2014/08/01(金曜日) 晴れ
エンジンが調子良いと思えばボイラーが具合悪くなって、ボイラーが具合良いと思えば
エンジンが調子悪くなる・・・・ ほとんどの部品を手作りに頼っている実習生の工作
は満足に出来あがったことがない。
今回も小型ボートに搭載する小型スチームエンジンを作ったがこれも失敗作になってし
まった。
パワーが出るものはピストンとシリンダーが噛み合って途中で停止してしまうし、
それではと、ピストンとシリンダーの嵌め合いをゆるゆるにしたら動作は具合良くなった
がパワーが不足でこれも失敗。
滑らかに動作して漏れが少ないピストンってどうすればいいんだろう・・・・・
実習生が初めて作ったレシプロエンジン(往復動機関)はスターリングエンジンだった。
これも具合よく動作するようになるまでは試行錯誤の連続、来る日も、来る日も、失敗
改良の繰り返しだった。
ある日パワーピストンを注射器製からアルミパイプとアルミ丸棒を組合わせてた本物の
ピストンに改造した。
始めは全然動かなかったが調整しているうちに回りだし、だんだんと回転数が上がっていった。
その回転数は今までとは段違いで素晴らしいものだった。(当時は回転数を計ることはして
いなかったが秒20回転ぐらいは出ていたと思う)
しかし、問題があった。
回転が長続きしないのだ。 せいぜい2~3分間の動作で停止してしまった。
原因はピストンとシリンダーの隙間が大きくて作動空気が漏れてしまうことだった。
シリンダーは外形18mm(内径15mm)のアルミパイプ。
ピストンは外形15mmのアルミ丸棒。
この組合わせはぴったりと嵌り合ってとてもスムーズに動作した。
だけど漏れがあってそれは防ぎようがなかった・・・・・・・
あるとき、ピストンの厚みをもっと厚くすれば空気の漏れ経路が長くなって機密性が良くなる
のではないかと思いつた。
そして今まで厚さが10mmだったものを30mmにしてみた。
これはうまくいった。 エンジンは10分でも20分でも回り続けてくれるようになった。
その後のスチームエンジンでも同じような経緯を経てピストンは厚めになっていった。
現在は厚さ15mmぐらいになっている。
今回はこれを更に厚くしてもれを少なくしようという魂胆だ。
究極の厚みを持ったピストンといえばプランジャが思い浮かぶ。
コンロッドの接続点までがピストンなんだからこれはいい。
厚みが大きくなった分、重量はかさむだろう。
それはアルミ材を使って軽くすれば大丈夫かもしれない。
そんなわけでプランジャを使ったピストン(棒ピストン)で工作してみよう。
↓ シリンダーとプランジャの材料。 でもこの組合せば隙間が大きくて使い物にならなかった。
↓ 外径13mm(内径12mm)の真鍮パイプとはぴったり嵌りあう。 シリンダーは真鍮パイプにした。
↓ プランジャの下端にコンロッドを取り付ける溝を切るところ。
カナノコの刃を二枚重ねて弦に取り付けて溝を刻んだ。 人間フライス盤がゴリゴリと削るのだ。
↓ 出来上がったプランジャ。 一つには溝を刻んでみた。
↓ シリンダーとプランジャー。 もう一つには細い(狭い)溝を彫り付けた。
プランジャに刻んだ溝に溜まったオイルがシリンダーとの隙間を塞いで空気が漏れるのを
防いでくれるかどうか、低い圧力で動作する圧力チェッカーを使って調べてみた。
その様子を動画でごらんください。
狭い溝を刻んだプランジャでは溝にオイルが溜まれば相当機密性が良くなることがわかった。
次は単気筒のエンジンを作ってプランジャ(棒ピストン)をいろいろ取り替えて性能を
確認して見よう。
エンジンが調子良いと思えばボイラーが具合悪くなって、ボイラーが具合良いと思えば
エンジンが調子悪くなる・・・・ ほとんどの部品を手作りに頼っている実習生の工作
は満足に出来あがったことがない。
今回も小型ボートに搭載する小型スチームエンジンを作ったがこれも失敗作になってし
まった。
パワーが出るものはピストンとシリンダーが噛み合って途中で停止してしまうし、
それではと、ピストンとシリンダーの嵌め合いをゆるゆるにしたら動作は具合良くなった
がパワーが不足でこれも失敗。
滑らかに動作して漏れが少ないピストンってどうすればいいんだろう・・・・・
実習生が初めて作ったレシプロエンジン(往復動機関)はスターリングエンジンだった。
これも具合よく動作するようになるまでは試行錯誤の連続、来る日も、来る日も、失敗
改良の繰り返しだった。
ある日パワーピストンを注射器製からアルミパイプとアルミ丸棒を組合わせてた本物の
