2022/02/25 (金曜日) 晴れ
今、ジャンク部品でトランジスタ式スーパーヘテロダイン受信機?を作る工作をしている。
1月の始め頃、鉱石ラジオの工作に手を出してラジオ工作も面白いな、と思っていたとき、
ジャンク部品箱にあった10mm角のIFTを見つけたことがきっかけだった。
あれからもう2か月近くになる。
部品、材料はすべてジャンク品。 バリコンだっておんぼろのいい加減な代物だ。
コイルは手巻き。 いい加減な巻き数でいい加減な基板に取り付けて調整をする。
まず第一には受信同調回路の共振周波数と局部発振回路の発振周波数との関係がうまくいくか
が一番気がかりだった。
ヘテロダインは受信電波と局部発振回路が発生する電波とを混合してその和または差の周波数成分
(中間周波)を作り出してその中間周波をIFTという濾波器(同調回路)で選択増幅して
高感度で混信のない受信をするというものだから、受信電波の周波数と局部発振回路の
周波数との関係が重要なポイントになる・・・(と思います)
そこでまずこのあたりから工作を始めたのだが、これがとても難しい。
何度もコイルを巻き直したり、トリマコンデンサを調節したりLOCのコアを回したり
したが両者の周波数は目的通りにはならない。
何度も何度も調整を繰り返すのでとうとう局部発振回路用のコイル(ジャンク品だけど
(自己流手作りではない信頼性のある)メーカー製だ)が壊れてしまった。
同調コイルも局発コイルも「自己流手巻き」になったしまったのでますます、いい加減な
設定になってしまった。
何度もの失敗でもう止めようか、という気持ちも出てきたが・・・・・
しかし一度も「音」を聞いていないで止めるのは残念だ。
ギャーとかブーとかいう雑音でもいいからそれを聞いてから考えよう。
さぁ、もう一度基本からやり直してみよう。
受信電波と局発電波とを混合して得る中華周波は常に一定の周波数であることが重要だ。
というのは中間周波を増幅する回路にある「IFT(中間周波トランス)」は同調周波数が固定だから。
というわけでその確認を始めた。
バリコンを一定の角度ずつ回して容量を変化させていくのだが同調回路や局部発振回路の
コイルの出力は右跳ね上がりのカーブになってしまう。 どうしてだろう・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/b9/ca0ed34a6f3c1381ab757afe9ff13bef.jpg)
バリコンを手で回しているとき、誤差がでてこんなことになるのかな?
なんて思ってしまったが、いやこれは同調回路はこういう風になるのが宿命なんじゃないか?
そこで計算式(EXCEL上)でバリコン容量を変化させたときの同調種は数を算出してみた。
やっぱり、バリコン容量は直線的に変化していくのに周波数は指数関数的なカーブで変化していく。
f = 1/2π(ルートLC)
うーん、これだな??? にーぱいるーとえるしー ・・・
この計算をすると結果はあのカーブのようになる。
こんなカーブを描く2つの出力を一定の差にするなんてできるわけがないよ。
だけどヘテロダインはこうやってるんだよねぇ・・・
バリコンに取り付けられている「トリマー」という小容量コンデンサを調節すると
周波数が合わせられるとのことだ。
うん、なるほどトリマを調節すると跳ね上がりが下がってくる。
だけど同調周波数は全体的には低くなってしまう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/8a/da25d79c689fdb56347e2533d1652fc6.jpg)
トリマコンデンサーの容量を増やしていくとカーブは緩やかになっていく。
大きなトリマを付ければいいかな?
