認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

アルツハイマー型認知症の予防を国民的な課題に(Bー48)

2015-11-15 | アルツハイマー型認知症の予防と脳の活性化

 時は今 声なき声を あげるべき

  成すべきことを 明日に伸ばすな By kinukototadao

   

  &「アルツハイマー型認知症」に対する専門家たちの重大な誤解

 皆さんご承知のように、「アルツハイマー型認知症」は、発病の原因≪メカニズム≫が分からないし、いったん発病したら治すことさえできないし、発病自体を予防することもできないタイプの認知症であるというのが、世の中の通説というか、定説なのです。そのうえ困ったことに、わが国だけでなくて、世界中の認知症の専門家たち≪学者や研究者や医師達≫がそのように信じ、主張しているのです。

 そうした考え自体のどこかに重大な見落とし或いは、考え方の間違いがあるのではないかと疑う人も、考える人も、認知症の専門家とされる人達の間にはいないのです。発病の原因については、かつては、アセチルコリン説≪仮説:単なる主張であって、発病との間の因果関係の立証がなされていない学説を、仮説ということにします。以下同じ。≫が、現在では、アミロイド・ベータ説やタウタンパク説や或いは、脳の萎縮説等の仮説が主張されているだけなのです。

(コーヒー・ブレイク1)世界中の認知症の専門家とされる人達が主張しているので、専門家ではない皆さんは、「アルツハイマー型認知症というタイプの認知症は、発病の原因がわからないし、治すことができないし、予防することができない病気だ」との考え方が、正しいものだと信じ込んでしまっているという訳なのです。私たちは、沖縄を除く日本全国、440を超える市町村で、「間違ってはいるが、権威が有るので皆さんが信じなびきやすい」こうした主張と闘いながら、「アルツハイマー型認知症」の予防を目的とする地域予防活動を指導してきているのです。

後述するように、原因不明で治らないタイプの認知症であると主張しつつ、治らない段階を見つけて、効きもしない薬を処方するだけの診断が、医療の現場でまかり通っているのです。製薬会社は、効きもしない薬の製造・販売で儲けて、医療機関は、CTやMRIやPETといった高額の診断費用を稼げる機器を使用して、治すことができない末期の段階を(見つけるのに意味がない末期の段階を)見つけて、その上効きもしない薬を処方することで稼いでいるだけなのです(製薬会社は、「アルツハイマー型認知症」の症状の進行を遅らせる「生活要因」については何も知らないで、そのことを排除しない状態での「治験」を正しいデータだと誤解しているだけなのです。ここを「クリック」してください)。

誰でもが80歳とか90歳とかまで生きるという、世界でも稀な程の「超高齢化社会」を実現している我が国は、実は、世界でもまれな程の認知症大国なのです。もっと厳密に言うと、「アルツハイマー型認知症」と言うタイプに特化された認知症大国なのです。我が超高齢化社会の特徴は、「身体が持つのに、脳が持たない」ということに尽きるのです。国も医師も「身体をもたせること」ばかりに目が向いていて、一番肝心の「脳をもたせること」が置き去りにされている、それが、我が国の医療制度なのです。脳がもたないで(「アルツハイマー型認知症」を発病した状態で)、身体がもつだけの(命がもつだけ)第二の人生に何の意味があるというのでしょうか。そんなことの為に大事な税金を毎年何十兆円もの規模で垂れ流していていいというほどの財政状態にあると言うのでしょうか。

 どうして脳が持たないのかを真剣に考えないと、我が国が財政面から持たないのです。1100兆円もの規模の国家債務、気が遠くなるような、天文学的な、且つ世界に例のない規模の債務を我が国は抱えているのに、政治家も官僚も国民も気にもしていないのです。累積債務の規模がここまでの規模になってしまうと、もはや打つ手がないからと誰もが諦めてしまっているのでしょうか。このまま放置していると、最後は、あの「ハイパー・インフレ」と言う化け物が、政治家や官僚に利用される手段になってしまうのです。皆さん、このまま放置しておいていいのですか。皆さんの年収の規模は現状のままで、消費者物価の暴騰により生活費が今の5倍、或いは10倍になってしまってもいいのですか。

