認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

介護の予防のテーマの次に待つ『アルツハイマ―型認知症』の発病自体の予防(E-05)

2020-05-10 | 仕事とは無縁になる「第二の人生」をどう生きるか

様々な種類が数ある認知症という病気の内で、『アルツハイマー型認知症』というタイプの認知症が、90%以上の割合を占めています。皆さんが日ごろ目にしたり、耳にする認知症は、その殆どのケースが、アルツハイマー型認知症なのです生来的に特定の遺伝子に異常がある人だけを対象に発病し、若年での発症が特徴であり、重症化が極めて急激に進行するのが特徴であり、現在での医療技術の下では、治すことも発病を予防することも不可能である「アルツハイマー病」とは、全く異なるものであることに注意して下さい)。両者間の重要な相違を知らず、混同し、両者をまとめて「アルツハイマー病」と総称する誤った情報発信をしている学者や医師が、我が国には多いのです。『アルツハイマー型認知症』と「アルツハイマー病」とは、厳格に区別すべきものです。

『アルツハイマー型認知症』は、廃用症候群に属する老化加齢に起因した「前頭葉」を含む脳全体の機能低下)・廃用型(ナイナイ尽くしの単調な生活習慣、脳の使い方としての生活習慣の継続に起因した「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の機能低下)の『生活習慣病』に過ぎないのです。
但し、「加齢」による機能の低下が基礎要因ではあるものの(発病の第一要件)、『加齢の延長線上に「アルツハイマー型認知症」の発病が有るとする考え方』は、誤りなのです。「第二の人生」を送る上での、「脳の使い方」としての生活習慣が発病するかしないかを区分ける決定的な要因なのです。ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続という要因が発病を決定づける核心的な要因、加重要因なのです(発病の第二要件)。

第一の要因と第二の要因が、同時に存在し、充足されることに因る「相乗効果」により、『前頭葉』を含む脳全体の機能が、廃用性加速度異常な機能低下を進行させていく、正しくその先に、『アルツハイマー型認知症』の発病並びに症状の重症化の進行が待っているということなのです(私たちのみが主張し、疫学的方法により実証済みである『「二段階方式」独自の見解』)。
『アルツハイマー型認知症』は、老年発症が特徴であり、第二の人生を送っている60歳を超える年齢の「高齢者だけを対象として発病し、発病後の症状の進行が極めて緩やかにしか進行しないのが特徴であり、何年もかけて、徐々に、緩やかに進行して行くものなのです。
様々な程度及び態様により発現してくる「アルツハイマー型認知症」の症状は、前頭葉を含む脳全体の機能レベルにリンクして発現してくるものであり、且つ、三つの段階(私たちの区分で言う、小ボケ中ボケ及び大ボケ)に区分されるのが特徴です。
廃用性症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病であるアルツハイマー型認知症は、早期診断(「小ボケ」及び「中ボケ迄」の段階で、発病を見つけること)及び「脳のリハビリ」の実践(『前頭葉』を含む脳全体が活性化する生活習慣の工夫と実践)により、治すことが出来るし、「介護」が不可欠となる末期の段階(大ボケ)にまでは進行させないことに因り、介護の予防が可能であり、更には、『前頭葉』を含む脳全体が活性化する生活習慣注意の分配力の機能の出番が出来るだけ多くなるような、自分なりのテーマの選択と日々の実践とその継続)により、発病自体を『予防』することが出来るものなのです(疫学的方法により実証済み)。
 あ~、嘆かわしや! 認知症研究/診断の専門家と自称しつつ、誤った情報を発信し続けていることに、何時になったら、気付いてくれるのでしょうか。

