ミャンマー軍事政権が総選挙後にアウン・サン・スー・チーさんの自宅軟禁を解くという。実に7年余りの軟禁である。
軍事独裁の前近代的な圧政は覆うべくもないが、巨大な軍事政権が何を恐れて、1人の女性を長期間軟禁してきたのか。欧米型の民主化運動では説明できないものがあることに、もっと光を当ててほしい。
スー・チーさんは、ビルマ独立の父アウン・サン将軍の娘である。特徴の一つは、父の威光がいまだに健在で、軟禁以上の弾圧はできないこと。二つ目は、父の力が娘に受け継がれるアジア的な権力継承スタイルが残っていること。
これがミャンマー問題の特徴だろう、スーチーさんのほか、インドのガンジー元首相、パキスタンのブット元首相などの例がある。ともに父親は独立運動の強力なリーダーだった。
最近のブラジルやオーストラリヤとは異なる女性指導者登場の形といえる。
父系の権力継承で娘がカリスマ的存在になるのは宗教的な意味があるとする研究者もいる。日本の古代神話や女帝の系譜を思い出させるが、アジアに残る前近代性は軍事政権だけではないのかもしれない。
軍事独裁の前近代的な圧政は覆うべくもないが、巨大な軍事政権が何を恐れて、1人の女性を長期間軟禁してきたのか。欧米型の民主化運動では説明できないものがあることに、もっと光を当ててほしい。
スー・チーさんは、ビルマ独立の父アウン・サン将軍の娘である。特徴の一つは、父の威光がいまだに健在で、軟禁以上の弾圧はできないこと。二つ目は、父の力が娘に受け継がれるアジア的な権力継承スタイルが残っていること。
これがミャンマー問題の特徴だろう、スーチーさんのほか、インドのガンジー元首相、パキスタンのブット元首相などの例がある。ともに父親は独立運動の強力なリーダーだった。
最近のブラジルやオーストラリヤとは異なる女性指導者登場の形といえる。
父系の権力継承で娘がカリスマ的存在になるのは宗教的な意味があるとする研究者もいる。日本の古代神話や女帝の系譜を思い出させるが、アジアに残る前近代性は軍事政権だけではないのかもしれない。