
ラップというものは音楽と思っていない。
あくまで、音楽の「手法」の1つであり、それは「スキャット」などと同じこと。
それが1つの分野を確立するのは、アメリカが病んでいるからであって、そこから生まれた、という歴史は重んじたと思っても、エーゴのわからぬ自分には、まったく面白くない。
ラップを取り込んだものとしては、細野さんの「ラップ現象」、機を一にしたゴドレイ&クレームの数曲、グレイス・ジョーンズやマリアンヌ・フェイスフルの「Blue Millionaire」などは好きだが、それだけで、1枚のアルバムをやられたりしても、「あーそうですか」ときょとんとしてしまう。
自分には、ラップに影響も受けていないし、今後もそう変わらないだろう。
だから、多くの日本の若者が、ズボンをすり下げて腰履きして、「ヨーヨー」いいながらラップを聴いている趣味というのも、当然理解に及ばない。
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しかし、ファンクは好きで、パーラメントやファンカデリックは中学・高校の時に大きく影響を受けた。
そういうファンクの文脈で、グランド・マスター・フラッシュの「ザ・メッセージ」は大好きな作品である。
但し、それ以降は、すっかりラップ命、という感じで、2000円近くはたいて当時買った、彼らの12インチは実につまらなく、なけなしのお金をはたいた中学生は、「こんなものが欲しいんじゃないよ~(*△*)」と涙を流したのであった。
その12インチは、その後、ハンターに売り払い、数百円が手元に戻ったという具合。
ニューヨークのラップ、日本のラップともに、ゴミ音楽としか認識しておらず<そもそも音楽と認定していない>、聴いた瞬間に、その場を去る自分だが、この12インチだけは聴ける。