認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

 「脳の活性化」。 特別なことは必要なくて、この程度のことで十分なのです (B-35)

2015-05-01 | 楽しくて意欲が湧いてくる生活と脳の活性化

 

    他人は他人 自分は自分と 思い切る

                 脳のイキイキ 意欲が要   By kinukototadao

 

     


 一日中家に籠っていて、新聞を広げたり、昼寝したり、水戸黄門を見るだけの生活を日々繰り返していても、60歳を超える年齢の「高齢者」の「第二の人生」は、それなりに成り立ちます。第一の人生とは異なり、毎日が「仕事」とは無縁の生活なので、何時までに何をどの程度仕上げておくとか、何時どこで誰と会って何か特定の「テーマ」についての打ち合わせをするとか、「達成目標」はどうなっているのかとか、進捗状況はどうなっているのかとか、我が身や我が時間が他人から拘束されることが無いからです。

自発的に何かのテーマを設定し、達成すべき目標を掲げた生活環境を自分が用意しない限り、誰からも、何時なんどきであっても、何等の指示も要求もこない、全くの「自由の身」なのです。成り立たないのは、「意識的」な世界を支配しコントロールしている、「前頭葉」と言う脳の司令塔の働き方、働き具合だけなのです。

そのような単調な「生活習慣」の下で日々を過ごしていたのでは、身体は丈夫で長持ちしても、肝心の「前頭葉」を含む脳の働きが、「廃用性」の加速度的で異常な機能低下をきたしてしまうことになるのです。生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、来る日も来る日もナイナイ尽くしの「単調な生活」が繰り返される、そうした状態(使い方としての「生活習慣」)が継続していると、60歳を超えた年齢の「高齢者」の場合は(厳密に言うと、60歳を超えた年齢の「高齢者」である場合に限り)、「前頭葉」を含む脳全体が廃用性の加速度的で異常な機能低下を起こしてきて「アルツハイマー型認知症」を発病することになるのです。

    


最近、認知症を発症させるリスク要因として生活習慣が取り上げられるようになってきました。そうした説で取り上げられているのが、運動、食生活、社会参加などのテーマなのですが、これらは「味噌も糞も一緒くた」と言った類の推測に過ぎないのです。かって、ココアや赤ワインが予防に効くといった説が主張されたことがありますが、あれと同じ程度のものに過ぎないのです。「脳血管性認知症」は、脳を養う血管に重篤な支障が出てきて(重篤な脳梗塞や脳出血)、そのことが直接の原因となって認知症を発症するものなのです。運動の機会が少ないことや食生活の偏りと言ったことは、重篤な脳梗塞や脳出血を発生させる一つの重要なリスク要因と考えられるのですが、「社会参加」の機会が少ないことは「脳血管性認知症」を発病するリスク要因ではないのです。

これは、正しくは「アルツハイマー型認知症」である症例なのにそのことを知らないで、誤って「脳血管性認知症」であると診断していること、「脳血管性認知症」の診断に関わる重要な過ちとして私が問題提起していることにもかかわる問題なのです(ここを「クリック」してください)。また、運動の機会が少ないことや社会参加の機会が無いことなどは、「アルツハイマー型認知症」の発病のリスク要因の一つではあるのですが、「食生活」と発病とは無関係なのです。認知症の90%以上を占めている「アルツハイマー型認知症」は、60歳を超える年齢の「高齢者」であることが発病の「第一の要件」であり、脳の使い方としての「生活習慣」(生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの単調な生活の継続)が発病の「第二の要件」である、廃用症候群に属する「生活習慣病」なのです(ここを「クリック」してください)。再度ここで注意を喚起しておきたいのは、廃用症候群である「アルツハイマー型認知症」の場合は、「前頭葉」の出番が極端に少ない生活習慣、すなわち脳の使い方としての「生活習慣」がリスク要因なのであり、食生活とは無関係と言うことなのです。「アルツハイマー型認知症」の発病の「予防」という点でも、或いは「改善」(治癒)と言う点からも、「食生活」というのは「テーマ」とはならないのです。

     

世界中の認知症の専門家とされる人達から、(「アルツハイマー型認知症」は、発病の原因が不明なうえに、治す方法も見当たらない病気とされてきている)のですが、「前頭葉」の働き具合とそれにリンクした症状の変化と言う視点から、何万例にも及ぶ生きた人間の「脳機能データ」の集積とその解析結果から、私たちは、(「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」に過ぎない)との結論に到達し、更には、1995年2月からこれまでの20年間に推進してきた、440を超える市町村での「地域予防活動」の実践の成果としてその結論が正しいことを確認し、証明してきたのです。

