神業

コンサートチケットは売り切れ、ＣＤ売り上げ急上昇。米国の国際ピアノコンクールで優勝した辻井伸行さんの話題が尽きない。生まれながら盲目、１９歳にして演奏は神業というしかない。

やはり、天才的な盲目の箏曲家・宮城道雄氏が、英国で触れた雨から、独奏曲「ロンドンの夜の雨」を生んだ話が「ふるさと音紀行」で紹介されていた。

「晴眼者には見物のじゃまになる雨も、音と肌で感じるとすばらしい芸術になる」と書かれていた。

「晴眼者」の言葉に自らを顧みた、見える目を持ちながら何を見ているかと。天才だ神業だと言われるまでに、どれだけの努力と両親の苦悩があったろうかと。