京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

尾張徳川家の至宝 あべのハルカス美術館

2024年05月18日 08時18分00秒 | 日記
か 5月12日は、中之島香雪美術館で「北斎と広重」展を観賞し、地下鉄を乗り継ぎ天王寺へと来ました。



やって来たのはあべのハルカス美術館。











6月23日まで「尾張徳川家の至宝」展が開催されておりやって来ました。



徳川家康の9男・義直により創始された尾張徳川家は名古屋城を居城とした大大名で石高は61万9千5百石を誇ります。

紀州徳川家、水戸徳川家とともに御三家筆頭の家柄でした。

紀州徳川家と水戸徳川家の家宝は明治期以降
に散在してしまいましたが尾張徳川家では昭和10年(1935)に徳川美術館を開設し、代々伝わって来た至宝の品が大切に守り伝えられて来ています。


徳川家康像(東照大神君)

尾張徳川家どは家康像はこの一幅しか残されていないそうです。



尾張徳川家初代義直公着用の銀溜白糸具足(部分)
三つ葉葵の細工物をはじめ、細かな細工が施されています。



 

重要文化財
織部筒茶碗 銘・木枯

織部の"きれいさび"がよく表現された緑釉が美しい茶碗です。





国宝 初音蒔絵旅櫛箱

霊仙院千代姫所用(2代目光友正室)

桃山文化を象徴する蒔絵の秀品です。
5月28日からの後期には"胡蝶蒔絵掛硯箱"が展示されます。


脇差 銘・吉光
名物 鯰尾藤四郎

豊臣秀頼の所蔵でしたが大坂城落城時に焼けてしまいましたが再刀され徳川家康の所属になった名刀です。



大名物「唐物茶壺 松花」(高さ38.6センチ)

信長、秀吉、家康という3人の天下人に愛された名品。当時の茶会記に頻繁に登場しています。



花色・萌黄段に輪宝・稲妻・杉木立文厚板唐織

豪華絢爛です。
密教で使われる宝具"輪宝"まで刺繍されています。  













今回の特別展の目玉はなんと言っても現存最古の源氏絵である国宝「源氏物語絵巻」の4場面を前期と後期に分けて特別公開される点です。

12世紀前半に宮廷を中心として製作されたと考えられる『源氏物語』現存最古の遺品で、原作に近い時代の雰囲気をよく伝えている作品です。また爛熟した王朝文化の伝統を踏まえて、研ぎ澄まされた感性による絵画表現、美麗に装飾された料紙にしたためられた詞書の優美な書など、多くの「源氏絵」の中でも、ひときわ高い格調と説得力をもって、見る者を魅了します。現在、阿波国の蜂須賀家に伝来した一巻分(鈴虫・夕霧・御法)が東京の五島美術館に、尾張徳川家伝来の三巻分(蓬生・関屋・絵合・柏木・横笛・竹河・橋姫・早蕨・宿木・東屋)が徳川美術館に所蔵されていますが、諸家に分蔵された詞書の断簡を含めても『源氏物語』五十四帖のうち二十帖分が知られるに過ぎず、製作当初には相当な巻数にのぼるセットであったと考えられます。
昭和7年(1932)に保存のため四十三面の額面装とされていた徳川美術館の国宝「源氏物語絵巻」は、平成28年(2016)から令和2年(2020)にかけて、保存上の観点から十五巻の巻子装に改装されました。
(徳川美術館HPより引用)

名古屋は太平洋戦争時に空襲を受けて多くの文化財が失われています。

現在、徳川美術館に残っている文化財だけでも残ったのはまさに奇跡的です。

空襲が無ければ、名古屋城やその本丸御殿も間違いなく"国宝"になっていた事でしょう。

戦争からは何も得るものがないです。