( 浅草寺 羽子板市 )
江戸時代、毎年12月17・18日に正月用品や縁起物を売る店が境内に集まり「歳の市」と呼ばれ、それらを毎年この市で求めることを吉例とした人々で賑わう江戸随一の市としてその名が知れ渡っていました。
現在この「歳の市」は、「羽子板市」としてその形をとどめています
雑踏を顔の流るる羽子板市 片山由美子
似顔みな紅さし灯る羽子板市 長谷川かな女
羽子板を市のはづれの店で買ふ 鷹羽狩行
よその子に買ふ羽子板を見て歩く 富安風生
忘年会
今日は仕事関係と武蔵野吟行会の忘年会の掛け持ちします
竹橋~高田馬場 俳句の方が大事になりつつあるころころでした
( 世田谷ぼろ市 )
一年に4回(1月15・16日,12月15・16日)東京・世田谷のぼろ市が開かれます
このぼろ市は400年以上の歴史があり,昔は古着や古道具、農具を持ち寄って
開かれていましたが今ではおもちゃ、骨董、レコード,ゲームなどなど色々な物が
売られるようになりました。中でも「代官餅」は人気の食べ物で朝から多くに人が
並んで買うようです
ぼろ市の急に鳴り出す掛時計 津田昭子
襤褸市や大学芋の金色に 辻 桃子
ボロ市に何買ふとなく屈みけり 毛塚静枝
ぼろ市のピカチユウは日をひとり占め 小原希世
ボロ市や食べ物ばかりよく売れて 和田郁子
ぼろ市のランプ灯して売られけり ころころ
お詫びと訂正
14日のこのブログの表題「義人祭」 義人祭は芝高輪泉岳寺で4月1日~7日に
行われる赤穂浪士の御魂供養の法会で春の季語になっています
12月14日吉良邸討ち入りの日は義士の日、義士会として冬の季語になっています
2,3年前に一度頭に入れたはずなのに失念していました
俳友のTさんのメールで思い出しました。 Tさんありがとうございました
( 夜神楽 )
夜神楽の笛に澄みゆく高嶺星 西村博子
夜神楽の舞ひねぢれたる足袋の先 千々和恵美子
夜神楽の面をはみ出す無精髭 山崎赤秋
夜神楽の出を待つ神の足拍子 川崎慶子
(写真はサイトからお借りしました)
( 義士祭 )
元禄15年12月14日の晩(今の時刻では15日の午前4時頃だが、当時は明け方
から1日が始まる感覚があったので14日深夜と考える)、赤穂浪士47名が
吉良上野介邸に押し入り、上野介を殺害して主君の仇を討ちました。
物語は「忠臣蔵」として語り継がれています
この吉良邸があるのがJR両国駅近く 徒歩8分程度のところでしょうか
現在では吉良邸の一部を残しているのみです
丁度深川に芭蕉が庵を構えていた頃の出来事です
義士の日や本所に老いて吉良贔屓 大島民郎
義士の日のいつとはなしの円座かな 吉田鴻司
大義よく人死なしむる義士祭 岡本 眸
義士祭酒のしたたる一基あり 鈴木十歩
首洗いの井戸(吉良上野介の首を洗ったと言われています)
( 根深汁 )
乱雑に年とるばかり根深汁 沢木欣一
老いてなほ漁師たくまし根深汁 鈴木真砂女
伊吹嶺に雪来し朝や根深汁 米山方士
つくづくと草食人種根深汁 石塚友二
(写真はサイトからお借りしました)