5月20日は京都五花街のひとつ宮川町にあるお茶屋兼置屋「花傳」さんへ。
よみうり文化センターの人気企画「京の女将さんシリーズ」の第23弾です。
女将の武田伊久子さんから宮川町の花街についてのお話が約1時間ありました。
当初はバレエダンサーを夢見て上京され、京都バレエ専門学校に入学されますが、何故か両親の反対を押し切り花街の世界に、、、、
仕込みさん(見習い?)時代は、京言葉や「察する文化」を教わりながら昭和57年(1982)に舞妓として見世出し(デビュー?)されました。
得意の舞は花街で評判となり、一躍、宮川町の人気舞妓になりました。
その中で「花街で人を育てる」大切さを痛感されます。
屋形では初めてホームページを立ち上げ「帰国子女」の舞妓として話題を集めた「小桃」さんらを輩出し、屋形の「おかあさん」となられました。
質問コーナーもあり、僕もひとつ質問をさせて頂きました。
以前にNHKで放映された「助けて!きわめびと」についてお聞きしました。
創業90年を誇るパリの老舗ホテルがパリ同時多発テロの影響で客足が遠のきます。
そこでホテルの代表は今までの殿様商売の接客を改め、日本の"おもてなし"を学ぶ為、ベテラン接客係のマリーさんを武田さんの元に派遣されました。
4泊5日の舞妓修行を通じて三つの極意=アドバイスをされます。
① 固定観念や自我を消して、相手の立場に立つ
② 会話の中から相手を知り、気持ちを考える
③ 相手を尊重し、思いやるのが"おもてなし"
文化の違うフランス人にどれほどの経験になったのかはわかりませんが、2020年東京オリンピックの開催が決まったのも、日本人の"おもてなしの心"が決め手のひとつになったのではないでしょうか?
女将さんのお話が終わり、舞台は舞妓さんの世界に、、、
地方の美恵雛さんの三味線の音色に併せて舞妓の小晶さんが華麗な舞を披露されます。
花街のお茶屋さんに来た〜と思える夢のような時間です。
舞妓さんの華麗な舞のあとには老舗仕出し店「瓢樹」さんの松花堂弁当を頂きます。
"瓢"の字が付く事からも分かるように南禅寺瓢亭から大正時代に"暖簾分け"されたお店です。
以前は烏丸御池近くにある明治から大正に活躍した四条派の画家のひとり今井景年の邸宅(重要文化財)を改装した店舗で料理店をされていましたが、コロナの影響で閉店され、今は東山区進之町にある仕出し店だけで商売をされています。
老舗仕出し店の弁当だけあり、どの料理も洗練された京料理の品々です。
花街・宮川町の「花傳」さんで京情緒を楽しみ、次に先斗町歌舞練場で行われている京の春の風物詩のひとつ"鴨川をどり"の観賞に向かいます。