子どもの頃、トンボの尾を切り取り、稲わらなど差し込んで飛ばしていると、「トンボには神様がついているから、そういうことをすると罰があたるぞ」と叱られたことがある。
たしかに、羽と羽の付け根の間に、なんとなく神様か仏様に見える形がある。
トンボは害虫を食べているから、殺すなということだったのかもしれない。
人は、さまざまなものに神や仏の姿を見つけ出す。そして、その姿を利用することもある。
例えば、水辺の危険な場所には、「水神様の場所だから・・・・」と、子どもを近づけないようにする大人の智恵だったのだろう。
小さい時、聞かせられたことが、いまだに影響しているのか、トンボの背中を見ると神か仏かはわからないが、人に似た姿に見えてしまう。
写真は、そっと近づいて撮影したもので、殺してから写したものではない。
なにしろ、神様を背負った動物なのだから・・・・。