京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

黄檗山萬福寺①伽藍拝観

2021年07月20日 08時51分00秒 | 日記
さ 7月17日は"まいまい京都"のツアーで京都宇治にある萬福寺を訪ねました。







お坊さまの案内で境内を散策します。
道路に面した最も西にある門が萬福寺の総門です。
伽藍は全てが中国明朝様式で造られ、材料も日本産の杉や檜材ではなく南アジアや東南アジア産のチーク材が使われています。

萬福寺は江戸時代初期の承応3年(1654)、中国福建省から渡来された隠元禅師が当時の後水尾天皇や徳川4代将軍家綱の崇敬を得て、寛文元年(1661)に開創された黄檗宗の大本山です。





境内には鉢植えされた蓮が咲き始めています。









先ずは開山の隠元隆琦禅師がお祀りされている開山堂にお詣りします。
萬福寺は非常に大らかな寺院でどこも撮影が出来ます。

渡来時には二十数名の中国の職人を伴われました。
建築、文学、音楽、書道、絵画、彫刻、さらには印刷、医学、飲食など多岐にわたります。

今日、我々の食卓に上がるインゲン豆、スイカ、レンコン、ナス、タケノコ、落花生といった新しい食材をもたらしました。

また、煎茶やダイニングテーブルを使った食事形態や明朝体の文字や400字詰め原稿用紙、木版印刷など当時の中国の先端文化をもたらしました、

その多くは今でも使われている事に隠元禅師の功績を思います。





次に「天王殿」です。
大きな袋を持たれた布袋尊(弥勒菩薩)です。









お堂の四角には四天王が布袋尊を御守りされています。
隠元禅師に同行し来日された仏師によるものでどこかエキゾチック感があります。







布袋尊の裏堂には韋駄天さんがお祀りされています。 
細部まで細かな彫刻が施されています。




珍しい「蛇腹天井」です。
別名、「黄檗天井」とも呼ばれ龍の腹を表しているそうです。


続いて萬福寺の本堂にあたる「大雄宝殿」です。
ご本尊さまは釈迦如来坐像で脇侍は珍しく向かって右に迦葉尊者、左には阿難尊者がお祀りされています。





両脇には十八羅漢さんがお釈迦さまの説法を熱心に聞かれてるように座られています。



人気者の"羅睺羅(らごら)尊者は九州国立博物館に出張中でパネルが置かれていました。









通常非公開の東方丈です。
ご住職のプライベート空間です。







管長猊下が法を説かれる法堂です。
近年の修復で創建当初の柿葺(こけらぶき)の屋根に戻されました。

勾欄は「卍くずし」の意匠が施されています。





萬福寺で有名な「開ぱん)」 です。
日常の行事や儀式の刻限を知らせる魚の形をした法器です。



「雲版(うんぱん)」
朝と昼の食事と朝課の時に打たれます。

伽藍の拝観を終え、もうひとつの楽しみ普茶料理を頂きます。