こころとからだがかたちんば

YMOエイジに愛を込めて。

2011年7月19日 火曜日 夏のフェイバリッツ・20 ムーンライダーズ 「バック・シート」'79

2011-07-19 08:01:49 | 音楽帳
自分は、YMOを知ることによって、次第に周辺の音楽を開拓してきた。
それまでは、アメリカのチャートを受身で聴くことから脱して。

そういう中で、ムーンライダーズに出会う。

かつて1994年の「ソリトンSIDE-B」にゲストで出た幸宏。
そこにビートニクスも含め長い交流の鈴木慶一さんがゲストに。

ある逸話を。

YMOと東京が世界の中心だった真っ只中、場所はとあるレストランかカフェで。
隣り合わせだったのを知ってか知らずか?
教授=坂本龍一が「最近、あのムーンライダーズが、シンセサイザーを買って、テクノをやろうとしているんだってさ。ははははは(大爆笑)。」

隣で聴いていた鈴木慶一。

***

自分は、「カメラ=万年筆」からさかのぼるようにムーンライダーズを聴いた。
そこで分かる感覚は「同じ東京生まれにしか、このぼんやりした、もっさりした感触」は分からないだろうというもの。

1984年くらいに、センチメンタル・シティ・ロマンスというバンドが解散して以降、日本ではその時点で最古のバンドとなったムーンライダーズ。

ロキシー・ミュージックが追い求めた究極の状態で「AVALON」を創り、「これ以上のものは無い」と解散したのと、ムーンライダーズは相反する。

彼らは、いつも何か新しいものを創ろうと試行錯誤しながらも、50点や、時にうまくいったときには80点を打つことはあっても、決して100点のアルバムを創らない。

なにかそういうあり方自体が、東京的であり、ムーンライダーズたるゆえんである。
ボクはそう想っている。

彼らの2枚組CDのタイトルに「ザ・ワースト・オブ・ムーンライダーズ」というタイトルを持ってくる感覚こそが、実に彼ららしい。

***

好きな曲はいろいろあるが、今日は「モダーン・ミュージック」という1979年のアルバムに入っている「バックシート」をかける。



この曲は、かしぶち哲郎さんの作品。
詩の憂鬱感が、夏の切なさとあいまって、ボクはよく夏にこの曲を聴く。
詩は、恋人同士の心中を想起させる。



車を走らせる中、何気ない風景が「見慣れたしあわせ」に映る。。。。というくだりに小学生時代の自分の感覚が重なる。
毎日、夫婦喧嘩がやまなかった中「なぜ、うちだけは、普通の家族のように過ごせないんだろうか」というぼんやりと見える世間と隔離された地獄家族がダブる。

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