京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

松尾大社展 京都文化博物館

2024年05月08日 07時52分00秒 | 日記
 5月1日の最終は京都文化博物館に来ました。







三条通に面した煉瓦造りの建物は、旧日本銀行京都支店で国の登録有形文化財に指定されています。





中庭にある建物は旧金庫室で現在は前田珈琲さんが文博店として営業されています。

前おきが長くなってしまいましたが、嵐山の南側に鎮座される松尾大社は「神は、松の尾」と清少納言が「枕草子」に記述がある程の古社で、創建は701年と言われています。

その後、都が平安遷都されると、"都の守り神"として歴代の権力者からも崇められて来ました。









展示内容は、松尾大社やその社家の屋敷に伝えられてきた文書類が最初に展示されています。





平安末期の12世紀後半から昭和まで書き残された文書の総数は2500点にもなるそうです。

中世や近世の文書が多く、源頼朝や織田信長、豊臣秀吉ら時の権利者や徳川歴代将軍家にまつわる文書類も展示されています。





松尾大社では、この文書類の調査を戦前から専門家と進められ、1976年から史料集として刊行されて来ました。

まもなく全16巻の書籍が完成するそうです。

また、東京大学資料編纂所などの研究グループが資料のデジタル撮影を実施、その画像データベースは資料編纂所のホームページで2023年から公開され始めています。
神社には珍しく"開かれた神社"です。

また、松尾大社の縁起や年中行事、各地にある所領地、氏子や神主らの記録が数世紀にもわたり残されている事にも大きな意義があります。

京都でも最古級の松尾大社が文書類をはじめ資料の公開に積極的に取り組まれています。











また、一方で中世から"酒の神様"として崇敬され、現在でも全国の酒造会社の酒樽が境内に並んでいます。





展示の最後には、通常「神像館」でおられる神像がお出ましになられています。




男神像(壮年)


女神像


男神像(老年)

いずれも平安時代9世紀の造立で国の重要文化財に指定されています。

また、展覧会場では松尾大社境内を3D画像化したモニターも設置され、コントローラーを操作すると、あらゆる角度から境内が見渡せる臨場感を楽しむことが出来ます。 

古文書関係の展示が多い内容でしたが、松尾大社を深く知るには勉強になりました。