こころとからだがかたちんば

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音盤日誌:ジェームス・ホワイト&ザ・ブラック「オフ・ホワイト」‘79

2023-04-02 15:30:00 | 音楽帳

本日も備忘録。

振り返ると、1979年発表のこのアルバム「Off White」は、FM雑誌の新譜コーナーのモノクロ紙面でジャケットだけは見た記憶がある。ただこのアルバムがFMで特集された記憶はない。
とあるきっかけで気に入った曲「オールモスト・ブラック」は70年代終わり~80年代初め頃、まだ混沌とした時代の移ろいのただなか。その紫煙の中で掛かっていた音楽の匂いや雰囲気を感じさせる。1981年4月に始まった「坂本龍一のサウンドストリート」で、教授が1981年早々にかけてくれた様々な音楽にも通じるゴッタ煮感覚がここにはある。(というか実際番組でかかったように思う。夏の「電気的音楽講座」だっただろうか?。)

このアルバムを聴いたのちに、ジェームス・ホワイト&ザ・ブラックを調べてみると、ブライアン・イーノが監修した「No New York」に入っていたザ・コントーションズのリーダー、サックス演奏者ジェームズ・チャンスの別名義のバンドだった。
イーノの「No New York」は持っているというのに、すれ違っていた。



どこかで聴いたようなこのバンドを久々に聴いたのは、ユーチューブだった。
70年代後半のTBSラジオ番組「夜はともだち」の1コーナー「それゆけスネークマン」で彼らの曲「オールモスト・ブラック」が掛かっていた。えらく気に入り、いろいろ調べるうちに1枚丸ごとiTunesに入れて聴くまでになった。
アルバム「Off White」は、1曲気に入ったら、全曲聴きたいと思わせる1枚。

バンド名に始まり、アルバムタイトルや曲名にはやたらホワイトにブラックと皮肉めいた言い回しがされているが、白人音楽だの黒人音楽だのを超えたところで音楽が響いてくる。多様なスタイルが混じりスープ状に融け合った中で演奏される音楽は、とてもワクワク感に満ちた自由さがある。ディスコ、フリージャズ、ファンク、パンク、アヴァンギャルド・・・色々な言い方も可能だろうが、そんなカテゴリーすることが馬鹿らしくなるほど自由な1枚。聴いて損はない。
ヴォーカルは、ジェームス・ホワイトだけでなく、曲によって女性ヴォーカルが混じる。そのヴォーカルにはスリッツとか(「ラ・ヴァリエテ」などの)ウィークエンドとかを思い出す箇所がある。BUT!1曲だけリディア・ランチが例のあえぎ声のヴォーカルを取っていて、室内やスピーカーで聴いていると周囲に誤解を受けるので音量等にご注意を。


■JAMES WHITE & THE BLACKS「Contort Yourself」1979■

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