京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

武田薬品京都薬用植物園(旧田辺貞吉邸)

2023年06月29日 08時36分00秒 | 日記
 6月13日、曼殊院門跡を拝観後、すぐ近くにある「武田薬品京都薬用植物園」を訪ねました。

通常は特別見学会の時にだけ公開されます。





"まいまい京都"の「武田薬品の京都薬用植物園へ!旧田辺貞吉邸を拝見スペシャルツアー」に参加しました。

初めに研修棟でこの研修棟の内装を手掛けられた佐官職人の萩原哲也さん、京都薬用植物園の尾崎さんから座学がありました。











ただのパネルを貼り合わせた内装と思っていましたが全室、佐官職人の萩野哲也さんが手掛けられた"ほんまもん"の壁で出来ています。

合板などの内装に比べるも無く20〜30年は軽く持つそうです。



一例を上げて説明されましたが、三十三間堂の南端に東西に築かれた「太閤塀」は"聚楽"と言う土を使った土塀ですが400年間持っています。

また、武田薬品京都薬用植物園の尾崎さんからは研究用に約3000種類もの植物が栽培されているそうです。

後ほど、園内を案内して頂きました。









この日のメインは"展示棟"として使われている「旧田辺邸」の見学です。

かつては神戸市東灘区住吉にありましたが、平成7年(1995)の阪神淡路大震災で甚大な被害を受け、現地保存は困難と判断されました。

建物の履歴については、明治41年(1908)に建築され、大正4年(1915)には住友分家の邸宅として譲渡され、その時に2階部分を増築しています。

施主は田辺貞吉 住友銀行初代支配人。
設計は住友本店臨時建築部技師長を務めていた野口孫市です。









武田薬品工業(株)が引き取り、現在地に移築された建物です。
残念ながら大震災の被害で主要な部材がほとんど使えなかったそうです。









外壁はハーフティンバースタイルを取り、うろこ状の下見板張とを併用しています。









こちらの内装も佐官職人の荻野さんの匠の技が随所に見られます。

一級建築士の古賀芳智さんとのW解説で充実した見学会でした。









その後、薬用植物園の尾崎さんの案内で園内を巡ります。

色々な植物に薬用効果があるのですね。
知らない事ばかりでした。









中には"トリカブト"も栽培されていて、この一角だけはフェンスで囲まれ厳重に管理されています。

曼殊院門跡へ行く道沿いにあり気になっていましたが、こちらにも洋館建築があるのは知りませんでした。