何でも実習生の実習日誌

電子工作、模型スチームエンジン工作など、何でも工作が大好きです。
手持ちの工作機械は卓上ボール盤だけ、全て手作りです。

クランクケースを作りました    - 新V4スチームエンジン工作 -

2015-09-30 17:27:17 | エンジン工作

2015/09/29(火曜日) 晴れ


朝から張り切ってクランクケースを作り始めた。
こういうタイプのクランクケース(エンジン本体)工作は2度目なので段取りはわかっているが
いつもの「二度目は失敗する」というジンクスが気になってしまう。


↓ 最初は板取からだ。 材料は2mm厚のアルミ板。 これは秋葉原で買った何だかジュラルミンっぽい
   アルミ板でサクサク削れたり穴が開けられたりして工作しやすいが固くて曲げにくい。





↓ 罫書き作業。 トースカンをハイトゲージの代わりにして、定盤はボール盤のテーブルで代用だ。



↓ 整形はミニグラインダーで。 たまには使わなくっちゃね。 でもやっぱり最後はヤスリで仕上げです。



↓ 罫書き線を案内にして折り曲げ。 



↓ 一段目の折り曲げ。 この材料はジュラルミンっぽいので固くて曲げるのが大変だった。



↓ 頂上部の平らな部分に対して45度の角度で曲げる。



↓(シリンダーを取り付ける)斜面は90度(直角)に向き合う。



↓ 2段目を曲げる。 前に曲げた直角部分を変形させないようにしなくてはならない。





↓ 蓋を取り付けるフランジを付けた。 これから蓋を整形する。



↓ 蓋を取り付けたクランクケース。 これでほぼ出来上がりだ。



↓ シリンダーを取り付ける斜面が直角になっているか確認。 フロント側は大丈夫だ。



↓ リヤ側も大丈夫。 (中央部もOK)



↓ 斜面中央から垂線を引く。 その交点がクランク軸の中心位置だ。





↓ クランク軸の穴を開けたので組立ててみた。
   リヤ側(エキセントリック取付側)は分解せずに軸受交換ができるように加工するので仮の穴だけ開けた。   



指で摘んでクランク軸を回してみた。
軸端のブレは少ないようだ。

その様子を動画でご覧ください。





クランクケースにはこれからシリンダーを取り付けるのだがシリンダーの取付位置はクランク軸の
アームの位置が基準になる。
出来上がったクランク軸を当ててマーカーラインを引いた。




次の作業はシリンダーができないと先には進めない。
今日の作業はここまでとしよう。
あぁー、疲れた・・・おっと、この言葉はお代官の前では禁句だ。
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先ず手始めにクランク軸の工作を     - 新V4スチームエンジン工作 -

2015-09-29 07:37:58 | エンジン工作

2015/09/28(月曜日) 晴れ


今までの経験から問題箇所を洗い出してもう一度スチームエンジンを工作することにした。
型式は単動式のV型4気筒だ。
ボアー12mm ストローク20mm バルブの駆動は前作エンジンと同様のリンク方式
にする。
設計図は閑に任せてCADを使って書き上げてある。
ただしこのとおりにできるかどうかは定かではないが・・・・・
まぁ、ゆっくりと時間をかけて丁寧に仕上げるつもりである。

工作の第1日目はクランク軸を工作した。
自分のスチームエンジン工作ではクランク軸は直径3mmのピアノ線を使っている。
ピアノ線とはいえ、直径3mmはとてもひ弱な感じだが、この軸に取り付けるコンロッドの
大端部やエキセントリック・ボス、フライホイール・ボス、フレキシブルジョイントなどの
工作を考えると3mmぐらいが調度よい。

