暖かだった週末から一転し、真冬の寒さに戻った月曜日
日本橋へと出掛ける用事がありましたので、兼ねてよりブックマークしていた『鮨の与志喜』でお昼をいただくことといたします
お店があるのは室町三丁目南の交差点、写楽が描かれた"市川蝦藏"の絵が目印となる海老屋ビルの地下でありまして…
老舗骨董品店の地下でありますし交差点の反対側には1952年創業の『矢の根寿司』があることからこちらも老舗なのかと思いきや、銀座での創業から数えても20数年と日本橋においては比較的新しいお店であるようですね
半間ほどの狭い階段を降りた先にある自動扉を開けますと…
迎えてくれたのは寿司職人を目指すお弟子さんでありましょうか
12名ほどが掛けられる白木のカウンターの中に立つ板前さんの前へと促されます
カウンターには先客がいらっしいましたので、握っていただいたお寿司をパチパチと撮っていては迷惑になるであろうと、テーブル席でお皿に盛り込まれたお寿司をいただこうとしたのですが…
にぎりたてのおいしいお寿司を召し上がっていただけるので… と更にカウンターを推してくださいましたのでそれに従うことといたします
お昼の献立には上、特上、極みと並ぶ3種のにぎりと要予約となるランチ会席が用意されていまして…
にぎり10貫に巻物、前菜、お椀、デザートがいただける特上を選びます
最初にいただけたのは前菜として提供していただいた"白子のすまし汁"でありまして、その白子の大きさにビックリするだけでなく、とろけるような舌ざわりと濃厚なミルクのような味わいに感動であります
そしてにぎり
漬けマグロのねっとりとした舌ざわりがあまりにも見事でありましたので、タレに漬け込んで2~3日熟成させたものであろうと感じたのですが…
なんとなんと切り身を5分ほど漬けたものであるとのこと
そんな短時間でこれほどの舌ざわりになるのかと驚きであります
そして今が旬である鰊
小骨が多いことで捌く手間が掛かるお魚でありますし、アニサキスが寄生していることも多いことからよほど新鮮なものを入手しない限り刺身で提供されることがないお魚を都内でいただけるなんて…
ちょっとした感動とともに、適度な脂とコリコリとした食感を楽しむことができました
そして車海老
尾までの長さが120~130mmほどある大きさと、そのムチムチっとした歯ごたえと海老の王様ともいえる極上の甘みをおいしくいただきました
そして大トロ
あまりの美しさに見惚れ、お口に運ぶのが勿体ないほどでありますが、包丁が入れられた切れ目から滲み出る脂の旨みを逃してはならないと躊躇なくお口へと運びますと…
解けるシャリのひと粒一粒にトロの脂が纏わるかのような一体感にうっとりであります
もろみが乗せられた芽ねぎをさっぱりといただいたあとは、パリッとした歯ざわりに極上であろうことを察することができる海苔と大粒のいくらのプチプチ感にも満足させていただきます
細巻きに続いて、別皿で提供された穴子
決して煮切りの旨みだけでいただくものではなく、とろけるように柔らかく煮られた穴子の舌ざわりと旨みににぎりだけでない技術の高さを感じることができました
前菜から10貫のにぎりすべてが満足できたランチもデザートとしていただいたりんごゼリーで〆
余韻を楽しむようにゆっくりとお茶をいただき、お店を後にいたします
【鮨の与志喜】
東京都中央区日本橋室町3-2-18 海老屋ビルB1F
03-3274-6800
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