川上やすまささんのコラムから転載。
作家 塩野七生氏の言葉と村山談話
村山談話は戦後50周年の終戦記念日にあたり当時の自民党・社会党・さきがけ三党の連立政権とわが国の官僚組織をあげて叡智を結集し閣議決定に基づき発表した声明であり、私は国民共有の政治理念を示した歴史的文書、国民の共有財産であると考えている。
安倍晋三総理は国会答弁で村山談話を安倍政権は必ずしも全て継承しているわけではなく、新たな談話を検討する可能性を示唆した。しかしながら、菅官房長官は政府として村山談話を尊重する姿勢を改めて示すことになった。国際世論において、安倍総理の政治姿勢を超国家主義的政治家として暴走を懸念するいわば要注意人物として警戒するほど、村山談話の否定・見直し発言は国際政治で波紋を生じている。
日本一の発行部数を誇る「月刊 文藝春秋」塩野七生氏の連載コラム「日本人へ」に 「さよなら ミセス・サッチャー」と題したコラム内に以下の言葉が載った。私は溜飲の下がる思いでがしたので引用する。安倍氏の発言以前(4月20日)に書かれたものである。
世間でまかり通っている一句に、賢者は歴史から学び、愚者は経験から学ぶ、というのがある。だがあれは、真っ赤な嘘である。
賢者は、歴史からも経験からも学ぶことができる人で、愚者は、歴史からも経験からも学ぶことができない人と言い換えるべきである。なぜなら、歴史とは経験の集積にすぎないからである。
日本の政治家たちも、これならばやれるのではないか。アイロニーもユーモアも解さない人に対しても、歴史を押さえたうえで簡潔に論理的に説くならば、味方だけでなく敵に対しても説得力をもてるのではないかと思う。それにこのやり方ならば、本質的には生まじめな、日本人に向いているのではないか、と。
「月刊 文藝春秋 2013年六月号 塩野七生 P93」
これこそ「村山談話」の役割ではないか。
歴史からも経験からも学ぶことのできない愚者に日本の政治を任せておくことはすなわち危うい。
「村山談話」は過去の歴史を議論するだけではなく日本と世界の未来のための言葉である。
賢者の政治を実現するために今日も確信を持って日々の活動に取組もうと改めて決意した。
塩野七生氏のコラムが元気の素になった。
作家 塩野七生氏の言葉と村山談話
村山談話は戦後50周年の終戦記念日にあたり当時の自民党・社会党・さきがけ三党の連立政権とわが国の官僚組織をあげて叡智を結集し閣議決定に基づき発表した声明であり、私は国民共有の政治理念を示した歴史的文書、国民の共有財産であると考えている。
安倍晋三総理は国会答弁で村山談話を安倍政権は必ずしも全て継承しているわけではなく、新たな談話を検討する可能性を示唆した。しかしながら、菅官房長官は政府として村山談話を尊重する姿勢を改めて示すことになった。国際世論において、安倍総理の政治姿勢を超国家主義的政治家として暴走を懸念するいわば要注意人物として警戒するほど、村山談話の否定・見直し発言は国際政治で波紋を生じている。
日本一の発行部数を誇る「月刊 文藝春秋」塩野七生氏の連載コラム「日本人へ」に 「さよなら ミセス・サッチャー」と題したコラム内に以下の言葉が載った。私は溜飲の下がる思いでがしたので引用する。安倍氏の発言以前(4月20日)に書かれたものである。
世間でまかり通っている一句に、賢者は歴史から学び、愚者は経験から学ぶ、というのがある。だがあれは、真っ赤な嘘である。
賢者は、歴史からも経験からも学ぶことができる人で、愚者は、歴史からも経験からも学ぶことができない人と言い換えるべきである。なぜなら、歴史とは経験の集積にすぎないからである。
日本の政治家たちも、これならばやれるのではないか。アイロニーもユーモアも解さない人に対しても、歴史を押さえたうえで簡潔に論理的に説くならば、味方だけでなく敵に対しても説得力をもてるのではないかと思う。それにこのやり方ならば、本質的には生まじめな、日本人に向いているのではないか、と。
「月刊 文藝春秋 2013年六月号 塩野七生 P93」
これこそ「村山談話」の役割ではないか。
歴史からも経験からも学ぶことのできない愚者に日本の政治を任せておくことはすなわち危うい。
「村山談話」は過去の歴史を議論するだけではなく日本と世界の未来のための言葉である。
賢者の政治を実現するために今日も確信を持って日々の活動に取組もうと改めて決意した。
塩野七生氏のコラムが元気の素になった。