京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

木乃婦 鱧懐石

2021年07月17日 07時27分00秒 | 日記
 木乃婦は京料理の名店として、ご主人の高橋拓児さんはワインのソムリエとしても知られ、また、NHKの料理番組に出演されるなど京都の和食を代表する料理人です。





入口へのアプローチにも京都らしい風情があります。

玄関前のお稲荷さんは先代がこの地を取得された時からお祀りされていたそうです。





木乃婦は魚料理を中心とする仕出しから始まり二代目が現在地に店を構え、大きな料亭へと事業を拡大されました。
そのおふたり先代の後を受け三代目となられたのが今のご主人の高橋拓児さんです。

先々代、先代の意思を継ぎ、今も仕出しもされています。

食事前に祇園祭の由緒についてなど様々なお話をされ、料理、特に鮎や鱧の話になると絶対の自信を持って話されます。









会場は2階の大広間で室内の調度品にも京都らしさを感じます。

向かいにあるのは菅原道真公の学問所だった菅大臣神社です。



この日の献立です。
ご主人高橋拓児さんの自筆だそうです。(コピーですが、、、)







先ずは「八寸」です。
京都の夏と言えばやはり"鱧"ですね。
先ずは鱧寿司で頂きます。
淡白な味の中にも炭火で焼いた香ばしい旨味を感じます。
新銀杏もあり、昔から"初物を食べると寿命が伸びる"と言われる縁起のいい初物を早くも頂きました。









「お刺身三種」
天然ものの鯛、鮪、いかです。
魚の目利きがいいのでしょう、どのお刺身も魚本来の旨味が強いです。









「椀物」
綺麗に花開いた鱧には冬瓜とじゅんさいが添えられています。
出汁の美味しさと一体になった鱧の味わいが凄いです。
全く骨を感じない程、包丁が入っています。

京料理の美味しさを最も味わえる一品です。





「焼物」
鮎の塩焼きに蓮根が添えられています。
20cm程に成長した鮎ですが頭から頂きます。腹わたの苦味は感じますが、そこは鮎の美味しさのひとつです。

別名"香魚"と言われるだけに、しっかりと苔を食べて育った"香り"がします。
天然物だけがもつ鮎本来の味です。









「焚合」
中には卵でとじた鱧の子の焚合はプチプチ感があり美味しかったです。







「御飯」
鯛の身がたっぷりと入った鯛ご飯です。
水茄子も美味しいです。





「水物」
夕張メロンゼリーです。
入院でもしないと口に出来ない夕張メロンですね。
〆に相応しいデザートでした。





最後にご主人が使われている柳包丁と鱧の骨切り専用の包丁を見せて頂きました。

本体はステンレスですが歯の部分は硬い鋼が付いているそうです。