だけど共振周波数は下がっていくから限度があるだろう。
放送局の電波とバリコンの容量は変えられない。
この条件を基にしてどのくらいまでトリマを増やせるか確認してみた。
先ず基本に立ち返ってバリコンの容量を計測して記録を取った。
バリコンは3連バリコンだ。 面倒がらずに3つとも記録しておく。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/92/989c7b8cca54961347858500d76ce1d4.jpg)
付属のトリマの容量も大体同じにしておく。(5pFぐらい)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/a4/a36d9a93946cb14f28f6fed096888297.jpg)
バリコンの容量はL/Cメータを使った。
今までは標準コイル(これも自作の10μHコイル)とNWT150(トラッキングジェネレータ)を
接続して共振点を探って容量を換算していたが、今回はL/Cメータで直読して記録した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/da/3637b4e7b093c93ac1c5cb02068a5748.jpg)
バリコンの容量は機械的なものなので変更することはできない。
(測定した容量 + 外付トリマコンデンサ容量)とコイルを組み合わせて放送受信範囲を
カバーするようにしなくてはならない。
外付トリマコンデンサの容量は大きい方が「右跳ね上がり」が抑えられるが、同調周波数が
下がり過ぎてしまうので限度がある。
今回の試算では 同調コイルを280μH、外付トリマコンデンサを40pFにすると
587.6KHz~1433.9KHzをカバーできるという結果を得た。
(画像をクリックすると拡大されます)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/21/44dd9e101cae73f0be71af99ceaedc07.jpg?1645871438 )
さぁ、次は局発の発振周波数を計算してみる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/fa/3eb553f18fc770983c4c005abf0b75af.jpg?1645872145 )
局発用バリコンの外付トリマーの値を30pF、40pF・・・と増やしながら局発コイルのインダクタンスを
修正しては上述の受信周波数と局発周波数の差が455KHzに近づくように確認していく。
こんなことを何度も何度も繰り返しては結果を求めていった。
試算ではLOCコイルのインダクタンスは85μH、外付トリマコンデンサの容量は100pFのときに
得られる中間周波がこんなものだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/13/2f9ffa3ce5aa3d59287a7bb2e80b8979.jpg?1645876955 )
この計算による確認では受信同調コイルのインダクタンスは280μH、外付けトリマコンデンサは40pF
局発コイルのインダクタンスは85μH、外付けトリマコンデンサは100pFだった。
その局発周波数と受信周波数のカーブはこんな感じになる。
1000KHz以上の放送は受信できないかもしれない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/a5/468728a52dc5e1af01bebaca7af8d902.jpg?1645878381 )
以上はすべて机上で計算した結果です。
思い違いや計算誤りがあるかもしれません。
もしかするとうまく聞こえるかもしれない・・・というかすかな望みを託して工作を続けようと思っています。
応援をどうぞよろしくお願いします。
今、ジャンク部品でトランジスタ式スーパーヘテロダイン受信機?を作る工作をしている。
1月の始め頃、鉱石ラジオの工作に手を出してラジオ工作も面白いな、と思っていたとき、
ジャンク部品箱にあった10mm角のIFTを見つけたことがきっかけだった。
あれからもう2か月近くになる。
部品、材料はすべてジャンク品。 バリコンだっておんぼろのいい加減な代物だ。
コイルは手巻き。 いい加減な巻き数でいい加減な基板に取り付けて調整をする。
まず第一には受信同調回路の共振周波数と局部発振回路の発振周波数との関係がうまくいくか
が一番気がかりだった。
ヘテロダインは受信電波と局部発振回路が発生する電波とを混合してその和または差の周波数成分
(中間周波)を作り出してその中間周波をIFTという濾波器(同調回路)で選択増幅して
高感度で混信のない受信をするというものだから、受信電波の周波数と局部発振回路の
周波数との関係が重要なポイントになる・・・(と思います)
そこでまずこのあたりから工作を始めたのだが、これがとても難しい。
何度もコイルを巻き直したり、トリマコンデンサを調節したりLOCのコアを回したり
したが両者の周波数は目的通りにはならない。
何度も何度も調整を繰り返すのでとうとう局部発振回路用のコイル(ジャンク品だけど
(自己流手作りではない信頼性のある)メーカー製だ)が壊れてしまった。
同調コイルも局発コイルも「自己流手巻き」になったしまったのでますます、いい加減な
設定になってしまった。
何度もの失敗でもう止めようか、という気持ちも出てきたが・・・・・
しかし一度も「音」を聞いていないで止めるのは残念だ。
ギャーとかブーとかいう雑音でもいいからそれを聞いてから考えよう。
さぁ、もう一度基本からやり直してみよう。
受信電波と局発電波とを混合して得る中華周波は常に一定の周波数であることが重要だ。
というのは中間周波を増幅する回路にある「IFT(中間周波トランス)」は同調周波数が固定だから。
というわけでその確認を始めた。
バリコンを一定の角度ずつ回して容量を変化させていくのだが同調回路や局部発振回路の
コイルの出力は右跳ね上がりのカーブになってしまう。 どうしてだろう・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/b9/ca0ed34a6f3c1381ab757afe9ff13bef.jpg)
バリコンを手で回しているとき、誤差がでてこんなことになるのかな?