「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、いろいろな種類が数ある認知症全体の90%以上の割合を占めているのです。その診断のための費用と薬の投与による費用と介護にかかる費用の総額は(以下、「介護関連総費用」と言う)、年間で十兆円を超える規模になるのです。然も、診断とは名ばかりで、治せる段階(私たちの区分で言う、小ボケ及び中ボケの段階)で見つけて治す(脳のリハビリにより、「前頭葉」(前頭前野を言うものとする。以下、同じ)を含む脳全体の機能を正常なレベルに回復させる)というのではなくて、極めて高額の費用を請求されることになるCTやMRIや、果てはPETまで動員して(診断には不必要な機器を使って)治せない段階(末期の段階である大ボケの段階)を見つけて、その上、効きもしない薬を何種類も処方するだけなのです(薬を飲むだけで/貼るだけで、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の働き具合が改善する等、脳のメカニズムからして、絶対にありえないことなのです。治療薬などと言ってはいても、興奮型か抑制型の薬の類に過ぎないはずなのです)。

ここで明確に指摘しておきますが、世の中に(ナントカ・メソッドと称するやり方が一部の医者にもてはやされているのですが)、「アルツハイマー型認知症」が治るということは、異常なレベルに機能が衰えていた「前頭葉」を含む脳全体の機能が正常な機能レベルに回復するということなのです。興奮型や抑制型の治療薬を調節して服用させたところで、異常なレベルに衰えて認知症の症状を発現させていた「前頭葉」を含む脳全体の機能が正常な状態に回復するなどということは、脳のメカニズムからして絶対にありえないことなのです。アルツハイマー型認知症」を発病して、何もしようとはしない不活発な状態にあったお年寄りが、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が継続されている状態のままで、薬を服用して何かをしようとするようになったとしたら、興奮型の薬を処方されたからなのです。やたらと怒ったり暴言を吐いたり暴れたりしていたお年寄りが、大人しくなったとしたら、抑制型の薬を処方されたからなのです。それをもって、「アルツハイマー型認知症」の症状が治まった、或いは治ったと称している医師は、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムだけでなくて、症状自体についてもよく分かっていないということなのです。

その方式を主張している医師やそれをはやしたてている医師達は、このブログに例示してある「アルツハイマー型認知症」の症状の類型(小ボケ、中ボケ及び大ボケの各段階の症状)を読んで、「アルツハイマー型認知症」の症状とはどういうものなのか、その症状が「治る」という意味はどういうことなのかをよく考えていただきたいのです。このままでは、世の中を惑わすことになりますよ。

(注)詳しい知識は置いといて、皆さんは、以下の点だけでも、とりあえず覚えておいていただきたいのです。頭に叩き込んでおいてほしいのです。

「アルツハイマー型認知症」は廃用症候群に属する脳の使い方としての「生活習慣病」であり、60歳を超える年齢の「高齢者」が、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの「単調な生活」を日々継続させる「生活習慣」の下で、「前頭葉」を含む脳全体の機能が「廃用性の異常で加速度的な機能低下を進行させていく」ことにより、発病するものなのです。症状は、段階的な症状、私たちが区分する「3段階の症状」を示すのが特徴なのです。但し、本質は廃用性のものなので、「前頭葉」を含む脳全体を生き生きと使う生活の実践(「脳のリハビリ」)により、「前頭葉」を含む脳全体の機能を正常な機能レベルに回復させることができる(認知症の症状を治すことができる)のです。この場合、小ボケの段階であれば、「脳のリハビリ」により回復させることが比較的に容易であり、中ボケの段階であれば、回復させることが未だ可能であり、大ボケの段階になると回復させることが困難になるということなのです。

   

