こころとからだがかたちんば

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夏の100曲 : ロータス・イーターズ 「心の痛み」

2020-09-09 21:00:00 | 音楽帳


ロータス・イーターズは1983年に2枚のシングル盤がヒット、アルバムは翌1984年に発表された。こんなシングル先行型のバンドは、当時多くあった。チャイナ・クライシスもそうだった。

アルバムが発表されるたびに、先行したシングルが何曲、それ以外の新作が何曲くらいか?
その比率を気にしていた気がする。
チャイナ・クライシスの2ndアルバム「Working With Fire And Steel」などは、既に発表済みのシングル多くてガッカリしていた音楽ライターの方が居た。
私はそうは思わなかったが、まあ、それはヒトそれぞれ、のこと。

ロータス・イーターズで初めて聴いた曲はやはりデビューシングル「The First Picture Of You」だった。
その後「You Don't Need Someone New」もシングルカットされ、幸宏さんの「オールナイトニッポン」やピーター・バラカンさんの「ポッパーズMTV」などの番組で紹介された。
「The First Picture Of You」は、エコーのよく効いたギターの絡み合う音色が美しく印象的な一曲だった。

自分が実際のレコード盤を手に入れたのは中古レコード屋さんで、「The First Picture Of You」の12インチだった。
A面がタイトル曲の5分半近いヴァージョン、B面はバンド名をタイトルとした「The Lotus Eaters」・「Stranger So Far」という3分程度の2曲を収録していた。



ロータス・イーターズがヒットしていた当時、LP盤を買わずに通り越した。
そこから年を経て、CD時代が到来。そんな90年代になってもなかなかロータス・イーターズCDは出なかった。
といってLP盤も中古屋さんにも出回らず、高価取引されていたらしい。「買っておけば良かった」と思っても後の祭り。そんなくやしさを噛み締めるレコードはあったが、これはその一枚だった。

自分の場合、結果的にLP盤を手に入れたのは、21世紀に入ってからのこと。
新宿と大久保の間にあるレコード屋さんで購入した。買って帰り、早速ターンテーブルに乗せて聴くが、輸入盤らしくプチプチ音が激しい。そのため、盤面を磨くが、何度やっても音は変わらず。。。

いじっていくうち、まさか、なことに気づく。ようく見ればジャケットも汚れた状態でスキャナーした形跡がある。
要は違法コピー盤だった。がっかりはしたが、聴ければよい、と自らを鎮めた。



LP「No Sense Of Sin(邦題:青春のアルバム)」は1984年6月に国内発売された。
夏も秋めいてきた8月終わり頃「クロスオーバーイレブン」でB面5曲目「When You Look At Boys(邦題:心の痛み)」が掛かり、エアチェックしたテープで何回も聴いた。

曲を構成する中で、若さゆえバランスを崩す面は常だが、この曲は最後の方でリピートする音自体がまるで伸びたテープみたいにうねる。その不安定感が妙にリアルで、彼らの裏側の影を感じさせた。
この曲が妙に引っ掛かり、アルバムを欲しいと思った。


■ Lotus Eaters 「When You Look At Boys」'84■

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