現在は、世界中が新型コロナの蔓延、パンデミック化の危機的状況に置かれています。我が国も、その渦中にあります。私たち国民全員が、行動を慎み、『3密』を出来るだけ回避する生活行動に注意し、注力すべき時なのです。更に、国民の知る権利を保障する視点から言うと、報道の「テーマ」、内容及び視点について、最も厳しく公正で、中立であるべき機関であるにも拘らず、一部の偏向したマスコミが、専門家ぶり、元~とかの肩書だけの人達を度々テレビに登場させ、為すべき具体的な対策を提言も出来ないのに、抽象的な言葉ばかりを並べ立て、いたずらに不安をあおる発言ばかりさせていることに憤りを覚えるのです。先の展開の予測を具体的に見通せない人ほど、「抽象的な言葉」を使用するものなのです。ミクロの視点で重箱の隅を探して、あらさがしに現を抜かすのでなく、もっとマクロ的な視点を持つべきと言いたいのです。

ところで、我が日本国憲法は、その第11条及び第97条に規定を置き、基本的人権の保障を高らかに謳っています。とは言え、其れは無制限のものではありえないのです。第12条の規定が、自由及び権利の濫用の禁止と公共の福祉の為に利用すべき旨を定めていることからも明白なのです。抽象的な危機感を念頭にしているだけで、過度の人権擁護を主張する野党やマスコミの主張に惑わされることなく、個々人が、明確な目的意識をもって、『3密』を出来るだけ回避する行動をきちんととるようにしたいものです。民主主義を標榜し、実態的にも、過度な程に民主化された我が国では、其れしか方法が無いのですから。これほどの状況下にあっても、他の民主主義国家が採用している程度の強権を伴う政策の発動の採用が認められないのが我が国なのです。その分、個々人の高い自覚と自省とが要求されているのです。憲法に関連する条項を入れることについて、『議論することさえ拒否している』のが野党なのです。国会は、国民に代わって、議員が議論する場所なのです。

我が国の対策を批判している外国の人達や機関に対して、結果で示してやろうではないですか。世界中で蔓延し、猛威を振るっている「新型コロナ」と言えども、『重症化し、或る程度許容できる規模を超えた死亡という結果が、起きてこないものであれば』、どんなに蔓延したところで怖くはないし、経済活動を抑制する必要もないのです。ロックダウンとか、オーバーシュートとか、世間の不安をあおることばかりを言い立てている輩に振り回されてはいけないのです。今日の本題である「アルツハイマー型認知症」の発病者数は、『発病の対象が高齢者に限られる』という特徴を有していて、厚労省の予測値で500万人を超えていても、介護に要している費用だけで年間10兆円を超える規模になっていても、野党もマスコミも全く関心が無く、問題にもしないのです。「アルツハイマー型認知症」は、廃用性症候群に属する単なる生活習慣病である為に、発病しても死亡することが無い性質(「死亡原因とはなり得ない」性質)のものだからです。新型コロナで発病した人達の内で、「重症化が進行し、更には死亡している人達は、高齢者に限られている」のです。高齢者対策に的を絞り、『発病後の重症化を回避する対策に医療機関の資源を高度に集中する』考え方を徹底すべきなのです。表に現れていない感染者数がどれほどの規模のものであろうとも(検査の実施数を最大限に拡大することが、最も重要なものではないのです)、現時点における我が国の『死亡者総数は、700人を切っている』のです。総人口が一億人を超えていて、世界第三位の経済大国である我が日本における『新型コロナの発病による死亡者総数は、世界のどの国と比較してみても、桁が違うほど少ない人数』なのです。我が国の対策に自信を持つと共に、「大恐慌」以来とも予測されている規模の不況を克服する為の経済活動を再開するに際しては、『高齢者対策』に的を絞り、医療機関内、介護施設内での、或いは、享楽施設発クラスターが発生しないことに注力し、高齢者の重症化の回避及び重症者対策に、ダイヤモンドプリンセス号の感染者対策で活躍した自衛隊を活用すべきなのです。所謂、野外病院の建設、各地に大型のテントを設営し、保健所及び医療機関が行っている機能を補完することを目的としての活動、『不足していて「医療の崩壊」が危惧されている医師、看護師及び機材の不足を自衛隊が補完すべき』と考えるのです。今こそ国会で、野党も議論に加わり(野党の国会議員と言えども、血税で、議員資格を維持して貰っていることを想い出すべき)、こうした喫緊の課題、テーマについて、真剣に意見を交換して欲しいのです。徐々に、且つ、出来るだけ早期に経済活動を全面的に再開し、活発化させていかなければ、我が国が経済面から、破綻してしまうのです。これまでに構築してきたサプライチェーンを、アメリカが中国から引き揚げていく、デカップリングの動きに際して、技術的に高度で利幅の多い分野の受け皿として、我が日本が手を挙げる絶好の機会なのです。その為に提供する財政的支援の原資が必要であり、ポピュリズム的な施策は、今のような時期にこそ、排除すべきものなのです。


