このジョン・フォックスの「ザ・ガーデン」に出会ったのは、1981年11月、深夜、中学3年生の頃、勉強のかたわらで、ヘッドフォンをして聴いた「クロスオーバー・イレブン」だった。
「I WANT TO BE MACHINE」と言っていた、冷徹なまでに、テクノ道を行っていたアンドロイド=ジョン・フォックスが初めて、自然と融和して、創り出した曲だった。
ちなみに、もう1人のアンドロイド=ゲイリー・ニューマンは、ジョン・フォックス/ウルトラヴォックスに憧れて音楽を始めた人です。
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先日、尾瀬を旅しながら、普段聴こえないような鳥の音、自然界の音、そういったものに360度包まれて、汗をかきながら、うつろに歩いていると、幻覚のように、自分の過去から、この曲が聞こえてきた。

アルバム「ザ・ガーデン」には、「雨上がりのヨーロッパ」という名曲もあるし、中学3年生の頃、レコードをよく聴きこんだ思い出深い1枚です。
森の樹の根元で、横たわるジョン・フォックスの映るジャケットも、崩れ落ちる退廃的なヨーロッパの彫刻や自然の写真の入ったインナー・スリーブも美しい1枚です。