今夜も、やっと帰宅して、夕ご飯とビールでもいもい、しばしの間の自分だけの大切な時間を過ごす。
かたちんばは、独りで引きこもる時間が無くなると、すぐにも窒息死するので、この時間は、本当に自分にとって貴重な時間なのだ。
システム・エンジニアのMZ師はよく「10数年前、あの福岡で数ヶ月監禁生活をさせられた疲れが、未だに取れない。」というが、その気持ちは、自分も痛いほどわかる。
年々、疲れが蓄積して、取れなくなってくるが、それは振り返れば、やはり、若き頃の「無茶した経験」に起因しているように思えてくる。
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こんな夜には、精神安定剤としてぴったりはまるのが、ロバート・フリップとブライアン・イーノの「イブニング・スター」なのだ。

発売から34年経つ今でも、何ら古びることなく、しっとりと、ココロの中に染み込んでくる。
6歳上の兄から、2年目の浪人のノイローゼの頃に教えてもらった一品なのだが、兄も、「自分を回復させ、自分の居場所を再確認するための音楽」として、この「イブニング・スター」を聴いていた。
昔、1980年初頭、YMOブームの頃、「一家に一枚、YMO。」というアルファ・レコードのコピーがあったが、
このアルバムは、「独りに立ち戻りたいときに一枚、イブニング・スター」という具合だろうか。
下手な屁理屈もコトバも、この音楽の前には要らない。
ひたすら、この音の流れに乗って、たぷたぷと、夜のしじまに漂えばいい・・・。