 私たち(二段階方式)は、今こそ、『アルツハイマー型認知症』の発病の予防を国民的なテーマとして追及すべきだと考え、問題提起したいのです。生活習慣の創意工夫により、実現できるからなのです。認知症の診断を専門として数多くの症例を見てきたと言いながら、「アルツハイマー型認知症」の発病の有無の診断については、米国精神医学会が策定した診断規定である「DSM-4」の規定の「第二要件」が確認を要求する失語や失認や失行のような症状の発現、極めて重度の症状の発現の確認を待って初めて、発病であるとの診断を行っているのです。発病のメカニズムについて無知であるが為に、加えて言うと、「アルツハイマー型認知症」は、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクして発現する三段階に区分される症状が発現してくる(私たち「二段階方式」の区分で言う「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」)ことも知らないのです。おまけに、診断に際しては、CTやら、MRIやら、SPECTや、果てはPETまでも総動員して、治すことは愚か、症状の更なる進行を抑制することも出来なくて、介護するしか他に方法が残されていない末期の段階」で発病を見つけていて、発病のレッテルを貼るだけのものでしかない診断並びにせっかく発病を見つけても遅すぎる末期の段階、私たちの区分で言う「大ボケ」の段階で発病と診断している為に、日常の生活面での「介護」が不可欠である為に、(高額の診断費を荒稼ぎ)発病を見つけても、発病の診断と投薬(治療の効果が無くて、症状の発現の程度を抑制し/或いは高揚させる効能でしかない対症療法薬の処方と投与)の為の費用が要るだけのものなのです。末期の段階で発病を見つけたところで、『もはや治すことは出来ないし、症状の更なる進行を抑制することは出来ない』のです。症状を治したり、症状の更なる進行を抑制するには、「小ボケ」及び「中ボケ」の症状が発現してくる本当の意味での早期の段階で発病を見つけて、『脳のリハビリ』(『前頭葉』が活性化する『生活習慣』の工夫と継続的な実践)を実施することが不可欠だからなのです。治すことも症状の進行を抑制することも困難である末期の段階、『大ボケ』の段階で見つけて、「発病のレッテルを貼る」だけで、何の意味も無い「診断」と効きもしない(「治療の効能」を有していなくて、「症状の進行を抑制する効能」も有していない単なる対症療法薬」(症状の発現の仕方を抑制したり/高揚させたりする効果しか有していない薬)の処方と投与に要している費用だけで10兆円並びに介護に要する費用が10兆円、両者を併せて20兆円を超える規模の費用が単年度ベースの規模で毎年発生していて、この先更に増加する一方と予測されている状況にあるのです。この問題について、野党の国会議員もマスコミも何等の問題意識を持ってはいないのです。

 専門家達から、発病の原因が分からないし、発病すると治せないし、発病を予防することも出来ないタイプの認知症であるとされ、放置されてきた『アルツハイマー型認知症』は、実は、宝の山なのです。全国452の市町村での先駆的「実践活動」により、その考え方が正しいことが疫学的に実証されたものであり、早期診断による回復、介護の予防、更には、発病自体の予防について、効果が顕著であり、客観的で、極めて大きな「成果」を残してきている「二段階方式」の考え方及び「二段階方式」の手技は、正に、この難局を救う為の「打ち出の小槌」となるのです。
 『皆さんが、国民全体が、関心を抱き、問題意識を持って欲しい』と切に願うのです。