ピストンに改造した。
始めは全然動かなかったが調整しているうちに回りだし、だんだんと回転数が上がっていった。
その回転数は今までとは段違いで素晴らしいものだった。(当時は回転数を計ることはして
いなかったが秒20回転ぐらいは出ていたと思う)
しかし、問題があった。
回転が長続きしないのだ。 せいぜい2~3分間の動作で停止してしまった。
原因はピストンとシリンダーの隙間が大きくて作動空気が漏れてしまうことだった。
シリンダーは外形18mm(内径15mm)のアルミパイプ。
ピストンは外形15mmのアルミ丸棒。
この組合わせはぴったりと嵌り合ってとてもスムーズに動作した。
だけど漏れがあってそれは防ぎようがなかった・・・・・・・
あるとき、ピストンの厚みをもっと厚くすれば空気の漏れ経路が長くなって機密性が良くなる
のではないかと思いつた。
そして今まで厚さが10mmだったものを30mmにしてみた。
これはうまくいった。 エンジンは10分でも20分でも回り続けてくれるようになった。
その後のスチームエンジンでも同じような経緯を経てピストンは厚めになっていった。
現在は厚さ15mmぐらいになっている。
今回はこれを更に厚くしてもれを少なくしようという魂胆だ。
究極の厚みを持ったピストンといえばプランジャが思い浮かぶ。
コンロッドの接続点までがピストンなんだからこれはいい。
厚みが大きくなった分、重量はかさむだろう。
それはアルミ材を使って軽くすれば大丈夫かもしれない。
そんなわけでプランジャを使ったピストン(棒ピストン)で工作してみよう。
↓ シリンダーとプランジャの材料。 でもこの組合せば隙間が大きくて使い物にならなかった。
↓ 外径13mm(内径12mm)の真鍮パイプとはぴったり嵌りあう。 シリンダーは真鍮パイプにした。
↓ プランジャの下端にコンロッドを取り付ける溝を切るところ。
カナノコの刃を二枚重ねて弦に取り付けて溝を刻んだ。 人間フライス盤がゴリゴリと削るのだ。
↓ 出来上がったプランジャ。 一つには溝を刻んでみた。
↓ シリンダーとプランジャー。 もう一つには細い(狭い)溝を彫り付けた。
プランジャに刻んだ溝に溜まったオイルがシリンダーとの隙間を塞いで空気が漏れるのを
防いでくれるかどうか、低い圧力で動作する圧力チェッカーを使って調べてみた。
その様子を動画でごらんください。
狭い溝を刻んだプランジャでは溝にオイルが溜まれば相当機密性が良くなることがわかった。
次は単気筒のエンジンを作ってプランジャ(棒ピストン)をいろいろ取り替えて性能を
確認して見よう。
私の得意の首振りエンジンでは、ひどく側圧がかかるのでピストン長くして下死点ではシリンダーから、はみ出るくらいにしています。
オイル溝は大した考えもなく、ほとんどの場合付けていますが本当に効果があるのですね。ちなみに狭い方の溝は何ミリですか??
蒸気漏れに対して、今度の棒ピストンは明らかな効果はあると思います、製作結果が楽しみです。
お尋ねのオイル溝幅は約1.2mmです。 深さは2mmぐらいでしょうか・・・
カナノコの刃で削って付けました。
首振りエンジンはピストンが長いのは動画や記事で承知していましたが、
これは側圧を分散するのには有効でしょうね。私もそれを狙っています。
でも本来の狙いはシリンダーとの隙間からの漏れをすくなくすることです。
既製品のパイプと丸棒を組合わせたピストンでは漏れが大きい場合がありますので
ピストンを厚くして「漏れ道」を長くして漏れに対する抵抗を大きくしてみたいのです。
これはスターリングエンジンでは効果がありました。
今回は更にオイル溝をつけて更に漏れ対策をしてみます。
でも、またエキセントリックやバルブを作るのが面倒に思えてしまいます。(歳かな・・・・(笑い))
私も初めて溝付きのピストンを工作してみました。
理屈的にはあの溝にオイルが溜まってシリンダとの隙間を埋めてくれれば漏れは防げるはずです。
でも実際は高温・高圧の水蒸気で動かすのですからどうなるかはわかりませんね。
溝幅はやっぱり最適値があるんでしょうね。
あまり太いのはオイルが溜まらないのか、効果はありませんでした。
狭い方がいいんでしょうね。 私ももっと細いものでテストしてみます。
でも本当のところは実際の蒸気で動かして比較して見ないと何ともいえませんよね。
一番シンプルな単動式・単気筒で比較実験してみます。
(こんなことばかりしていてなかなか先には進めません。 実験が好きなんですよ(笑い))