーですが
あらためて映画における「音楽の力」というものを感じました。
そう言えば、いろいろ好きな音楽映画があったなあ・・・
と、しばし遠い目になったオジサンでした。

 皆さんの好きな「音楽映画」は何ですか?