5月24日の夕食は久しぶりに京都で頂きました。
伺ったのは、千本今出川の交差点を北へ約200m上がった西側にお店を構える「天若(てんじゃく)」です。
Otonami の企画で"西陣「天若」星獲得の名店の天ぷら懐石コースを中国茶と共に −中国茶のたしなみ方を学ぶ座学付き"に参加しました。
天ぷら店には珍しく8席だけのカウンタです。
天ぷら懐石コースを中国茶と共に楽しむ特別な体験。『ミシュランガイド京都・大阪2024』にて一つ星を獲得した気鋭の名店で、店主・西岡瞭氏が目の前でひとつずつ揚げる地物を活かした天ぷらを堪能します。開店前の特別室を貸し切り、中国茶のおいしい淹れ方や食事との合わせ方などを西岡氏から教わる座学付き。食事の際にはOtonami限定の中国茶をご一緒に。中国茶は、茶葉専門店「7T+」のオーナー・中野賢二氏が特別に監修しています。
一般のお客様は18時に一斉スタートで料理が始まりますが、30分早く入店しご主人から中国茶(烏龍茶をはじめジャスミン茶やプアール茶)のレクチャーを受けました。
京都では茶道や煎茶道にはお寺でよく体験する事がありますが、中国茶については初めての体験でした。
鳥貝がメインの前菜に始まり椀物、イサキのカルパッチョと続きます。
どの料理も、非常に凝った料理が出され特に"薬味"の使い方が抜群です。
ここからメインの天ぷらです。
この日に使われる素材のじゃがいもにスナップえんどう、ズッキーニ、アスパラガスです。
車海老の頭と身とが別々に出されます。
塩と天つゆとが出されますが、やはり塩の方が素材の味がよく分かります。
スナップえんどうもズッキーニもサラダの材料としてよく使われますが、天ぷらにすると中に熱が入り旨みがます様に感じます。
次に揚げられたのは福島県のブランド魚"メヒカリ"です。
最初に中骨が、その後に身の天ぷらが出されます。
次にアスパラガスです。
20cm強も長さのあるアスパラガスですが、先から2/3程しか揚げられていなくて、食べ進む間に残り1/3に熱が伝わる様に計算されています。
これだけの大きさですが全くスジを感じません。
素材の吟味も素晴らしいです。
海苔の上にはお餅が載ります。
これも美味い!の一言です。
また、正月がやって来たのか?と思いますね。
メインはじゃがいもでしょうか?
無茶美味しいなったです。
じゃがいもにこんなに感動したのは初めてです。
天ぷらにすると澱粉が旨味成分に変化したかのようです。
天ぷらの最後に出されるのが納得です。
揚出し豆腐
和からしが添えられ、"おでん"のような美味しさです。
天つゆは少し甘めですが揚出し豆腐にはよく合っています。
土鍋で炊かれた近江米です。
ホント一粒一粒が立っています。
"日本人であって良かった"と心底思う瞬間です。
最後の水物は宮崎県産マンゴーと清見オレンジとのジュレです。
国産マンゴーでも評価の高い宮崎県産、、、甘み、旨みとも国産最強?ですね。
最後も暖かい烏龍茶が出されます。
京料理に天ぷら、炊き立ての土鍋ごはんと頂いてきた口の中がリセットされるかの様にさっぱりとします。
この日は7名のお客様の内4名が外国人でした。
ミシュランの星を獲得されてから海外のお客様が増えたそうです。
僕はミシュランとかぐるナビとかは見ないですが、来店客の半数が外国人と言う事実はミシュランガイドの影響力の大きさをひしひしと感じます。
"天若"のご主人はまだ40代の方です。
これからも料理の研鑽を重ねられ、更なる"高み"を目指して欲しいものです。