なんて思ってしまったが、いやこれは同調回路はこういう風になるのが宿命なんじゃないか?
そこで計算式(EXCEL上)でバリコン容量を変化させたときの同調種は数を算出してみた。
やっぱり、バリコン容量は直線的に変化していくのに周波数は指数関数的なカーブで変化していく。
f = 1/2π(ルートLC)
うーん、これだな??? にーぱいるーとえるしー ・・・
この計算をすると結果はあのカーブのようになる。
こんなカーブを描く2つの出力を一定の差にするなんてできるわけがないよ。
だけどヘテロダインはこうやってるんだよねぇ・・・
バリコンに取り付けられている「トリマー」という小容量コンデンサを調節すると
周波数が合わせられるとのことだ。
うん、なるほどトリマを調節すると跳ね上がりが下がってくる。
だけど同調周波数は全体的には低くなってしまう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/8a/da25d79c689fdb56347e2533d1652fc6.jpg)
トリマコンデンサーの容量を増やしていくとカーブは緩やかになっていく。
大きなトリマを付ければいいかな?
だけど共振周波数は下がっていくから限度があるだろう。
放送局の電波とバリコンの容量は変えられない。
この条件を基にしてどのくらいまでトリマを増やせるか確認してみた。
先ず基本に立ち返ってバリコンの容量を計測して記録を取った。
バリコンは3連バリコンだ。 面倒がらずに3つとも記録しておく。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/92/989c7b8cca54961347858500d76ce1d4.jpg)
付属のトリマの容量も大体同じにしておく。(5pFぐらい)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/a4/a36d9a93946cb14f28f6fed096888297.jpg)
バリコンの容量はL/Cメータを使った。
今までは標準コイル(これも自作の10μHコイル)とNWT150(トラッキングジェネレータ)を
接続して共振点を探って容量を換算していたが、今回はL/Cメータで直読して記録した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/da/3637b4e7b093c93ac1c5cb02068a5748.jpg)
バリコンの容量は機械的なものなので変更することはできない。
(測定した容量 + 外付トリマコンデンサ容量)とコイルを組み合わせて放送受信範囲を
カバーするようにしなくてはならない。
外付トリマコンデンサの容量は大きい方が「右跳ね上がり」が抑えられるが、同調周波数が
下がり過ぎてしまうので限度がある。
今回の試算では 同調コイルを280μH、外付トリマコンデンサを40pFにすると
587.6KHz~1433.9KHzをカバーできるという結果を得た。
(画像をクリックすると拡大されます)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/21/44dd9e101cae73f0be71af99ceaedc07.jpg?1645871438 )
さぁ、次は局発の発振周波数を計算してみる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/fa/3eb553f18fc770983c4c005abf0b75af.jpg?1645872145 )
局発用バリコンの外付トリマーの値を30pF、40pF・・・と増やしながら局発コイルのインダクタンスを
修正しては上述の受信周波数と局発周波数の差が455KHzに近づくように確認していく。
こんなことを何度も何度も繰り返しては結果を求めていった。
試算ではLOCコイルのインダクタンスは85μH、外付トリマコンデンサの容量は100pFのときに
得られる中間周波がこんなものだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/13/2f9ffa3ce5aa3d59287a7bb2e80b8979.jpg?1645876955 )
この計算による確認では受信同調コイルのインダクタンスは280μH、外付けトリマコンデンサは40pF
局発コイルのインダクタンスは85μH、外付けトリマコンデンサは100pFだった。
その局発周波数と受信周波数のカーブはこんな感じになる。
1000KHz以上の放送は受信できないかもしれない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/a5/468728a52dc5e1af01bebaca7af8d902.jpg?1645878381 )
以上はすべて机上で計算した結果です。
思い違いや計算誤りがあるかもしれません。
もしかするとうまく聞こえるかもしれない・・・というかすかな望みを託して工作を続けようと思っています。
応援をどうぞよろしくお願いします。