あれやこれや、上述したような「診断」が公然とまかり通っている世界、「アルツハイマー型認知症」の診断とは名ばかりの、医療の現場の実態なのです。

「治せない」という視点での効果からいえば、どぶに捨てているとしか言えないこの巨額の無駄な費用は、「アルツハイマー型認知症」の発病自体を予防することを目的とする「地域予防活動」を全国的に展開し、我が国の市町村の隅々の小さな地域単位で展開する状況が実現することにより及び本当の意味での早期の段階(小ボケ及び中ボケの段階)で見つけて、脳の使い方としての「生活習慣」の改善(脳のリハビリ)を家族の後押しを活用して個別具体的に実践する価値観と態勢を浸透させることが出来れば、介護が不可欠となる「大ボケ」の段階にまで症状が進行してしまうお年寄りの数自体を劇的に減少させることが可能になるのです。言い換えると、発病自体の予防と早期の段階で見つけて治すと言うシステム、「アルツハイマー型認知症」の予防を目的とした「地域予防活動」が、我が国の市町村全体に浸透し、小さな単位ごとの地域で活動が実践される日が実現すれば、年間で数兆円と言う規模で、上述の無駄な費用を大幅、且つ劇的に減少させることさえ可能になるのです。異常な速さと規模とで増え続けている「介護関連総費用」を年間で数兆円と言う規模で減少させることが出来、絶対額を半減させることも夢ではなくなってくるのです。或いは、そこで浮いた金を「一億総活躍社会」の実現に資する政策に投入していけばいいのです。垂れ流しにさせている無駄な「介護関連総費用」の増大をせき止め、更には、急激に減少させる、正しい政策を実施させるには、国民全体がこの問題を真摯に受け止め、達成可能な国民全体の目標として、「アルツハイマー型認知症」の発病の予防と早期診断による回復を目的とする「地域予防活動」を一日も早く全国展開するよう、国に要求していくべきなのです。皆さん自身の将来の生活を守り、息子や孫達の世代に過度の負担を残さない為に、現実の課題として、具体的に考えるべきテーマであり、時なのです。安保法案の成立に抗議してデモするエネルギーがあるのであれば、上述の不条理な状態に抗議してデモすべきではないのでしょうか。「介護関連総費用」と言う無駄な医療費に税金を際限なく投入する政策を180度方向転換して、予防と早期発見による回復と言う前向きの政策(「アルツハイマー型認知症」の予防を目的とした地域予防活動の全国展開)に税金を投入する政策を実現するよう要求するデモこそが、いま皆さんに求められているのではないでしょうか。

   

認知症全体の90%以上の割合を占めていて、原因不明で治らないものとされ、製薬会社や医療機関の上述のような不条理がまかり通っている「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症の本質は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」に過ぎないのです。この場合の「生活習慣」とは、食生活ではなくて、脳の使い方としての「生活習慣」と言うことが重要なのです。60歳を超えた年齢の「高齢者」、左脳が活躍する場である「仕事」とは無縁の第二の人生を送っている「お年寄り」が、脳の使い方としての生活習慣を工夫し、趣味や遊びや人付き合いや運動の機会を増やし、或いは、「地域興し」等のテーマにも積極的にかかわるような生き方を追求する第二の人生を送るようになれば、「右脳や運動の脳」を積極的に使う生活の場が増えて、自分なりに「第二の人生を楽しむ生活」を送ることにより、「アルツハイマー型認知症」の発病自体を予防することが出来ることにもなるのです。「アルツハイマー型認知症」を発病したときに備えて、「一人当たり2500万円は貯蓄しておく必要がある」などとマスコミが危機感だけをあおるものだから、お年寄りは節約ばかりに走って、消費を抑制する傾向にさえあるのです。

逆に、「アルツハイマー型認知症」の予防を明確な目的として、「第二の人生」の生き方をもっと積極的に生きる生き方に180度方向転換して、趣味や遊びや交遊や運動、或いは「地域興し」等の社会活動などを積極的に楽しむ生活、「自分なりに第二の人生を楽しむ」生活にお金を積極的に使う消費行動を工夫することが出来るようになるのです。お友達との交遊や日々の夫婦生活を楽しむ為に、リビングや台所やお風呂などをリフォームするだけで、地方の経済は活性化するのです。そうした目的の為のリフォームに対しては、介護保険を源資として、その費用の一部を助成するとかの政策を考慮すべきなのです。お年寄りのお金が貯蓄にどぶ付けされている状況を、新しい政策によって打開すべきなのです。

「アルツハイマー型認知症」を発病するお年寄りの年齢別の割合は、60歳代では12%、70歳代では30%、80歳代では50%、90歳代では75%、100歳代では97%にもなるのです(但し、この数値は、厚労省が発表する大ボケの段階だけの数値ではなくて、小ボケ、中ボケ及び大ボケの段階のすべてを含む数値であることに注意してください)。

