【「聖教新聞」 2015年(平成27年) 3月11日(水)より転載】
【大道25】
山本伸一は、強い確信を込めて訴えた。
「日蓮大聖人は、『如説修行』すなわち、仏の説の如く修行せよと叫ばれた。私たちは現代にあって、末法の御本仏であられる大聖人の仰せ通りに広宣流布を進めてきました。
苦悩に打ちひしがれていた私たちが、御本尊に巡り合い、見事に人生を蘇生させ、仏の使いとして、最高の聖業にいそしんでいる。その姿こそ、地涌の菩薩の出現です。
『我等の決めた道』『この道』とは、この妙法流布の大道なんです。広布誓願の大道であり、久遠の使命の大道なんです。
この道にこそ、世間の次元では味わうことのできない、信心の醍醐味があり、生命の奥底から湧きいずる喜楽があります。
その偉大なる所願満足の法理を人にも教え、自他共の幸福の波を広く社会に、万年の未来までも流れ通わせていくことを誓い合い、私のあいさつとさせていただきます」
そして、最後にまた、「この道の歌」の大合唱となった。記念幹部会は、大歓喜のなかに幕を閉じた。閉会が告げられると、伸一はマイクを取り、会場前方に飾られたグラジオラスの花を見ながら言った。
「今日は、会場を美しいグラジオラスの花で飾ってくださり、ありがとう。どなたが準備してくださったの?」
会場から婦人たちの声が響いた。
「愛知の婦人部です!」
有志が各家庭で育て、持ち寄ったものだ。グラジオラスの花言葉には「勝利」もあり、なかでも赤いグラジオラスは「堅固」の花言葉をもつことから、堅塁中部を表現しようとしたのである。
伸一は、花を手に取って言った。
「それでは、この花を、壮年部の皆さんから、婦人部の皆さんへ、感謝の思いを込めて差し上げるようにしてはどうでしょうか」
賛同の大拍手が起こった。
壮年たちが花を手にして、婦人に渡した。
「花――それは希望にほかなりません」(注=2面)――ロシアの文豪の言葉である。
■ 小説『新・人間革命』の引用文献
注 ドストエフスキー著 『作家の日記3』小沼文彦訳 筑摩書房
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山本伸一は、強い確信を込めて訴えた。
「日蓮大聖人は、『如説修行』すなわち、仏の説の如く修行せよと叫ばれた。私たちは現代にあって、末法の御本仏であられる大聖人の仰せ通りに広宣流布を進めてきました。
苦悩に打ちひしがれていた私たちが、御本尊に巡り合い、見事に人生を蘇生させ、仏の使いとして、最高の聖業にいそしんでいる。その姿こそ、地涌の菩薩の出現です。
『我等の決めた道』『この道』とは、この妙法流布の大道なんです。広布誓願の大道であり、久遠の使命の大道なんです。
この道にこそ、世間の次元では味わうことのできない、信心の醍醐味があり、生命の奥底から湧きいずる喜楽があります。
その偉大なる所願満足の法理を人にも教え、自他共の幸福の波を広く社会に、万年の未来までも流れ通わせていくことを誓い合い、私のあいさつとさせていただきます」
そして、最後にまた、「この道の歌」の大合唱となった。記念幹部会は、大歓喜のなかに幕を閉じた。閉会が告げられると、伸一はマイクを取り、会場前方に飾られたグラジオラスの花を見ながら言った。
「今日は、会場を美しいグラジオラスの花で飾ってくださり、ありがとう。どなたが準備してくださったの?」
会場から婦人たちの声が響いた。
「愛知の婦人部です!」
有志が各家庭で育て、持ち寄ったものだ。グラジオラスの花言葉には「勝利」もあり、なかでも赤いグラジオラスは「堅固」の花言葉をもつことから、堅塁中部を表現しようとしたのである。
伸一は、花を手に取って言った。
「それでは、この花を、壮年部の皆さんから、婦人部の皆さんへ、感謝の思いを込めて差し上げるようにしてはどうでしょうか」
賛同の大拍手が起こった。
壮年たちが花を手にして、婦人に渡した。
「花――それは希望にほかなりません」(注=2面)――ロシアの文豪の言葉である。
■ 小説『新・人間革命』の引用文献
注 ドストエフスキー著 『作家の日記3』小沼文彦訳 筑摩書房
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