  このブログでたびたびこれまでにも指摘し問題提起してきた様に、「東日本大震災」の被災地の高齢者たちが、被災を「キッカケ」として「前頭葉」(前頭前野を言うものとする。以下、同じ)の出番が極端に少ない「単調な生活」(生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの単調な生活のこと)に陥りそうした生活が継続されていると、「アルツハイマー型認知症」を発病することになるのです(ここを「クリック」してください)。ナイナイ尽くしの「単調な生活」が継続される状況の下では、私たちが「前頭葉」の三本柱の機能と名付けている意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の出番が極端に少ない(使われる機会が極端に少ない)ことになり、廃用性の機能低下が起きて、「前頭葉」の個別の機能の発揮度自体が異常なレベルに衰えていくことになるからです。

60歳を超える年齢の「高齢者」の場合は、そもそも「正常老化」(脳全体をしっかりと使う生活習慣が継続されている下でも、加齢を条件として「前頭葉」の機能低下が進行していくことを、私たちはこのように呼んでいます)が進行してきているので、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が半年間以上も続くと、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」が、廃用性の機能低下をきたしてくることになるのです。正常老化の進行と言う条件と廃用性の機能低下と言う条件とが重なり合うことによって、その相乗効果により、加速度的で異常な脳機能低下が進行してくることになるからです(ここを「クリック」してください)。

    


 その「アルツハイマー型認知症」を発病してから最初の段階である「軽度認知症」(小ボケ)の期間が約3年間続いた後は(世間で「不活発病」とかいう名前を付けられているのが、実はその小ボケのことなのですが)、次の段階である「中等度認知症」(「中ボケ」)の段階に進むことになるのです。小ボケの段階では社会生活面に支障が出てくるだけなのに対して、「中ボケ」の段階になると家庭生活面にも支障が出てくるので、家族や周りが騒ぐようになるのです(「中ボケ」は、「前頭葉」の機能年齢で言えば、「4~6歳児」程度のレベルとなります)。

この中ボケの段階が約2年間続いた後はセルフケアにも支障が出てきて介護が必要になる段階であり末期の段階である「重度認知症」(大ボケ)の段階に進むことになるのです。中ボケの後半の段階(MMSの換算点で19点以下の段階)から大ボケの前半の段階(MMSの換算点で14点~10点の段階)になってくると、認知症の専門家もそれが単なる「老化現象」ではないことに気づくことになるのです(大ボケは、脳の機能年齢で言えば、「3歳児」以下のレベルとなります)。東日本大震災の被災地の60歳を超える年齢の「高齢者」について、脳の形(萎縮の度合い)とやらアミロイドベータの蓄積とやらタウ蛋白の蓄積とやらではなく、「前頭葉」を含む脳全体の働き具合(機能レベルとそれにリンクした症状)を、「二段階方式」のような精緻な「神経心理機能テスト」を活用して評価し判定してみれば、そうした段階の人達が、日本全国の他のどの地域の高齢者と比較しても、異次元と言われるほどの高い割合で、且つ極めて多人数で、「アルツハイマー型認知症」を発病していることに気づいてきて、学者やマスコミだけでなくて社会全体が大騒ぎすることになるのです。世間全体が大騒ぎすることになるその日は、刻々と近づいてきているのです(ここを「クリック」してください)。

 生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの「単調な生活」60歳を超えた年齢の「高齢者」がそうした単調な生活習慣を継続していると脳の使い方と言う視点での「生活習慣」が直接の原因となり「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下が惹起されて、「アルツハイマー型認知症」を発病することになることを(アミロイドベータの蓄積やタウ蛋白の蓄積や脳の委縮等は、発病の直接の原因ではなくて、発病とその継続による重症化の進行に起因した「副産物」に過ぎないということを)このブログを公開することにより、3年前から指摘し且つ世の中に問題提起してきているのです。第二の人生に入っている60歳を超える年齢の「高齢者」だけでなくて、若い人にもこのブログを読んでいただきたいのです。仕事だけでなく、趣味や遊びや交遊や社会活動等にも大事な時間を費やすような「生活習慣」を、今から構築しておくことが、「第二の人生」に入ってからも、「前頭葉」が活性化する生活習慣を維持しやすいからなのです。

    


「アルツハイマー型認知症」の発病を回避するためには、「前頭葉」を含む脳の活性化が必要不可欠と問題提起しても、「働くことにしか興味(関心)が無くて、人生を楽しむという視点が欠けているというしかない価値観を後生大事に抱え込んでいる」お年寄りが、我が国にはとても多いのです。脳を活性化させるにはどうしたらいいのか分からないというお年寄りが多いのです。「時間は有り余っているのに、することが無い」と嘆きながら、「単調な日々」を過ごしているのです(ここを「クリック」してください)。「仕事」が大事の価値観のままで第二の人生を送っているお年寄りたちは、せっかく「絵画教室」に通うようになっても、或いはせっかく「ゴルフの地域同好会」に入ってはみても、周りと自分とを比較してしまうのです。周りと比較して自分が劣っていると分かると、継続する意欲をそがれてしまうのです。趣味とか遊びのはずなのに、まるで「仕事」をしているみたいに、周りと自分とを比較ばかりして、自分なりに楽しむことが出来ないのです。アー!哀しいかな。

    