アルツハイマー型認知症」を発病して末期の段階の大ボケの症状が出てくるようになると、中ボケの段階にさえ回復させることができなくなってきて、日常生活に介助が不可欠となってきます(大ボケの段階の症状は、ここを「クリック」してください)。大ボケの段階のお年寄りの介護は、老老介護であれば、介護する配偶者も「アルツハイマー型認知症」を発病する危険が極めて高くなってくるのです。目を離せなくなり、どこかへ出かけていくこともままならなくなり、自分自身の時間を持てなくなって、やがては、自身がナイナイ尽くしの「単調な生活」を余儀なくされることになるからです。子供が介護者となる場合は、介護離職が現実のことになってくるのです。上述した垂れ流しの政策のままで居て、家族に多大な負担を強いることになる「家族介護」を制度化するのでなくて、今こそ、「アルツハイマー型認知症」の予防を目的とする「地域予防活動」を制度化すべきなのです。そうすれば、全てが救われるのです。

大ボケのお年寄りの介護にかかる費用(個人負担は除く、税金のみの金額)は、年間で600万円を超えているのです。上述の数値にみるように、お年寄りはいずれの時か(身体がもって、生き続けていれば)、「アルツハイマー型認知症」を発病することになるのです。我が国には、3000万人を超える数のお年寄りが生きているのです。未だ発病していないお年寄りが、やがて発病しても、「地域予防活動」の活発化により「中ボケ」までの段階にとどめることができれば介護の費用は発生しないのです。或いは、「大ボケ」の段階に入ることが1年先延ばしになるその効果だけでも一人当たり年間で600万円が浮いてくるのです。リフォーム代を助成しても、それだけで元は取れるのです。「アルツハイマー型認知症」を発病しても、本当の意味での早期の段階、小ボケ及び中ボケの段階で見つけて「脳のリハビリ」の実践により治せば、介護が不必要となり、一人当たりの税金の投入額が累計総額で数千万円の規模で不必要になるのです。私たちが提唱する「アルツハイマー型認知症」の発病自体の予防と早期診断による回復を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」の全国展開こそ、国民的な課題として、真剣に取り組むべき喫緊の政策課題なのです。

脳の使い方としての「生活習慣」を工夫することにより、医者や薬に頼らなくても、発病自体を「予防」することが出来るのが、「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症の特徴なのです。脳の使い方としての「生活習慣」自体に問題があり発病してしまっても、本当の意味での早期の段階(私たちの区分でいう、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)で見つければ、「脳のリハビリ」(脳の使い方としての「生活習慣」の見直しと個別の状況に適した「生活習慣」の構築とその実践)により、「治す」ことができるのです(脳の機能面から言うと、「前頭葉」を含む脳全体の機能を正常なレベルに回復させることができる)。認知症の専門家達だけでなくて、脳科学者たちも、早く「前頭葉」という脳機能に着目し、研究を進め深めていただきたいと願うのです。「前頭葉」が鍵なのだから。

  とりあえず、そんな難しい話は脇に置いておいて、此処で、本題に戻ることにします。実は、そうした学説(それらの全てが未だに「仮説」にすぎないのですが)を唱えている専門家達のすべてが、「アルツハイマー型認知症」の本質は、「記憶の障害」を発現させる病気だと考えていること、そのこと自体が「重大な誤解なのだ」ということを指摘しておきたいのです。

専門的になりますが、世界で最も権威があるとされ信じ込まれている考え方、米国精神医学会の診断規定である「DSM-4」の規定も、「記憶の障害」の確認をアルツハイマー型認知症と診断するための第一の要件として規定しているのです。第二の要件として規定されている、失語、失認、失行又は実行機能の障害は、症状の程度を確認するための要件に過ぎないのです。猶、「実行機能の障害」という要件が、失語、失認、または失行と並列される形で第二の要件に規定されている問題点≪これまた重大な誤り≫については、前回のブログ(B-47ー&6)で詳細に説明した通りなのです。

然も、記憶の障害を本質とする病気であると誤解している為に、「マウス」が狭い箱の中で迷路をさ迷い歩きながらエサを見つける行動を観察し分析して、発病の原因やら治療の方法を探っているのが現状なのです。どこかの独立行政法人がはまり込んでいる研究の方法のように、たとえアルツハイマー・マウスを使おうとも、本質は変わらないのです。