私たちが提案するのは、『アルツハイマー型認知症』に的を絞った特化した活動であって、『アルツハイマー型認知症』の早期診断による回復介護の予防、更には、発病自体の予防を明確な目的とした、住民参加型の地域予防活動の国策による全国展開という「テーマ」の実行です。
 今日のテーマは、『アルツハイマー型認知症は、老化・廃用型の単なる「生活習慣病」なのであり、仕事とは無縁の日々となる、第二の人生を送る上での、脳の使い方としての生活習慣こそが、発病するかしないか/症状の更なる重症化が進行するかしないかを区分ける核心的で、決定的な要因である』ことについて、『二段階方式』の手技の活用により集積した14689例にも及ぶ『アルツハイマー型認知症』の発病患者の「脳機能データ」の解析結果を取り上げ並びに北海道から九州に跨る452の市町村で、エイジングライフ研究所と導入先市町村との契約に基づいて実践した、予防活動の成果を根拠にして、分かり易く説明し、問題提起したいということなのです。
「アルツハイマー型認知症」は、性質それ自体として、治すことが出来ないものではないのです。その真の本態(性質)は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病に過ぎないのであり、治せるし、介護の予防が可能であり、発病自体を予防することが出来るものであると言いました。世界中の専門家達が、治すことが出来ないし、発病を予防することが出来ないと主張しているのは誤りなのです。末期の段階である「大ボケ」の段階で見つけている(DSM4の第二要件が確認を要求している失語や失認や失行の症状が、初期症状であると誤解している)が為に、治すことが出来ないだけなのです。
 この場合、問題提起し、注意を喚起しておきたい極めて重要な「テーマ」が有ります。
以下の「二点」についての注意が必要で、問題意識が不可欠なのです。
「アルツハイマー型認知症」の発病患者の症状を治したり、症状の進行を抑制し介護の予防を達成するには、本当の意味での早期の段階、私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階で、対応することが不可欠の条件となるのです(「アルツハイマー型認知症」の診断に従事する医師達は、症状を治すこと及び症状の進行を抑制することに因り介護の予防が可能である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の存在に気づいていなくて、「大ボケ」の初期の段階のことを早期の段階と誤解していて、早期診断という言葉を使っていたりするのです)。
もう一つ重要な事、「アルツハイマー型認知症」の様々な症状は、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクして、「三段階」に区分される症状が発現してくることに関係していることなのです。発病の最初の段階である「小ボケ」の段階では、左脳、右脳及び運動の脳の全ての機能が正常なレベルに在るのに対して、肝心かなめの『前頭葉』の機能だけは既に異常な機能レベルに衰えてきていることなのです。「中ボケ」の段階になると、前頭葉の機能は更に異常な機能レベルに機能低下が進行してきていて、おまけに、「小ボケ」の段階では未だ正常な機能レベルに在った左脳、右脳及び運動の脳までもが、廃用性の機能低下の進行に起因して、異常なレベルに衰えてきているのです。末期の段階である大ボケの段階になると、前頭葉を含む脳全体の機能が更に異常なレベルにまで衰えてきていて、「前頭葉」の諸機能の内で中核的な機能群である『実行機能』(分析、理解、発想、企画、計画、創意、工夫、洞察、推理、シミュレーション、選択、比較、判断、決断、指令、抑制、感動等の機能の総称)の機能の発揮度に関わる核心をなす機能である『注意の分配力』の機能(異なった複数のテーマを、同時に並行して処理する上で不可欠の機能)が、ほとんど機能しえないまでに衰えてきているのです。そのことが原因で、「大ボケ」の後半の段階になると、ズボンを頭から被ったり、鋏みがなんであるか、その使用の目的と方法を理解できなかったり、夜中に家へ帰ると言って、騒いだりするようになるのです。
早期の段階で見つけて治すにも、介護の予防を達成するにも、発病自体の予防を達成するにも、「前頭葉」の機能レベルという要因が、「極めて重要なものである」ことを知っておいて頂きたいのです(『前頭葉』の機能レベルを精緻に判定することが出来る手技は、私たちの二段階方式の手技以外には、世界中を見渡しても存在してはいないのです。医療機関や研究機関が、認知機能のレベルの判定として提示するデータや判定結果は、MMSEという神経心理機能テストの使用【我が国では、判定上の欠陥がある改訂版の長谷川式がよく使用されている】は、「左脳」及び「右脳」の機能レベルを判定することが出来る手技であって、前頭葉の機能レベルを判定することは出来ないのです)。『認知機能のレベル』の判定と言う為には、『前頭葉の機能レベルの判定が必要不可欠の条件となる』にも拘わらず、医療機関も研究機関も、そのことに気づかないか、気づかないふりをしているのが実情なのです。
「前頭前野」に局在する『前頭葉』の機能(就中、「注意の分配力」の機能)は、私たち人間だけに特有な世界である「意識的な世界」、『意識的に何かのテーマを発想し、実行の計画を練り、組み立て、シミュレーションして、最終的な実行内容を選択し、決定して、実行に移す決断を行い、脳の各部にその指令を出す機能=左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する三頭立ての馬車の御者の役割』)を担っていることに気づいて、関係する脳機能データを集積し、分析し、理論を組み立て、市町村での実践により、主張内容が正しいことを、疫学的方法により実証しているのは、私たち「二段階方式」だけなのです。
私たち「二段階方式」以外の組織や人達、世界中の研究機関や学者や研究者や医師達の誰一人として、意識の世界に関わる病気だという肝心かなめの要因に気づいていないのです(「記憶の障害」が原因で発病すると想定するDSM4の第一要件の規定内容は、重大な誤りであり、その規定を正しいものとして前提条件に置き、提示しているだけの憶測の類に過ぎない4つの仮説の内容も誤りなのです)。発病の原因について「4つの仮説」が提唱されている中で、世界的に通説の地位にある「アミロイドベータ説」でさえ(我が国では、東大、京大、理科学研究所がその牙城)、「意識」も存在していなければ、「前頭葉」の機能も備わっていなければ、「注意の分配力」の機能も備わっていない『マウス』を、研究材料にして、憶測に基づいただけの、誤った主張を展開しているのが実態なのです。

