Blog: Sato Site on the Web Side

「幻滅のたびに甦る期待はすべて、未来論の一章を示唆する。」(Novalis)

ちょこちょこ

2011年01月25日 | Weblog
1/20、昼に会議を終えると、新百合ヶ丘でIと妻とをつかまえて大倉山へ。ギャラリーかれんで、念願かなって、川戸由紀さんの作品を購入した。

1/21、卒論の面接と定期テスト(小田急線が遅れたことで、遅刻する学生が続出。大変だった。)の試験監督を終えて、夕方、3331へ。island Mediumにて、遠藤一郎のライブパフォーマンスを見る。はじまる前に時間があったので、北かまへ。美味いし、テーブル席があって子ども連れにはいい店だったのだけれど、お客が少なかった。秋葉原はラーメン激戦区なのか。ライブパフォーマンスの後、ある方からこのパフォーマンスは音楽的だという感想をうかがい、とても納得した。んー、遠藤の表現はもっと批評されて然るべき、とあらためて思う。

1/22、一日、卒論の面接。今年は15人ほどの学生を受け持った。就活のせいで卒論に取りかかったのが遅くて、みんな苦労したけれど、結果的に完成したものを読むと各人らしい論文が多くて嬉しくなる。「ヘタリア」の擬人化を論じた腐女子論が木村ゼミのとりあえず一番と言うことで、この学生に一週間後の卒論発表会で頑張ってもらうことにした。

1/23、遠藤一郎の展示を見にBeamsに行く。さらに歩いてトーキョーワンダーサイト渋谷にも行って、わくわくShibuyaとカオス*ラウンジの展示を見た。2時に、あるダンスグループの方たちと西武の地下でお話し合いをした。ちょっと数年活動が地味になってはいたけれど、メンバー内のミーティングは週2で行っていたのだそう。かなりはちゃめちゃにも思える構想だけれど、はちゃめちゃじゃない芸術表現なんて何の意味がある!と思っているので、基本的に賛成し、応援してゆくことになった。ダンスの新しいコンセプト。4月半ばになにかがあります、よ。

1/24、今日はお留守番。Iはとても元気。よくしゃべる(まだ言葉はしゃべらないけど)。「おかあさんといっしょ」が大好き。あそこに他のテレビ番組にはないどんな成分が含まれているというのか、とても気になる。寝る隙を突いて「glee」の一話~三話を見て、さらに「ロシェフォールの恋人たち」も見た。ジャック・ドゥミでまだ見ていなかった一本。とてもとても素晴らしい。ちょっと前にこのブログで「ダンスと色」について書いたけれど、ゴンドリーのルーツに当たるものが恐らくこの色世界なのではないか(憶測だけど)。大事なのは、これがスタジオセットではなく、ロケで撮影さていることで、ミュージカル的シーンが展開されている近景とは別に、遠景では普通に車が走っていたりひとが歩いていたりする。ほんとの日常のなかで非日常が展開されているのだ、日常とは別に、ではなく。日常/非日常の境界は明確ではあるけれども、なにやら日常へと非日常が浸食しているようにも見える。その端的な例が服の色なのではないか。服は服のまま、でも色遣いがとても非日常的(とはいえ、まったく奇抜というのでもない)。色はゴンドリーほどではないにしても、リズムを生み出し、人間関係を映し出している。こんな色世界に、そういえば遠藤一郎がライブパフォーマンスで用いる絵の具が似ているような気もしてきた。遠藤のあのシンプルだが鮮やかな色は何を示唆しているのだろう。

1/25、今日は一日採点。サッカー日韓戦がはじまるまで。と、いいながら、読みたい本についつい手が出る。"Duchamp in Context"がともかく面白い。いままで読まずにすいませんでした!ベルグソンの「笑い」論とデュシャン「レディメイド」概念との関係、、、など。今日は、Kupkaとデュシャンの類似性と相違点について書いてあったところを、ちらちらと。それにしても、Kupka、むちゃくちゃいいなー。テレパシーとか電磁波とか、目に見えないものについての物理学に随分影響を受けているのだそう。そのあたりのことも、いまとても気になっている。