何でも実習生の実習日誌

電子工作、模型スチームエンジン工作など、何でも工作が大好きです。
手持ちの工作機械は卓上ボール盤だけ、全て手作りです。

ハードウェア制御サーボモータの実験(完結編)

2024-06-14 10:43:47 | 電子工作

2024年6月13日(木曜日) 曇りのち晴れ

 今から10年以上も前に工作した「サーボモータ」をもう一度作ってみました。
 当時、何かの工作雑誌に掲載されていた記事の回路を真似して手持ちの部品で
組立てましたがうまく動作せず、失敗に終わってしまいました。
 今回はジャンク歯車を組み合わせて減速機も自作してみました。
 多分前回工作の失敗点だろうと思われる「ポテンショメーター」部分も慎重に
工作しました。
 回路は「ブレッドボード」を使って組み上げました。
 ブレッドボードはICやコンデンサ、抵抗器、配線コードなどの部品を差し込
んで組み立てていくので回路の変更は自由自在・・・実験にはとても便利です。

 回路を組み上げて動作させてみましたがやっぱりうまくいきません。
 そこで回路の動きをオシロスコープで観察してみました。
 (以前の工作の頃もオシロスコープを持っていましたが、ブラウン管式の
2チャンネルで原因追及まではいきませんでした)
 今のオシロは波形をパソコンのディスプレイに表示させるもので4チャンネル
(カラー表示)の高性能(私にとっては・・・)を持っています。
 念入りに調べた結果、取り付けてあったTTLーICのSN-7473
(J/K フリップフロップ)に問題があることがわかりました。
 これを同じJ/K フリップフロップのSN-74LS73に変更してみたところ
エラーが無くなって正常?に動作するようになりました。
 以前の工作の失敗原因はここだったかも知れません。

 それから調整を繰り返してやっと何とか動作するようになりました。
 サーボモーターの動きは超スローモーションでとても実用になるようなものでは
ありませんが工作したものが動作してくれてとても嬉しいです。

 そこで今回の工作を取りまとめて完結編としてご報告いたします。



 

 コントローラの回路図です。
 タイマーIC 555で極狭いパルスを発振(約30Hz)させ、その
パルスで単安定マルチバイブレータ(SN74121)をキックして
可変長パルスを発生させます。
 (この可変長パルスが「指示パルス」になります。)  

  制御回路は入力された指示パルスの長さ(幅)とポテンショメータの抵抗値で
 パルス幅が変化する追従パルスの長さを比較し(Ex-Or(排他的論理和)の
   SN-7486で)、ポテンショメータに結合されたモーターを正回転、逆回転
させて両者のパルス幅を同じになるようにモーターの回転を制御します。

  モータードライブ回路は制御部からの信号でモーターを正回転方向に回したり
 逆回転させたりします。

  実験中の様子です。

 

   指示パルス幅 > 追従パルス幅 の場合は追従パルス幅が広がるように
 モーターを正回転させます。
  これによりモーターに結合されているポテンショメータの抵抗値は「大きく」
 なり、追従パルスの幅(長さ)は大きくなっていきます。  


  指示パルス幅 < 追従パルス幅 の場合は追従パルスの幅(長さ)が短く
 なるようにモーターを逆回転させます。
  これによりポテンショメータの抵抗値は小さくなり、追従パルスの幅は短く
 (狭く)なって行きます。 

 

 指示パルス幅 = 追従パルス幅 になるとモーターを回転させる電源はOFFに
なり、モーターは停止します。


  

 実験の様子を動画にしました。
 どうぞご覧ください。


 
 

 ハードウェアだけで制御するサーボモーター工作は難しかったけど、
とても面白かったです。
 ソフトウェアで制御するものは細かいところまで調整ができて高性能?
なものができることでしょう。

 あの小さなマイコン(マイクロコントローラ)の高機能で便利なこと・・・
 時代がハードからソフトに移っていく理由がわかったような気がします。
 これで「ハードウェアで制御するサーボモーター工作」を完結といたします。

 こんな独りよがりで拙いブログ記事にお付き合いくださった皆様、応援を
誠にありがとうございました。
 これからもどうぞよろしくお願いいたします。

                       何でも工作実習生
  

 