 
(プロローグ) 様々な種類が数ある認知症のうちの90%以上を「アルツハイマー型認知症」が占めています。アルツハイマー型認知症については、世界中の専門の研究者や医師達が、発病の原因が分からないし、発病すると治すことが出来ないし、発病自体を予防することも出来ないタイプの認知症であるとしているのです。そうした状況の中で、発病の原因に関しては、「4つの仮説」が提示されてきています。猶、「仮説」という意味は、各々の仮説が想定し、主張する発病の原因(メカニズム)と『アルツハイマー型認知症』の発病との間に存在するべきものである『因果関係』そのものが、未だに立証されていないということなのです。
※ Aという原因が存在しないならば、Bという結果は発生しないという条件が確認される場合は、AとBとの間に、直接の『因果関係』が存在すると考えられるのです(AがBを生起させる場合、Aを原因、Bを結果といい、AとBには因果関係があると考えるのです)。
※ 4つの仮説の概要はと言うと、世界的に専門家達の間で支持され通説とされているのが、「アミロイドベータ説」です。この説は、アミロイドベータという蛋白質が脳内に蓄積し、「老人斑」が形成されることに因り、老人斑が有する毒性が情報を連絡する役割を担っている神経細胞の大量死を惹き起こすことに因り、記憶の障害が惹き起こされることに起因して、「アルツハイマー型認知症」の症状が発現してくると主張する仮説です。
米国ではハーバード大学が、我が国では東大、京大、理化学研究所などがその牙城です。単なる仮説であり、科学的で客観的な根拠データさえも無く、実際には、後述するように主張内容自体が誤りなのですが、その権威から、世界中の専門家達を誤った方向に導いているのです。おそらく皆さんも、その仮説を信じているのでしょうけど。
「タウタンパク説」は、従来は少数説であったのですが、アミロイドベータ説の主張内容に依拠して、世界中の大規模な製薬会社が治療薬の開発に挑戦し、且つ、それらの全てが失敗に終わったという結果と状況により、アミロイドベータ説の信頼が崩れていく状況の中で、支持が少しばかり広まってきているものであって、タウという蛋白質が脳内に蓄積して形成される神経原繊維変化が、「記憶の障害」を惹き起こすことに起因して、「アルツハイマー型認知症」の症状が発現してくると主張する仮説です。最近、『タウ蛋白が脳内に僅かでも蓄積した場合に、鋭敏に検知することが出来る方法が開発されて、アルツハイマー病(正しくは、「アルツハイマー型認知症」)の早期発見に役立つと期待されているとの報道が有りました。研究発表者達の肩書を見て、皆さんの期待も膨らむのでしょうが、『タウ蛋白の脳内蓄積の早期検知が、「アルツハイマー型認知症」の発病の早期発見に役立つことは、有り得ない』事なのです。タウ蛋白の蓄積による神経原線維変化とアルツハイマー型認知症の発病との間には、肝心の因果関係自体が存在していないからなのです。この研究もまた、早晩、『捕らぬ狸の皮算用』に終わるのです。立派な肩書を背負ってしまうと、発病の原因に器質的な病変の存在を追い求めてしまうのでしょうか。「前頭葉」の使い方が足りない、『注意の分配力』の機能の出番が極端に少ない、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した「廃用性の機能低下」という要因には、どうしても、目が向かないのでしょうか。

