まろの公園ライフ

公園から世の中を見る

秋の宅急便

2011年08月31日 | 日記
今日で8月も終わりだ。
まだまだ残暑が厳しいが「秋」はもうそこまで来ている。
ブログ誌上を借りて読者の皆様に心より
「残暑お見舞い」申し上げます。



今日も空を見上げて走る。
この間までの入道雲がウソのようなやさしい「ヒツジ雲」。
訳もなくうれしくなって来る。



草むらを走ると一斉にバッタが飛び立つ。
まだ小さい奴ばかりだが9月に入るとぐっと体も大きくなるに違いない。
耳を澄ますとかすかに虫のすだく声も聞こえている。
帰り道、いつもと違う畑のコースを通ってみたら秋が「鈴なり」だった。



民家の庭先に「カキの実」を見つけた。
まだ青いけれど夏が暑いほど柿は甘くなると言う。
楽しみだ!



鳥よけネットの向こうにはイチジク(無花果)もなっている!
これは結構色づいてもう食べれそうだ。



棚に豊かな実をつけているのは「キウイフルーツ」だ。
畑のオジサンによると必ずしも「旬」という訳ではなく通年とれるそうだ。
あの酸味と上品な甘さは酒のつまみにもいいね。



なんと「ザクロ」(石榴)まであった!
子どもの頃、学校からの帰り道によく畑に忍び込んでは食べた記憶がある。
あのツブツブを頬張って噛んだ時の甘酸っぱい風味はちょっと言い難い郷愁がある。
ポリフェノールが豊富で女性には人気だそうだ。



畑の奥に大きく茂っているのは「里芋」の葉っぱ。
私は筑前煮の中に入れる里芋が大好きなのだが
これから涼しくなるとフーフー言いながら食べる「イモ煮」なんもいいね。
これらの「秋の味覚」をまとめて宅配便で皆さんに届けたくなった!



家に帰ると友だちから「残暑見舞い」の葉書が届いていた。
ビール好きの私を喜ばせようと何とも心憎い演出ではなかろうか。
思わず冷蔵庫を開けたくなった。
昔は夜な夜な一緒に飲み歩いた彼も、今は某テレビ局の制作局長。
すっかり偉くなってなかなかビールを一緒する機会も減った。
もう夏も終わりだなあ・・・

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おじさんの暴挙

2011年08月30日 | 日記
人間は時に「魔が差す」ということがある。
不惑の年齢をはるかに過ぎたオジサンとて同様である。



代々木公園の休日を楽しんだ帰り
原宿駅の前を通った時にふと「竹下通り」を覗いてみるかと思い立った。
今にして思えば「魔が差した」としか言いようがない。



まあ大変な人混みだった。
よく「イモの子洗うよう」などと言うが、イモの子も蜂の子も数の子も
一緒くたになって湧いてくるような大混雑だった。
一瞬「やめとこか」と怯むが、勇気をふるい大きく深呼吸して突進した。



どこの店先も人、人、人であふれかえっている。
小規模なファッショブティックやアクセサリーショップが圧倒的に多い。
ちょっと中を覗こうとすると「なんでここにオッサンがおるの!」という
女の子の厳しい視線が飛んでくる。



中にはオバサンらしき人もいてホッとするのだがほとんどが中国人の観光客。
うーん、中国人はこんなところまで進出しているのか!
彼女らは一向に臆する風もなく声高に中国語で喋りつつ写真を撮っている。



イモの子のほとんどが女子高生や女子中学生たちだ。
それぞれ個性的なファッションでキメて人混みの中を闊歩している。
可愛い関西弁や九州訛りも混じっていてちょっと微笑ましい。



竹下通りと言えば80年代前半の「竹の子族」発祥の地でも知られる。
毎週日曜日、原宿や代々木公園周辺の「ホコ天」に集結し
ラジカセから流れるディスコサウンドに合わせて踊る若者たちのパフォーマンスは
日本の新しいサブカルチャーとして海外にも紹介された。
ちなみに「竹の子族」の名前は竹下通りの「ブティック・竹の子」という店の
奇抜な衣装を若者たちが好んで着たことに由来すると言う。
そう言えば「竹の子族」出身の芸能人も結構いたな・・・えーと、誰だっけ?