& 自分に見合った「テーマ」を見つけて、「自分なりに楽しめる」ことが大切

  たとえ小さな「テーマ」であっても、やっていて喜びが得られる、或いは楽しめる、更には時間の経つのが速く感じられる、そうした「テーマ」を選んでいただきたいのです。「千里の道も、一歩から」なのです。とにもかくにも、あれこれ考えるよりは、先ず始めてみてください。出来れば、気が合う友達を見つけて、ご一緒に。

 継続は、力なり 

最初から、大きな或いは高い目標を設定しないこと、生き甲斐とか達成感とかを求めないことです。継続すること、生活習慣化することが最も重要なことなのです。最初は小さな「テーマ」で良いのです。自分が置かれている生活環境及び生活状況の下で、 自分なりに関心や興味があり、自分なりに楽しめそうで、実行できそうなことから始めることが大切なのです。そうした積み重ねが、「継続の意欲」を引き出してくれるので、重要なのです。

 ところで、脳を活性化させる上で、「交遊」は極めて重要なテーマです。だからと言って、人との交遊の機会を単に増やせばいいというわけのものではないのです。この場合に大事なことは、「気の合ったお友達」と交遊することが大事なのです。第一の人生とは異なり、第二の人生では、なんとなく気が合わない人や価値観が合わない人との交遊は、出来るだけ避けることが、「脳の活性化」と言う視点からは重要な条件になります。

 あれこれと気遣う必要が無くて、お互いに言いたいことを自由に言えて、気安く、気軽に付き合うことが出来、一緒に居て談笑することが楽しくなるような人を意識的に選ぶのです。

    


「意識的」な世界を支配しコントロールしている「前頭葉」の各種個別の機能の認知度及び発揮度を下支えしている「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」と言う「三本柱」の機能には、加齢とともに働きが衰えていくという性質が生来的に内在しているのです(「正常老化」の性質)。特に、65歳を超える年齢の「高齢者」の場合は、誰であろうと、正常老化の過程にある場合と言えども、「前頭葉」の「三本柱」の機能がその人の最盛期の半分以下のレベルにまで機能低下してきているのです。

そうした年齢に到達して第二の人生を送っている状況にあるお年寄りの場合は、少しでも脳に負担となるような条件を回避してやることが極めて大切なのです。ちょっとしたイサカイが原因で外に出ていく「意欲」を損なわれると、何事にもやる気がなくなっていき、ナイナイ尽くしの「単調な生活」に入っていく「キッカケ」になる危険があるからなのです(ここを「クリック」してください)。危険の芽は、出来るだけ回避し、或いは、できるだけ早めに摘み取ることが大切なのです。

    


 明日は、晴天の予報。日頃密なお付き合いを楽しませていただいているNickさんと淳子さんご夫婦、寡婦乍ら頑張って生活を楽しみながら暮らされている美子さんを誘って、もちろん夫のTadも一緒で、「山桜」を求めて西伊豆にドライブに行くことにしたのです。ふと、思い立ってのことなのでした。

楽しみの「お昼」は、先日テレビで放映されていた、下田漁港の近くにあるお店で、サザエのつぼ焼きとイセエビ一匹の丸焼きを(但し、大きさは不問にしてください)いただくという私の提案が採択されて即決。

    


 気心の知れた仲のいいお友達との会話であれば、何をどのようにしゃべっていても心楽しいものなのですが、ドライブがてら山桜を訪ね、ついでに、おいしいお昼の食事を楽しんで来ようというのです。そうでなくても喧しい右脳中心の我ら女性陣3人にとっては、しゃべりだしたら話が止まらなくなってしまうのです。出かける前から、口がフル回転の状態になっていたのでした。

    


 西伊豆を先に回るのか、東伊豆から南伊豆方面に下っていくのか、男性陣がケース・ワークに余念がない中、女性陣の心はとっくに決まっていました。だって、「花より団子」って言うじゃあありませんか。

と言うことで、女性陣の意見が通って、お昼を先に楽しんだ後で、西伊豆に回っての山桜を楽しむことになりました。ところが、お昼の量が多すぎて、此処だけの話なのですが、道中「睡魔」が何度も襲ってきて、運転するのが大変だったのです。今度Tadが私のために買ってくれた車(ベンツGLA250,4matic,4WD )は、D1~D7まで自動変速してくれるので、乗り心地がとてもいいと皆さんから褒められたのでした。ラッキー!

 遊びで出かけるとき私はいつも、愛用の小型カメラを持参します。道中で撮った写真を、私のブログに使う為です。ところが、私はメカ音痴なので、残念ながら、動画をこのブログに組み込むことが出来ないのです。いつものことなのですが、その時摂った写真を組み込みましたので、車の内外を問わず喋り捲っている私たち一行の「弥次喜多道中ぶり」を想像しながら、皆さんも、お楽しみください。

    

    

 

    


    

 

 注)本著作物(このブログB-35に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

  エイジングライフ研究所のHP左の部分を「クリック」してください)

   脳機能から見た認知症(具体例をベースとしたもう一つのブログです)



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