(コーヒー・ブレイク2)「記憶の障害」が「アルツハイマー型認知症」の本質だと誤解している限り、発病のメカニズムも、治療の方法も、予防の方法も見つけることはできないことを、此処で明確に指摘しておきたいのです。認知症の専門家とされながら、「記憶の障害」の症状さえ確認されると、「アルツハイマー型認知症」だと短絡的に診断してしまう医師が多いのですが、「アルツハイマー型認知症」の症状の第一の特徴は、「前頭葉」の機能障害(実行機能の障害)による症状なのです。「前頭葉」の機能が正常なレベルであって、且つ「新しい記憶」が入っていかないという態様での「重度の記憶障害」の症状を示すのは、側頭葉性健忘症なのです。40~50歳代という若い年齢で発病することが多い「側頭葉性健忘症」の発病者を、60歳を超える年齢で発病するのが特徴の「アルツハイマー型認知症」の発病者だと間違えて取り上げているテレビ番組が極めて多いのです。「前頭葉」の機能レベルが正常であるか否かが、両者を区分ける指標であることさえも知らないでいるのです。

(コーヒー・ブレイク3)「アルツハイマー型認知症」の症状は、回復の可能性と言う視点から私たちが3段階に区分するそれらの症状は、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の働き具合、言い換えると、「前頭葉」を含む脳全体の機能が使われる機会が極端に少ない生活習慣、更にこれを標語的に言うと、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもないナイナイ尽くしの「単調な生活」が継続される生活習慣の下で、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させてきた「前頭葉」の機能レベルに厳密にリンクした症状として発現してくるものなのだという、そのメカニズムに気づいていない人達が、「前頭葉」と言う脳機能自体を持たない「マウス」の「記憶」に関わる行動を追いかけ続けているだけなのです。

 マウスなんか追いかけないで、人間の「前頭葉」の機能を調べればいいのにと皆さんは思うでしょう。脳機能の専門家達の間で、「前頭葉」は、脳の中の空白地帯と言われてきたのです。空白地帯などというと、皆さんは、機能が何もないのかと思うでしょう。

何もないのではないのです。あまりに複雑で且つ高度な働きを担っているので、調べようがないというか、調べ方を思いつかないだけなのです。彼らが得意とする、CTやMRIやPETを総動員してみても、よくわからないということなのです。私たちは、「二段階方式」と言う精緻な神経心理機能テストを開発して、生きた人間の「前頭葉」を含む脳全体の働き具合に関する「脳機能データ」を地道に集積してきたのです。本屋さんで関係する書籍を探して読んでみても、インターネットで検索してみても、私たちがこのブログに掲載している程度のことも全く見つけることは出来ないのです。それ程に、「前頭葉」自体の研究が遅れているということなのです。

ちなみに、道路を車で逆走するお年寄りがいるでしょう。そのお年寄り達は、「アルツハイマー型認知症」を発病していて、且つ私たちの区分でいう小ボケの段階の人たちなのです(中には、中ボケの段階に進んだお年寄りさえもいるのです)。その人達は、運動の機能が衰えていることが原因でもなくて、記憶の障害が原因なのでもなくて、実は、「前頭葉」機能の障害、就中「前頭葉」の三本柱の機能である注意の分配機能が異常なレベルに衰えてきていることが原因なのです。皆さんが車を運転しているときは、運転のことだけでなく、周りの状況、自分が車を走らせている道路の状況、行き交う車や人の流れの把握など様々なことに注意を分配して的確な判断のもとに運転しているのです。小ボケの人は、注意の分配機能が的確には働かない脳の機能レベルにあるので、ハンドルを必死に握って、道の真ん中よりをノロノロ運転するだけで精いっぱいなのです。走行時速も30Km前後に落ちるので、大きな事故にはつながらないのが一般的で、 軽い接触事故が多くなるのが特徴なのです。