これ等の他に、アセチルコリンの不足が原因で記憶の障害が惹き起こされることに起因して「アルツハイマー型認知症」の症状が発現するとする仮説が、「アセチルコリン説」であり、脳の萎縮の進行が原因で「記憶障害」が惹き起こされることに起因して「アルツハイマー型認知症」を発病するとする仮説が「脳の萎縮説」です。
いずれにしろ、「4つの仮説」は、単なる憶測の類であり、誤った仮説であることは、私たち「二段階方式」が集積し、保有する、14689例にも上る「アルツハイマー型認知症」の発病患者に特有な「脳機能データ」が示唆する事象事実としてのデータが根拠なのです。
アルツハイマー型認知症の発病者である場合は、且つ、その場合に限り、脳の後半領域の機能レベルを判定する神経心理機能テストである「MMSEの下位項目」について、項目が出来なくなっていく(関係する機能が衰えていく)厳格な順番が存在することなのです。MMSEの下位項目を構成している11の下位項目について、以下の順番の通りに出来なくなっていくという特徴が確認されるのです。その厳格な順番とは、次の通りです。
(項目困難度が高い順に)    想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、
   三段階口頭命令、模写、文を書く、記銘、書字命令、命名、復唱の順番となります。
発病者であれば、必ずこの順番に出来なくなっていくのです。老人斑の毒性により神経細胞が侵されて、大量死し、この順番に出来なくなっていく等、有り得ないのです。
「二段階方式」の手技の実施により、「アルツハイマー型認知症」の発病患者(小ボケ、中ボケ及び大ボケの全ての段階を含むもの)として判定された14689例もの各症例が示している『MMSEの実施結果』である「MMSE下位項目の項目困難度」のデータは、「4つの仮説」の主張内容が誤りであることを示す、科学的で客観的なデータ(事象事実)であり、且つ、『事実としての事象の確認』ということから、上述の「4つの仮説」の各主張内容は、全てが誤りであり、「単なる憶測」に過ぎないことを指摘しておきたいと考えるのです。