しかし4気筒(片側2気筒直列)となるとクランク間が長くなり、柔なクランク軸では軸受は
左右両端と中央の3点で支持しなくてはならない。
3点支持の場合は軸の回転ブレを極力少なくする必用があり、工作はなかなか難しい。
初期の工作では軸とクランクアームをネジ止めで作っていたがこれではブレが大きくて3点支持は
不可能だった。
その後はインターネットサイトの資料を参考に「ロウ付けクランク軸」を作って何とか凌いでいる。


↓ クランク軸の材料。 アームにする3x8鉄平棒と軸の3φ丸棒(ピアノ線)。



クランク軸は回転ブレが無いように作らなくてはならないが素材の丸棒が曲がっていることがある。
工作に入る前にブレの有無を確認する。
実習生工作場唯一の工作機械?ボール盤を活用する。

その様子を動画でご覧ください。








↓ アームの工作。 以前はアームの寸法に切断してから穴を開けていたが、その後は穴を開けてから
   アームの長さに切断するようになった。







↓ アームの整形。



↓ クランク軸の仮組。 クランク軸とクランクピンが平行になることを確認する。



↓ 寸法を確認しながらロウ付けで固定する。 これがなかなか難しい。



↓ 余分な部分、不要な部分を切断して取り除く。
   このとき軸を歪ませては元も子も無くなるので細心の注意を払う。



↓ 出来上がったクランク軸。
   中央部の間隔(設計値18mm)が17.8mmになってしまったがまぁ、良いことにしよう。



ブレはどんな具合だろう? またボール盤のお出ましだ。

その様子を動画でご覧ください。





軸端でわずかにブレがある。 これは多分遠心力で振り回されているのだろう。
中央部ではほとんどブレはない。 これなら3点支持には問題なしだ。
さぁ、これで一つはできた。
でも完成まではまだまだだ。

   千里の道も一歩から・・・

うーん、これは良い言葉だ。 座右の銘にしよう。
コメント (2)
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パワーアップを目指して新しいスチームエンジンを作ろう

2015-09-26 20:49:51 | エンジン工作

2015/9/27(日曜日) 曇り後薄日


もうすぐ10月になる。
しばらくお休みしていたエンジン工作を再開しよう。
目標はパワーアップを目指して新しいスチームエンジンを作ることだ。

今度は今までの経験を活かして

1.型式は単動式・V型4気筒。 リンク駆動ピストンバルブ方式。

2.ボアーは12mm。 ストロークは20mm。

3.工作にあたっては

 (1)シリンダーやピストンにするパイプの切断は決して無理な力は咥えず
    円形を歪ませないようにする。

 (2)パイプを重ねて「バウムクーヘン材料」を作るときには、パイプを
    決して無理やり嵌め込まず、内周や外周を削って軽く嵌め合うよう
    にして円形を歪めないようにする。

 (3)ピストンの長さ(厚み)は漏れを少なくするため25mm以上とする。

 (4)ストロークを長めに設定する。(20mm) 

 (5)クランク軸の作成ではロウ付け作業ではシャフトが加熱で変形しないように
    火床に置くときに支える台を適当に配置する。

 (6)軸受(プラスチック製滑り軸受)は摩り減ることがあるので、両端の軸受も
    簡単に交換できるようにする。
 

などに留意して作業するつもりだ。
そして今回は設計図どおりに工作をしようと思っているが、これは無理かな?


↓ ケースの設計図。
 


↓ クランク軸とシリンダーを組合わせた図面。



↓ クランク軸と軸受図面。



↓ クランク軸3点支持軸受図面。



↓ バルブとリンク部分の図面。
     

↓ 全機構を重ねた設計図。 



以前、試験的に作ったボアー12mm ストローク10mmの単動・単気筒エンジンは
期待に反して全然パワーが出なかった。
やっぱり手作り工作ではストロークが長い方が有利なのではないだろうか・・・・・・
今までのエンジンはストローク15mmだったが、今回は20mmにして作ってみる。

それではこれから随時、このエンジンの工作記事をアップしますので、どうぞ応援を
よろしくお願いいたします。



コメント (4)
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