6月 7日

2020-06-06 13:35:43 | Weblog
                        昼顔・鼓子花・容花


     ひるがおの虹色砂上夢しかと           沢木欣一


     昼顔の野原横切り貰ひ乳             細見綾子


     昼顔や大聖堂は静まれり             野々垣理麻


     昼顔の柵にからめり無人駅            長谷川雅子


     昼顔や川ひろがりて京の果            長谷川櫂


     昼顔のゆるりとからむ箒の柄           中嶋秀子


     昼顔や捨てらるるまで櫂痩せて          福永 耕二



          



          

               溝浚へ・堰普請・どぶさらへ

     溝浚えとは 流れをよくして、蚊などの発生を防いだり、悪臭を消すためなどに
     溝や用水路の底の汚泥を取り除くこと。どぶさらえ。 [季] 夏。



     紺屋町藍の匂ひの溝浚ふ             下里美恵子


     スコップの音をちこちに溝浚へ          藤田岳人


     溝浚へ終りてよりの長話             市原美幸


     割烹着の女医の出てゐる溝浚へ          内田陽子


     ざりがにが目を剥いてゐる溝浚へ         加藤ゆうや


     溝浚へ赤子生まれし話など            谷口千賀子



          

     

     沢蟹の流れて来たる溝浚ひ             茨木和生


     母と子の生活の幅の溝浚ふ             菖蒲あや


     背なの子の首の落ちさう溝浚            辻桃子


     溝浚ふ脛頼りなき男かな              山田弘子


     物言わぬ夫婦となりし溝浚へ            石田由美子


     溝浚ひはじめての水ほとばしる           能村登四郎
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