 

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ハードウェア制御サーボモーター動作確認実験

2024-06-03 15:59:23 | 電子工作

2024年6月2日(日曜日) 晴れたり曇ったり夜は雨

 パルス幅を確認する機能を受け持つフリップフロップICの
SN7473をSN74LS73に替えたら正常に動作するように
なりました。
 さぁ、いよいよメカ部分を取り付けて実際に動かしてみよう・・・

 

 メカ部はソフトウェア制御のときのものを取り付けます。
 コントローラ(指示パルス送信機)はパルスゼネレータで代用します。
 (これもいい加減な自作ですが、周波数、パルス幅は自由に変えられます。)
 

  実験構成はこんなものです。

 

 制御回路がハードウェアで構成されて、サーボモーター全体がハードウェア的に
制御されて動作します。
 

 

  メカ部分を後ろから見たところです。

 

 

 

  指示パルス幅の変化でサーボホーンがどのくらいの角度を移動するのかを確認してみました。

 ① パルス幅が一番短いとき。 パルス幅は約6msec。 
   これ以下にはなりません。

   ホーンは矢印マークの位置まで回転しました。

 

 ② パルス幅が約21msecのとき 
   ホーンはほぼ垂直になります。

 

 ③ パルス幅が約30msecの時、左向きになります。
   パルス幅をこれ以上にすると脱調状態になります。

 

 何とか動作させることができました。
 次はコントローラを工作してしてみます。
 パルス発振器と同じようなものを作ればいいので問題ないはずです????

                         (続く)

 

 

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これが原因だったのかねぇー??? ー ハードウェア制御サーボモーター工作 ー

2024-06-02 11:05:05 | 電子工作

2024年6月1日 (土曜日) 晴れ

 ハードウェアで制御するサーボ・モーターの工作をしていますが、
うまくいきません。
 コントローラーから送出される「指示パルス」の幅(長さ)と
サーボ・モーターの回転によって発生する「追従パルス」の幅(長
さ)を比較して常に指示パルスと追従パルスの幅が等しくなるように
制御しなくてはならないのですが、それができません。

 大分前(11年前)に同じ回路のものを工作しましたが、これは失敗に
終わっています。
 今回はその時の工作の再挑戦をしているのですが・・・・・

 回路図を見ながらタイムチャートを書いて動作を確認してみました。

 

 「これを受けるとこうなって、それであれがあぁなって・・・」
  オイらの頭では2つ、3つ先の動作を把握するのが精いっぱいです。
  全体の動作状態を理解するなんてできません。
  パルス幅を判定してる部分だけを組み立ててテストしてみました。

 

 その中心になるICはSN7473というフリップフロップ(J.K F/F)です。
 この回路だけのテストでエラーになってしまうことがわかりました。

 

 

 F/Fがおかしくなってるのかな?と思って、ジャンクボックスを引っ掻き回して
別のICを探しました。
 やっと同じようなIC SN74LS73 をみつけました。
 7473と同じ機能ですが、低電力化、高速度化が図られてるとか・・・

 

    ICに刻印されている文字は小さくて読めません。(老眼鏡+虫眼鏡でやっと読める)
 間違えないようにラベルを張っておきました。

 

 テストを始めました。

 

 指示パルス幅(赤ラスター) > 追従パルス幅(黄ラスター)のときは
 CH3(青ラスター)がHIGH、CH4(紫ラスター)がLOWになり、
青LEDが点灯します。

 

 指示パルス幅(赤ラスター) < 追従パルス幅(黄ラスター)になると
青ラスターはLOW、紫ラスターHIGHに変化し、赤LEDが点灯します。

 

  これでテスト上では正常な動作になりました。
  そんなテストの様子を動画でご覧ください。

 

       ICをSN7473からSN74LS73に変更したら正常な動作になりました。
  ❝LS❞はJ・K フリップフロップとしての動作は同じだが低電力化、高速度化を
 表しているらしいですが、何でこれなら正常に動作するのか不思議です。

  でも、まぁいいか、正常に動くようになったんだから・・・・・
  次は本番の基板の回路を改造してテストしてみます。

                          続く 

 


  

 

 

 

 

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