                                            
 権威がある機関や人達が主張する内容は、そのまま信じてしまいがちなのですが、殊に
『アルツハイマー型認知症』に関しては、世界中の専門家達の主張の内容が誤りなのです。
治すことが出来ないし、発病を予防することが出来ないと彼等がこぞって主張する為に、
末期の段階にまで症状が進行してきているお年寄りの数が、厚労省の予測数値で500万人もいるとされながら、「介護の費用」だけで単年度ベースで10兆円を超えてきているとされながら、野党も、マスコミも、無関心という状態にあるのです。
早くこの問題に関心を持って頂きたいのです。私たち二人も、古希を超えた年齢に在り、意欲と気力と体力が何時まで保てるか自信が無いのです。
※全国を12のエリアに区分して、各エリアごとにNPO法人を立ち上げ、「二段階方式」の考え方を理解して、「二段階方式」の手技を十分に使いこなし、住民参加型の地域予防活動を地域単位で立ち上げる際に不可欠である「ボケ予防講演会」の講師が務まり、地域予防活動の牽引車となる市町村の保健師さんを指導する「実務研修会」の講師が務まる「女性の専門職集団」を養成して、「アルツハイマー型認知症」の発病の予防の世間が驚くような「顕著な成果」を挙げてみせたいとの意欲に燃えてはいるのです。この分野で女性の専門職集団が活躍することに因って、女性が活躍する社会の道標となるような一里塚を刻ませたいとも考えているのです。更には、新型コロナ対策で我が国の社会経済全体が深く沈みこんでしまった状況から這い上がる希望の光をともしたいと考えてもいるのです。

第二の人生を送っているお年寄りが、発病を予防することに強い関心を抱き、自身の生き方としての「脳の使い方」を創意工夫することに因り、社会活動が活発になり、人的交流が活発化すれば、消費自体も拡大し、高齢化が進んだ地域の活性化にもつながると考えるのです。その結果として、自己自身が「アルツハイマー型認知症」を発病する年齢が先送りされることに因り、「診断費用」及び「介護の費用」が両者共に大幅に減少していくことにも直結することになるのです。
両者を併わせると現在単年度ベースで20兆円を超える規模になることを考えると、国家の財政という面から見ても、極めて魅力ある「テーマ」となるはずなのです。

                                        

