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こころとからだがかたちんば

YMOエイジに愛を込めて。

2013年6月10日 月曜日 「蒸し暑い夜に捧げる」

2013-06-10 21:48:22 | 音楽帳

【気骨の入った表情のネコに、今朝出会った】
気象庁が「梅雨」と言っているのだがら、そうなのだろう。と言いつつ、涼しい夜にはありがたい誤算を感じていたが、そうは問屋が赦さない。
今日・つくばへの往復のくもり空を歩けば、ねっとりと蒸し暑さが汗となって吹き出す。
大きなタオルで、ハゲ頭を「梨本です」と拭いては、時折無風状態にじっとりとねっとりした暑さに参る。
これだけ日々気候が変動すると、心身がついていけない。つい気が遠くなる瞬間もある。

そんな今夜。80年代のポール・ウェラーを想っていた。
ジャムに出会ったのは80年代初頭の「渋谷陽一のサウンドストリート」での「イートン・ライフルズ」。カッコイイ曲。
今のじぶん(わたし)には、おでこに浮いて見える明らかな青スジがある。短気を誤魔化している分、肉体にはそれが形状として現れる。
当時のポール・ウェラー/ジャムには、そういったものを感じた。
だが、新譜アルバムをリアルタイムで全曲聴いたのは、1982年の「ザ・ギフト」。
結果的に、彼らのラストアルバムとなるもの。

過去のパンクの文脈からのジャムのファンにはボロクソ叩かれたが、じぶんはエア・チェックした「ザ・ギフト」を毎日聴いていた。
「ランニング・オン・ザ・スポット」が一番好きだった。
1982年春から夏に向かって、デヴィッド・バーン、XTC、ABC、ロキシー、ブルー・ロンド・ア・ラ・ターク、ヘアカット100、モダン・ロマンス、カルチャークラブ、レゲエ、ラテン・・・・様々な音を同時並行で聴きつつも「ザ・ギフト」をカセットテープで何度も何度も聴いた。

その後、ジャムの解散と翌年1983年夏に現れるポール・ウェラーの新しいユニット「スタイル・カウンシル」。
たった1年しか経っていないというのに。
それは、ポール・ウェラーがパンクという形骸化した音楽を捨てて、もっといろんな音楽を作りたいという、体内から吹き出した想いの結晶。
さまざまな音・スタイルを包括して結成した「スタイル・カウンシル」。

そこには、彼が秘めた想いと「新しい曲を創ることに喜びを感じている」と語った、おおらかさが、ちゃんと姿となっていた。スジが通っていた。
その後、彼の「スタイル・カウンシル」は、田中康夫の『なんとなく、クリスタル』の延長線上に位置した「カフェ・バーで流れるオシャレな音楽」という誤解=不幸を生むこととなるだが、スタイル・カウンシルの初期衝動によって産まれた曲を、じぶんは今でも愛している。

たかだか1年しか、ジャムとスタイル・カウンシルの間のタームは無い。しかし・・・。
そこに、ポール・ウェラーの熱い想いが感じられる。
現代日本のような「産業音楽」として、ちゃーんとシナリオライターが居て・それに基づいてマーケティング戦略としての解散→別ユニットなどとは程遠い。そんな「作為」は一切無い。
あくまで、生真面目な性格のポール・ウェラーゆえに出来た「想い」の帰結。

まだ、夏までは遠いが、既にじぶんはこの土日から「裸族生活」。
そんな夜に、大好きな彼の「未来が見えた」頃の声が染み入る。
■Style Council 「Long Hot Summer (Extended)」1983■
コメント (3)
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