先日の事故のように、歩道を走る場合は別なのですが。その人は、てんかんの発作があリ、且つ認知症の治療を受けているということでしたが、恐らくは「アルツハイマー型認知症」と診断されて興奮型の薬を処方されていたのではないかと疑うのです。いづれにしろ、私たちの前頭葉機能テストで異常なレベルと判定されたお年寄りからは、運転免許証を取り上げるべきなのです。私たちの「二段階方式」のテストで「前頭葉」の注意分配機能を調べるべきなのです。その判定は、MMSEや長谷川式だけでは無理なのです。MMSEや長谷川式では、肝心の「前頭葉」の機能レベルを判定できないからです。

    

私たちが主張していることを実証研究してみれば、すぐにわかることなのです。私たちの「二段階方式」は、手技の実施の手順、或いは過程及び結果についての評価の方法が、極めて再現性が高いので、主張内容の正しさが第三者の手で容易に確認され得るのです。

「二段階方式」の手技は、二段階方式個別事例判定マニュアルA(テスト実施と判定及び基礎データと様式編)、二段階方式個別事例判定マニュアルB(アルツハイマー型認知症の判定とケース事例解説編)及び二段階方式個別事例判定マニュアルC(アルツハイマー型認知症以外の認知症及び認知症と紛らわしい病気の判定とケース事例解説編)並びに二段階方式個別事例判定マニュアル使用の手引き及び脳機能データの管理ソフトにより構成されています。手技の使用の仕方の習得については、エイジングライフ研究所が開催する実務研修会での受講が必須となります。

注)「アルツハイマー型認知症」の最初の段階であって、脳のリハビリにより回復させることが容易な段階であり、私たちの区分でいう軽度認知症(小ボケ)の段階の症状として類型化した症状については、ここを「クリック」してください。脳のリハビリにより回復させることが未だ可能な段階であり、私たちの区分でいう中等度認知症(中ボケ)の段階の症状として類型化した症状については、ここを「クリック」してください。

私たちは、生きた人間の脳の働き方のメカニズムと「前頭葉」を含む脳全体の働き方の具合に厳密にリンクして発現してくる症状という視点から、「二段階方式」という精緻な神経心理機能テストを開発して、14689例にも上る「脳機能データ」を集積して、それを解析し、「アルツハイマー型認知症」の本質が何であるかを解明したのです。

「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、廃用症候群に属する単なる生活習慣病であるというのが私たちの主張なのです。発病の原因となるのは、アミロイド・ベータの蓄積でもタウ蛋白の蓄積でもないのです。それらは原因ではなくて副産物なのです。「前頭葉」を含む脳全体の使い方としての「生活習慣」が発病の直接の原因なのです。発病の対象となる年齢のお年寄り、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」が、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない単調な生活、ナイナイ尽くしの単調な生活を日々継続させることが、「前頭葉」を含む脳全体の加速度的で異常な機能低下を惹き起こすこととなり、その行きつく先に「アルツハイマー型認知症」の発病が待っているのです。その発病を予防することが出来る唯一の方法は、自分なりに生き甲斐や目標がある生活、自分なりに楽しいと感じられるテーマを自分なりに実践する生活習慣を構築し、それを日々実践することなのです。それを地域全体で実行するシステムを作り上げることが、我が国にとっての喫緊の課題なのです。そのシステムの全国的な規模での実現と言うテーマは同時に、「一億総活躍社会」の実現にも直結する「テーマ」ともなるのです。

安倍政権が掲げる「一億総活躍社会」とは、的であって矢ではない等と批判ばかりしても何も実現しないし、国民の得にもならないのです。単に批判することにエネルギーを無駄に費やすのではなくて、国民全体が一丸となって、具体的なテーマを提案し、実現の方法を模索し、実行すべき時なのです。

なお、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムやその本質或いは、症状発現の特徴などのテーマについては、認知症の専門家の人達にはこのブログを全部読んでいただきたいのですが、皆さんは、発病のメカニズムについてとりあえずは、このブログのA-30(ここを「クリック」してください)を読んでいただきたいのです。その上で、もっと深く知りたいと考えられた場合は、逐次、関心の出てきたテーマについて読んでいただきたいのです。

   

