
( 薪能 )
もともとは奈良、興福寺の修二会の催事。5月11,12日南大門跡の芝に
野外舞台を設け、能狂言五番を演じる興福寺薪能だった。
今では興福寺とは限らず、社寺や庭園,公園などなど野外に設けられた
舞台に篝火を焚いて舞う能全般をいうようにりました。
東京の椿山荘では4月の初旬に桜の花の中での舞台でした。
5月22,23日は埼玉県大宮市の武蔵一の宮氷川神社の能舞台が行われます
金春、宝生、観世の各流派による本格的な薪能は見ものと言われています。
(入場料は少々高めで・・・ちなみにS七千円、A六千円,B,五千円)
鼓うてば闇のしりぞく薪能 石原八束
笛方のかくれ貌なり薪能 河東碧梧桐
鵜の川を焦がしてやまぬ薪能 伊藤敬子
火を守るひとも泛かびて薪能 濱田俊輔
薪能鬼女に月光憑きにけり 松本圭二
いい句ですね。
一度、鑑賞したいもの。まだ拝見したことがありません。
中尊寺の能舞台も、趣がありました。
薪能は高校時代に国文の先生につれていかれて
観た事がありますが、あまり興味が無かったので
記憶が薄いのです。
私もいつかゆっくり鑑賞し詠んでみたいと思っています。
鼓うてば闇のしりぞく薪能 石原八束
本当に良い句ですね。「闇のしりぞく」なんて中々
斡旋できません。
私はこの八束さんの結社「秋」に誌友として2年間在籍
しました。投句半年で巻頭ページ三席、見開きの目次
ページに名前が載って飛び上がるほど嬉しかったのを
覚えています。それが数少ない自慢の一つです(笑)
その時の句は
どの顔も浅草の顔四万六千日 でした。
あの日歩いていた田舎者の私の顔も、他人が見れば変な浅草人に見えたのかなぁ、ちょっと心配。
薪能、昔平安神宮で観ました。一番前に陣取り、写真を撮っておりました。篝火の煙・匂いを思い出しますが、演目は忘れてしまいました。
とみおさん、お久しぶりです。
私は下町両国の産とはお話した事があると思います
拙句・下町生まれであるからこそ、他から来た人が分かるのです。例えば日焼け、言葉、お土産,雰囲気。
それでも信心・御仏のもとには皆,良いお顔をして
浅草の四万六千日の顔となるという句です。
観音様のもとではみんな平等でそれが私にとっての
浅草なんですよ。
今はこんな句が詠めなくなってきました。