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だし

2014-01-04 07:42:41 | Weblog
だしは、日本料理の命。一代で名店・吉兆を築いた湯木貞一さんによると、エアコンのなかった昔は、寒暑に合わせ、だしの味付けを変えていたという。冬はしょうゆ7分に塩3分、夏はしょうゆ3分に塩7分。

季節による体調と味覚の変化に応じた、暖と涼のさりげない演出。高級料亭でなくとも、腕のいいラーメン屋さんが常連の顔色を色を見て、疲れ具合で味を加減するという話も聞く。

もてなされる側は築かないようなごく自然な気配り。それこそもてなしの極意だろう。その心遣いを「お・も・て・な・し」と大いに強調して勝ち取った東京五輪だが、各省庁が「五輪関連」として検討する事業の数々を見れば、なんともあきれる。

新型ロケットの打ち上げやら次世代ロボットの普及・・・。優秀な官僚のみなさんのこと、無関係と思われる事業がどう五輪と結び付くのか、きっとそれらしい理屈をお考えだろうが、これはどう見ても、おもてなしではなく、あからさまなお手盛りだ。

国の借金が1千兆円を越え、増税など国民の負担は増すばかりだが、政府はお手盛り体質をそのままに、財政再建などできるのだろうか、語源辞典を引けば、「もてなす」は「モウケナス・儲成」から生まれたとの説もあるという。

役所も、東京五輪招致で名を上げながら5千万円疑惑にさらされる都知事も、「儲成」の心ならありそうだ。