年間500店以上を食べ歩く飲食店プロデューサーの食日記

仕事柄、日本中を飛び回っていて、その出張先での外食を日記にしています
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『天米』 1952年創業 昔ながらの雰囲気を残す天麩羅屋さんで江戸前天丼

2018-12-20 22:51:25 | 関東
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有楽町から新橋へと続くJRの高架下には戦後間もない頃から続く飲食店が多く残っていて…
そのディープな雰囲気が魅力でもあったのですが、耐震補強工事の影響で古くから続くお店がなくなり、どこの街にもあるチェーン店が増えていることに残念な思いが募ります



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そんな高架下の一角
かつては多くの串焼き屋さんが軒を連ねていたらしく、いつも煙が立ち込めていたことから〝けむり横丁〟と呼ばれ親しまれている場所がありまして…
お昼でも照明が必要なほどに暗いガード下で60年以上も営業されている天ぷら屋さん『天米』へお邪魔させていただくことにいたします
暖簾を潜った先には白木のカウンター6席と2人掛けのテーブルがひとつ置かれ、その左手には16人ほどが座れる座敷がある30席足らずの小さなお店でありまして…
午前の予定を終えた後の14:00に近い時間であったことで先客はひとりだけ
そのお客さまもちょうどお帰りになられる時でありましたので、厨房が臨めるカウンターの角をいただきます


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数量限定で提供される「天ぷら刺身定食」も魅力的であるのですが、せっかくここへ来たのならば…
と、つゆに潜らせた天ぷらが乗る江戸前の天丼をいただくことにいたします
「天丼」「上天丼」「特上丼」と用意されていますので、日本人らしくその真ん中である「上天丼」をチョイスしますと…
名物とも言われる小海老やイカが贅沢なほどに詰まった〝かき揚げ〟のほか、注文が入ってから殻を剥く海老の天ぷらや野菜が乗せられた天丼が提供されます
たっぷりのつゆを含んだ天ぷらはしんなりとしていますので、そのままいただくよりもご飯とともに豪快にお口へ運ぶことでよりおいしさが感じられるようですし、濃すぎることのないタレはひと粒一粒がしっかりとしたご飯とも一体化して…
お気に入りであります



補強工事が決まった時には移転も覚悟したそうですが、 撤去することなく梁を打つだけで済んだそうで…
こちらは昔ながらの雰囲気のまま営業を続けることができているとのことでありますが…

補強工事は必要なことでありますし代替地も用意してくれるものの、その移転費用はすべて店舗持ちとなることから廃業を考えるお店も少なくはなく…
昔ながらのおいしさを提供してくれるお店が無くなっていくことは寂しいことであります




【天米】
東京都千代田区有楽町2-1-10
03-3591-0926




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