せっかく来たのだからマクドでお茶でもしながら
女の子と喋って見聞を広めようかとも考えたが大変な混雑で店にも入れない。
うーん、どうしよう・・・



途方に暮れたオジサンは人混みの中で茫然と経ちつくす。
ここでは原発放射能も円高も民主党も全く関係ない。
あるのは阿鼻叫喚の喧噪と屈託のない笑顔と中国人たちの耳障りな叫び声ばかり。



行き場を失ったオジサンはすごすごと出口の方向へ。
竹下通りは全長350メートル近くもある商店街なのだが
私が歩いたのは30メートルもなかったような気がする。
「滞在時間はわずか10分」であった。



なんとも情けない「竹下通り滞在記」ではあったが仕方がない。
この場違いな人混みの中に突入しただけでも自分で自分を褒めてやりたい。
しかし、わずか10分でもドッと疲れた。
オジサンにとってはやはりとんでもない「暴挙」であった。

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踊る代々木公園

2011年08月29日 | 日記
待ち合わせまでに時間があったので
久しぶりに「代々木公園」を覗いてみたのだが・・・



公園入り口に設けられた特設ステージは凄い人だかり。
何かと思ったら土佐の「よさこい踊り」のチームが大熱演中だった。
5月には「わが公園」でも踊っていたがイベントがあればどこへでも出かけるようだ。



空にゃフンワリ飛行船。
なるほど、この群衆の上を飛べばかなりの宣伝になる。



代々木公園は都内でも4番目の広さだと言う。
東京ドーム11個分、散歩がてらに一周すると優に一時間以上はかかる。
日曜日とあって園内ではさまざまな人がさまざまに休日を楽しんでいた。



一瞬、真夏のスキー教室?・・・と思ったがちょっと雰囲気が違う。
皆さんが持っているスキーのストックのような棒には丸い輪っかがない。
「トッレキングポール」と言って山歩きに使うものらしい。



この後、一団は公園で「山歩き」の訓練を始めた。
コーチの「もっと歩幅を大きく!」という叱声に従って全員が大股歩きになる。



こちらでも若い女性たちが踊っていた。
最近はこういう「ダンスパフォーマンス」の練習風景を見る機会が多い。
踊っては汗をふき、お喋りをしてはまた踊る。とっても楽しそうで思わず見とれる。



こちらは「太極拳」か。なぜか鬼気迫る感じで熱心に指導されていた。



と思えば昼寝のオバチャンも。
この人、私が公園を一周して帰る時もまだ同じ体勢で寝ていた。



ジョギングをする人も多い。
オジサンはどうしても妙齢の女性ランナーに目が行ってしまう。
私など走る時はつねに汗びっしょり、息ぜいぜいなのだが
彼女はは汗一つかかずロングヘアを風になびかせながら涼やかに走っていた。



当日は「視覚障害者」の人のマラソン大会が開かれていた。
右側がランナーで左側のオジサンが伴走者。
かなりのスピードで「ああ、俺なんかとてもつとまらないな」とため息。



大きな歓声を上げているのは縄跳び練習のグループ。
「全日本縄跳び選手権」が近いのか熱心に繰り返し繰り返し飛んでいる。
しかし、どうしても「47回」で途切れしまう。うーん、どうなんだろう・・・



この公園にもやはり「裸族」がいた。
中年太りのオジサンが裸で昼寝をするのはそれなりに微笑ましくもあるが
変な髪形といい背中のイレズミといい余りガラがよろしくない連中。
即刻退去を命じようか・・・



木陰のベンチで洒落者のオヤジがサックスを吹いていた。
かなりうまい!吹いている曲は聞いたことがあるが・・・うーん、わからない(笑)



おお、高校生たちも踊っているぞ!「ダンス甲子園」の練習かい?
渋谷の街を訳もなくウロついているより、こっちの方がよっぽどいいぞ!



実は公園内には「サイクリングロード」も整備されていて
貸自転車を借りて走れるようになっている。
サイクリング少年たちが木洩れ日の中を勢いよく疾走して来る。



なんか楽しそうなので「オジサンもひとつ・・」と思ったのだが
子ども用のロードサイクルやペアサイクルばかりで
残念ながらオジサンが乗れるような「パパチャリ」はなかった。



広々とした草原に白い日傘がひとつ。
空には真っ赤な「秋あかね」がしきりに群れ飛んでいる。
ゆっくりだが確実に夏が終わろうとしている。



帰り道、無心にそのトンボを追っている少年がいた。
思わず「楽しい夏休みだったかい」と声をかけたくなった。

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南無大師遍照金剛

2011年08月28日 | 日記
久しぶりに道に迷ってしまった。
まあ、実人生では道に迷ってばかりいるのだが・・・



遠方の図書館に行く途中、道に迷いつつ自転車を走らせていると
偶然、出くわしたのがこのお寺。
なかなか豪壮な門構えに惹かれてちょっと中を覗いてみることにした。



四天王像をめぐらせた立派な山門。
寺号は「長命寺」と言って真言宗豊山派の寺だ。
地元では「東の高野山」の名で信仰を集めていると言う。
創建は400年前の慶長18年。



山門をくぐると「十三仏」の石像がズラリと居並ぶ。
十三仏とは閻魔様を始めとする「冥途の裁判官たち」のこと。
罪深い私は思わず襟を正し、深く頭を垂れて呟く。
「お願いだから地獄だけは勘弁してね」



