小部屋日記

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つぐない

2008-10-13 | タ行の映画

ATONEMENT(2007/イギリス)【DVD】
監督:ジョー・ライト
出演:キーラ・ナイトレイ/ジェームズ・マカヴォイ/ロモーラ・ガライ/シーアシャ・ローナン/ブレンダ・ブレシン/ヴァネッサ・レッドグレーヴ

一生をかけて償わなければならない罪があった。
命をかけて信じ合う恋人たちがいた。


ブッカー賞作家イアン・マキューアンのベストセラー小説「贖罪」を、『プライドと偏見』のジョー・ライト監督が映画化。
仕掛けがある映画で、見応えありました。
今劇場公開もされていて、映画館でみるべきだったと後悔・・・

story
1930年代、戦火が忍び寄るイギリス。政府官僚の長女セシーリア(キーラ・ナイトレイ)は、兄妹のように育てられた使用人の息子、ロビー(ジェームズ・マカヴォイ)と思いを通わせ合うようになる。しかし、小説家を目指す多感な妹ブライオニー(シーアシャ・ローナン)のついたうそが、ロビーに無実の罪を着せ、刑務所送りにしてしまう。


映像がすばらしく、イギリスの美しい自然、ダンケルクの海岸など、夢のようでもあり、みな絵になる風景。


主人公は上流階級の作家志望の少女ブライオニー。
使用人の息子ロビーが姉セシーリアに渡すようにともらった卑猥な紙切れ・・・。
思い込み、嫉妬、大人の男性の嫌悪感、潔癖さ。多感な少女のついた嘘が、愛し合っていたセシーリアとロビーの運命を狂わせてしまう。
視点をおきかえてシーンをくり返し見せたり、巻き戻ししたり凝ったつくり。
噴水の前の男女、書斎でのラブシーンも、ハッとして印象的です。


4年後、その嘘のせいでロビーは犯罪者にされ母国を離れ戦場にいた。
なんとも理不尽としかいいようがない。そんな彼の帰りを待つセシーリア。
その頃、ロンドンで看護婦として働いているブライオニーは昔の嘘を悔いていた。そしてセシーリアのもとに謝罪にいくブライオニー・・・・

時は流れ、77歳になった有名作家ブライオニーが語った真実。
演じたヴァネッサ・レッドグレーヴ もうまいんだけど、一点をみつめて語る告白に涙が出ました。心が痛くなる・・・切なすぎる・・・

ファンタジックなんだけど重いし、巧みな物語ですよ。
ただブライオニーが償えたかどうかは私にはわからない。一生かかっても、償うことは難しいものではないのかな。
いろんな解釈ができる映画ですね。

タイプライターの音は、はじめはただの効果音だと思ってたらラストでそういうことだったのかと納得。
海岸の長回しはちとしつこかったような・・


セシーリア役のキーラ・ナイトレイは退廃的な美しさで今までみた映画で一番よかった。水泳姿もかわいかったし。
ジェームズ・マカヴォイはハンサム度100%でしたね。演出もよくてふたりのラブシーンはドキドキ・・・。
ブライオニー役を3人の女優が演じてますが、みなよかった。
重要な少女の頃を演じたシーアシャ・ローナンはうまい子役ですね。
レベルの高い作品でした。

★★★★★(5段階☆は0.5)

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34 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
嘘はだめょ (kira)
2008-10-13 22:51:40
もう~、良かったでしょ~?
ストーリーもキャストも音楽も映像も~(笑)
アイマックさん満点だもんね!嬉しい~

ジェームズくん、「ペネロピ」派が一番多いきがするけど、
私はこの作品の彼もダイスキ
彼の母と2人のシーンが好きでした♪
キーラも存在感があって、もう、入り込んで大泣きでした
・・もう、嘘はつきませんって神様に誓った作品です
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そうですね (miyu)
2008-10-13 23:15:30
あの戦場のシーンの長回しはちょいとしつこかったかもしれませんね~(;・∀・)
でも、キーラが本当キレイでマカヴォイもカッコ良くって
あのラブシーンはドキドキしちゃいましたね!
お話は悲しいやり切れないお話だったけど、
美しい映画でしたよね~!
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そうなのよ (ちゃぴちゃぴ)
2008-10-13 23:47:22
ツボにはまったのよね、あたし。
切なさにおちこんで、自虐してるような気にもなったわ。
この映画、反芻映画なんですよね。
困ったことに(笑)
いろんなシーンが山盛りバックしてくんのよね。
キーラは、きれいでした。あのグリーンのドレスが印象的。それまで、ほとんど感情を顔に出していなかったのに、図書室での彼女は、全然違っていてよかった。ラブシーンも、脱ぎなしでかなり色っぽい。あのシーンだけのYouTubeありますよ(笑)
戦場シーンは、全体を考えると長かったかもしれないです。長回し5分だもんな。
映像も構成も満足です。