& 私たちが描いている構想のアウト・ライン

 私たちの夢は、私たちの「前頭葉」が生き生きと働ける間に、「アルツハイマー型認知症」の発病の予防と早期診断による回復と言う「テーマ」、発病の対象年齢に在るお年寄り各自にとって、父母の老後の扶養を期待される若い家族の人達の人生にとって、日本中の自治体にとって及び我が日本国にとって極めて重用で且つ重大なこの「テーマ」を、日本中の全ての市町村の全ての小単位の地域で密に、更には具体的に実践する体制の基礎を作り上げることなのです。この先に残された期間が僅かな私たちの人生をこの「テーマ」の実現に向けて捧げていきたいと考え、努力していきたいと願っているのです。

最終的に実現されるべき上記の状況をスタートさせるための試金石、政府も、自治体の首長も、それを支える官僚も、「地域予防活動」の実践活動の主体となるべき保健師さんも、更には、地域毎でのボランティア活動の主体となる組織の人達も、予防活動に参加する皆さんも、全てが目的を十分に理解し、納得して実践活動に参加していただけるような下地となる「特定のモデル地区」での実践による「実証研究」活動を、全国的規模での「地域予防活動」をスタートさせる為の起爆剤として、全国道州制の構想単位ごとに一つ或いは二つ、脳のイキイキ体験特区モデルとして定め、成果を具現化してみせたいと考えているのです。現在は、その実証研究の相手方を模索中ということなのです。権威ある組織との共同による実証研究により、私たちの主張に権威付けをしたいと考えるからです。何しろ我が国の文化的社会的特徴は、権威主義であり、学歴主義であり、肩書主義だからなのです。あ~、大変!

    

&「二段階方式」を活用した「アルツハイマー型認知症」の「地域予防活動」の展開案と前提となる条件

○認知症全体の90%を占める「アルツハイマー型認知症」(狭義の「アルツハイマー病」とは、発病のメカニズムも発病後の経過も全く異なるもの)について、回復可能な早期の段階(小ボケと中ボケ)の発見とその回復並びに発病自体の予防の為の住民参加型の「地域予防活動」を対象とします。

○「二段階方式」の導入市町村は、「アルツハイマー型認知症」の個別ケースについて、回復可能な早期の段階(「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)の発見と正常なレベルへ回復させる為の「前頭葉」を含む脳全体の活性化を目的とする「生活習慣の改善」(脳の使い方としての生活習慣の改善)の為の具体的な指導を行うと共に、「地域単位」での地域住民の自主参加による「地域予防活動」を実践することになります。

 &「アルツハイマー型認知症」の地域予防活動の展開の概要

○ 「二段階方式」の手技は、神経心理機能テストによる「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの判定テストの実施とテスト結果の判定に基づいて、「アルツハイマー型認知症」の回復可能な早期の段階(小ボケ及び中ボケの段階)を発見し、脳の活性化を目的とする「生活習慣」の個別での改善指導を行うことにより、正常なレベルへの脳全体の機能の回復を可能にさせるシステムであり並びに脳の活性化を目的とする生活習慣の改善を体験させることを目的とした「予防教室」への参加体験により、参加者の日常生活に脳の活性化というテーマを持ち込ませ、実践させることにより「アルツハイマー型認知症」の発病の予防を図る地域住民参加型の活動システムなのです。

○したがって、このテーマは、個別事例の改善指導と地域住民参加による地域単位での自主的な予防活動の展開の二面性を持つ活動となるのです。

○個別事例の改善指導というテーマについては、個人と密接な継続的関係の維持が不可欠であるため、導入市町村の保健師さん等の役割がきわめて重要となります。

○地域住民の自主的な参加による「地域単位」での予防活動の展開というテーマについては、脳の機能テストを実施する保健師さん等の役割と脳を活性化するテーマの実施にかかわる予防教室の自主活動と運営(脳の活性化に資するテーマの選択、実施企画、実施指導及びボランティアの組織化と全体の運営)を担当する地域の自主組織の参画とその役割分担が、きわめて重要となります。

○なお、「二段階方式」の手技については、その実施が「医行為」を含まない為、保健師さん等がすべての面について実施でき、活動を広範囲に展開できることが大きなメリットとなります(「二段階方式」の手技の概観については、ここを「クリック」してください)。

 注)本著作物(Bー48に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。   

   エイジングライフ研究所のHP左の部分を「クリック」してください)

   脳機能から見た認知症(具体例をベースとしたもう一つのブログです)

     

 

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