その反対側には真言宗の開祖「弘法大師」が鎮座。
高野山には取材で何度も訪れたことがある。
鬱蒼たる杉林に囲まれた「奥の院」の森閑とした風景が一瞬よみがえる。
真言宗の信者たちは弘法大師がいまも存命と信じていて
森の中には「南無大師遍照金剛」の声明が絶えることなく響いている。
ちなみに「空海」の名は彼が四国・足摺岬の洞窟の中で修業中
視界には「空と海」しか見えなかったことに由来すると聞いた。



大晦日には除夜の鐘がつかれる鐘楼。
東京の真ん中で今どき「鐘楼」が残っている寺があるとは驚きだ。



こちらが本堂。とても住宅街の中とは思えないほど広々としている。
昔は子供の遊び場と言えばお寺か神社の境内と相場は決まっていたものだ。



区の天然記念物にも指定されている境内の「大ケヤキ」。
高さ30メートル近くあって、とても安カメラでは撮りきれない。



本堂の奥はほの暗い森になっていて「奥の院」を想わせる雰囲気。
おびただしい数の石仏が並んでいた。
せっかくなので皆さんもぜひ手を合わせて一緒に参拝を・・・







それほど古いものではないのだろうが
それぞれに得も言われぬ「表情」があってとても面白い。



中にはすっかり苔むして文字すら読めなくなった墓石も・・・
茫々たる時の流れを想う。



さらに森の奥には怖ろしげな顔をした「閻魔像」が並ぶ。
街で警官に会うとなぜか緊張して身構えてしまう習性がこの時も出てしまった。



普段はいかに不信心な私でも
これだけ多くの「仏さま」たちに出逢うとさすがに粛然とした気分になる。
この偶然も「お大師様」の導きであろうか。



その森の中にポツンとあったのが「姿見の井戸」。
人間の死期を教える井戸とかで水面に自分の姿がハッキリ映ればOK。
ボヤければ死期が近いと言うので、見ずに慌てて退散した。
くわばら、くわばら、南無大師遍照金剛!

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東京水没

2011年08月27日 | 日記

昨日のブログで「雲を見上げて・・」などと
呑気なことを書いていたら大変なことになった。



午後3時過ぎ、東京上空が俄かにかき曇り
雲は雲でも巨大なモンスターのような雨雲が襲来。
あたりは一気に「不穏」な雰囲気に包まれた。



あちこちで雷鳴がとどろき稲光が走る。
まあ、ここまではよくある「雷雨」だと思ったのだが・・・



ベランダに叩きつける雨の勢いがいつまで経っても衰えない。
ますます強くなってくる。
そのうちほとんど視界ゼロ状態になった。
その頃、東京都内は大変なことに・・・



JR中央線沿線の駅では高架下に水があふれパニック状態。
道路も歩道も完全に境目がなくなり
溢れた水が地下道や低い場所に流れ込んで閉じ込められる人が続出した。



線路をくぐるトンネルではついに車が水没。
幸い運転手は寸前に脱出して事なきを得たようだが・・・



こうした状況をいち早く伝えたのが「Twitter」だった。
都内各所の「現場」から投稿されて来たライブ画像がテレビのニュースにも出る。
おっとり刀で駆けつける報道カメラとは機動性が違う。
目の前で起こっている「事件」を瞬時に発信するのだから圧倒的なリアル感だ。
うーん、まことに「Twitter」恐るべし!



中野駅前の交差点ではベンツが立ち往生し大渋滞が起きているらしい。
左側の緊迫した画像と右側のノーテンキなCMとの対比が妙に面白いなあ・・
気象庁発表の練馬区内の時間雨量はなんと89.5!ミリ。
かくして東京は「水没」した。



我が家の近くを流れる石神井川も「避難判断水位」をこえ
周囲の公園まで水没してしまった。
有無を言わせぬ自然の脅威の前では人間の知恵も為す術がない。

不謹慎かもしれないが、こういう豪雨の日には大江満雄の詩を思い出す。

   おもうほど おもうほどに ふるさと雨と嵐
   山峡の水も くるうて流れあふれる 豪雨の日
   天のはげしきを おもうほど おもうほどに
   ふるさとの雨の降る日は悲し
   四万十川の水のにごる日はかなし    詩集「日本海流」より

高知県宿毛市出身の大江満雄はプロレタリア詩人として知られ
戦後の一時期、東京にも住んだことがある。
ふるさと四万十川への望郷を綴ったこの抒情的な詩は
私の「好きな詩」ベスト3に入る!

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追伸
皆さんは日光東照宮の「陽明門」を見たことがありますか?
絢爛たるその建築美に隠された意外な秘密とは・・・
今晩の「美の巨人たち」 (構成まろ)
よかったらぜひ見て下さい!夜10時からTX系列で!(番宣でした)