ものすごく色んな解釈ができて、後から色々読ませてももらったんだけど、
胸が苦しくなるほどせつなかったのには変わりはないです。
あの告白からエンディングにかけては、必ずうるっときてしまいます。

原作も、面白かったです。母親の視点とかもあったりするし、内面描写が詳しい。ダンケルクも長いです。(ラブシーンももっと艶っぽい・笑)老ブライオニーの告白は、設定が違うので読んでみて欲しいなぁ。
芯は、かなり忠実に再現された映画化だと思いました。
どちらも、ブライオニーが知り得なかったであろうことは、すぱっと割愛されてるしねぇ。ロビーが書いた手紙っていうのが、まったく出てこないし。(セシーリアの最後のシーンで一緒に渦巻いてたように思う)原作自体がよくできてますもん。

私は、ペネロピのマカヴォイくんよりこっちの方が好きなのよね。落差があるキャラだし、二度おいしい。ビジュアルはペネロピ。前髪がはらっとしてるほうがいいな。
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こんばんは★ (dai)
2008-10-14 00:21:38
>セシーリア役のキーラ・ナイトレイは退廃的な美しさで今までみた映画で一番よかった。

主役のようで主役じゃないんですけど、存在感や美しさは今までの作品の中でもダントツだった気がしました☆そんなキーラとマカヴォイの繰り広げるラブシーンは凄いですよねw

今年私の中で、今のところトップの作品です♪
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涙の似合う男 (sakurai)
2008-10-14 08:16:35
TBありがとうございました。
涙が似合う男というのは、あまりいないと思うのですが、ちょっとたれ目の目から、すーっとこぼれる涙が素敵でした。
物語は、原作ありきなので、なんとも言いようがありませんが、つぐないとはちょっと違うんじゃないかというのがぬぐえませんでしたわ。
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タイプの音が (メル)
2008-10-14 09:40:31
ずっと流れてて、これは・・でしたが
音楽と相まって、ほんとこの映画にピッタリのものだったですね~。
償うって本当に難しいと思いましたが
彼女もこれだけの年月生きてきて、ずっと
罪悪感を持ち続け、彼女なりに人生をかけて
償ってきたのがわかったので、見てるこちらは
辛かったです~。
素晴らしい映画、ものすごく良くできた映画だと思ったんですが、苦しすぎて・・でした。

そうそう、役者さんたちはみんな素晴らしかったですよね~♪
マカヴォイ君も勿論でしたし^^キーラが
私もこれまで見た中で一番綺麗だと思いました♪
あの濃緑のドレスをまとった彼女は、くらぁ~と来そうなくらい美しかったです。
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深い映画でしたよね! (テクテク)
2008-10-14 13:01:06
こんにちは
TB&コメント、ありがとうございました
この映画は深い余韻を残す作品でしたよね
映像の見せ方も上手かったと思いますし、
タイプライターの音響効果も抜群でした

幼かったブライオニーの嘘を責める気持ちにもなれず、
「神様のいたずら」と思うには
あまりにも過酷な運命を辿った人たちの様子が、
心にズッシリと来る作品でした
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つぐなう… (オリーブリー)
2008-10-14 17:20:00
皆さん、やはり高評価ですね♪
難しいテーマを映像や音で効果的に演出してあり、役者さんも皆さん上手だったし、その切ない物語には涙でした。
せめて二人がブライオニーの世界で幸せにと願わずにはいられませんでした。
確かに、戦場の場面は少し長かったね。

原作では、あの夏、上映できなかったブライオニーの舞台が甥姪によって演じられます。
それを読むと、セシーリアとロビーもきっともう許しているのではないかなぁ~と思ってあげたい…そんな気持ちになりました。
償うと言う難しさは改めて感じましたね。
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マカヴォイ・・? (AnneMarie)
2008-10-14 17:28:41
アイマックさん、こんばんは。

マカヴォイって人気あるんですね。
しかもハンサムって評価に・・・まだピンときません。
このモヤモヤを晴らすためにもこの映画、近日中に観ようと思います。
アイマックさんの評価、満点だしー。
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Unknown (アニー)
2008-10-14 21:24:26
ほんと、切ない辛い。
もう表現しようが無いくらい心が痛かったです。地味でクライ映画だったけど、深くて
見てる側にも、色々な思いが湧いて来て
見応えあったし知らないうちに引き込まれて
しまってました。

マカヴォイさん、いつものナヨじゃなくて
一本筋の通った青年役で、素敵だったなぁ。
惚れそうだったよ(笑)
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