
真実とか事実を伝えるメディアは少ない。
なぜか?
それは、つまらなかったり、劇的でなかったり、カネにならなかったり…そういうことだろう。
そういう中で、ラジオやネットの中には、真実とか事実とかを伝えるものに出会えたりすることがある。
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ブログも、そういう面を持った、大事なメディアだ。
しかし、自分も含めて、「色をつける」、脚色をつける、とか、アクセスアップのために記事を書いたり、翌朝に、アクセス数を見てニンマリしたり…そういうヒトのブログも多々ある。
自分も時にそうだったりして、恥ずかしい面は否めない。
そんな中、生身の「生きる」「普通」のことを書くのが大事だと、いま、思う。
下手な文や写真や絵であっても、それが、本当に「生きる」ことの断片なのだから。
劇的であるのが不自然なのだから。
バブル=泡を期待する人々は、くだらない番組を見て過ごすのだから。
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とある朝の都電の風景。
大混雑の中、都電で「おはようございます!」とリュック姿で乗って来る女性がいる。
女性というより、子供のまんま40台になってしまったかのような不思議なひと。
いつも、「やるのぉ~」「するのぉ~」「それでぇ?」とかいう言葉をくりかえしくりかえし言う。
言う言葉は、その日によって違う。
ある日は、番組のお知らせだったり、「お母さん知らないよぉ」だったり、看板の文字だったりする。
周りは、寿司詰めの中、黙っている。
これは、独り言の拡大版みたいなもので、自分も時に、気付かぬうちに、独り言を公然でしゃべっていて、「はっ」としたりする。
誰にもあること。
ただ彼女には恥ずかしがったり、「はっ」としたりすることはない。
自由に滑らかに、彼女のコトバは、毎朝、そこにある。
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仕事上追い詰められている。
雨の続く日々が、うっとうしさ、暗さを、一層深くさせる。
夢では、毎晩、仕事の夢を見ているようで、自分の寝言=独り言に、はっと目覚めたりする。
モーニングコールをお願いしているヒトが、24回も電話を鳴らしてもらって
やっと起きる。
今週は、ずっとこんな感じだ。
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「雨が好きです。
雨が好きです。
明日、天気になれ。
明日、孤独になれ。」(中島みゆき)
中学3年生、1981年、この曲に出会った。
今でも、好きだ。
矛盾したヤケクソめいたなげやりな詩が、なんとなく、今の気分かもしれない。