&1 「アルツハイマー型認知症」の症状は、「三段階」に区分されるべき
様々な程度及び態様により発現してくる『アルツハイマー型認知症』の症状は、意識的な世界における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルにリンクした「三段階」に区分される症状が発現してくるのが特徴なのであり、それ等は、軽い方から順番に、小ボケ、中ボケ及び大ボケの『三つの段階』に区分されるのです。
※ ここで注意すべきは、「脳の機能レベル」というとき、『前頭葉』を含むという条件が、
極めて重要なのです。意識的な世界は、脳全体の司令塔の役割を担っている前頭葉の機能、就中、注意の分配力の機能を欠いていたのでは、無意味なことになってしまうからです。
ところが、認知症/認知機能の専門家とされる人達でさえも、認知機能とか、脳の機能の低下や改善という言葉を使いながら、前頭葉を無視しているのです(「前頭葉」の機能レベルを精緻に判定する手技を持たない為に、意図的に外しているとしか思えないのですが)。
彼等は、脳の機能が改善したという際に、MMSEのデータしか提示してこないのです。
因果関係や論理に杜撰な人の場合は、物忘れの症状の主観的な改善という要素を、評価の対象にしていたりするのです。意識の機能構造にも無知であり、前頭葉の機能についても無知というしかないのです。実力でなくて、肩書だけで生きている人達が多いのです。
此処で注意すべきは(極めて重要な事実として)、発病の最初の段階である「小ボケ」の段階では、左脳、右脳及び運動の脳の全てが未だ正常な機能レベルに在るのに対して、私たち人間だけに特有な世界である意識的な世界において、脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能だけが、既に異常な機能レベルに衰えてきていることなのです。
※ 上述した「事実としての事象の存在」を、上記「4つの仮説」のいずれもが、科学的及び客観的に説明することが出来ないのです。言い換えると、この事象事実の存在だけでも、「4つの仮説」の主張内容が誤りであると断定できるのです(反論を期待しています)。
 『アルツハイマー型認知症』の症状について、段階区分という考えを提示する専門家は、二段階方式を除いては、世界中を見渡しても、全く存在していないのです。アメリカ精神医学会が策定した診断規定である『DSM-4』(現在は、「DSM-5」が提示されているが、その規定内容は、基準とはなり得ないレベルというべきもので、破綻しているので、 取り上げない)の第一要件が、「記憶の障害」の確認を要求していること、更には、第二要件が、失語、失認又は失行の症状の発現の確認を要求していることから、「アルツハイマー型認知症」研究の世界中の専門家とされる人達は、その「第一要件」及び「第二要件」の規定内容自体が重大な誤りであることに気づいていないで(規定内容を疑うことさえもしないで)、『規定内容が、正しいものであるとしての前提に立脚』し、様々な「仮説」を提示して、更には、『失語や失認や失行の症状が、アルツハイマー型認知症の初期症状である』と想定した議論を繰り広げているのです。『MCI』(Mild Cognitive Impairment=軽度認知障害)という概念を提示し、「アルツハイマー型認知症」の発病の前駆的状態であるとする仮説の支持者達も、同様に、誤った考え方であることを指摘しておきたいのです。「MCI」という誤った基準が横行している現状に対し、注意を喚起しておきたいのです。
※MCIは、『物忘れの症状』の程度及び頻度を判定基準の主たる要件としているものなのですが、そもそも、『記憶障害という要因が、「アルツハイマ―型認知症」の発病(様々な程度及び態様に因る症状の発現及び症状の進行)の基礎要因であるとする考え方に立脚していて(「DSM-4」の「第一要件」の規定内容が正しいものとする前提に立脚した考え方) 、その一点だけを取り上げてみても、発病の「判定基準」とはなり得ないものなのです。

                               

&2 早期の段階である「小ボケ」及び「中ボケ」の標準的な「滞留期間」
 「アルツハイマー型認知症」の発病原因(メカニズム)に関する『4つの仮説』並びに『DSM-4』の規定内容 は、全てが誤りなのです。様々な程度及び態様により発現する「アルツハイマー型認知症」の症状は、「記憶の障害」に起因して発現するという考え方自体が重大な誤りなのです。『アルツハイマー型認知症』は、廃用性症候群に属する単なる生活習慣病(但し、「食生活」は無関係であり、「第二の人生」における「脳の使い方」としての生活習慣が、発病するかしないか/症状の更なる重症化が進行するかしないかを決定づける、核心的な要因であることに留意する)に過ぎないというのが、私たち「二段階方式」独自の主張なのです。※ 私たちのこの主張は、北海道から九州に跨る、全国452の市町村で前駆的な試みとして実践展開された、アルツハイマー型認知症の早期診断による回復、介護の予防及び発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の地域予防活動の成果により、疫学的に実証されてきているものなのです。世界中の権威が主張していることとは、真反対の主張内容(アルツハイマー型認知症は、早期診断と脳のリハビリの実践により、治せるし及び介護の予防が可能であるし、更には、前頭葉が活性化する生活習慣の構築と継続的な実践により発病自体を予防することが出来ると主張しているのです)であること並びに権威が不足しているが為に、情報の発信力に乏しく、注目されないだけなのです(厚労省の認知症施策推進室とは、脳機能データ及び活動の成果データを提供し、昨年末に協議済み)。


第二の人生を送っている60歳を超える年齢の高齢者に偶々起きてきた何等かの「生活状況」の発生が「キッカケ」となり、何事に対しても『意欲を喪失』した状況が継続する中で、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」(生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い単調な脳の使い方としての生活習慣=あーしたらどうなるか、こうしたらどうなるか等、創意、工夫、シミュレーションする為の不可欠の機能である注意の分配力の機能の出番が極端に少なくなる単調な日々の暮らし方)が始まってから、半年も経過すると、アルツハイマー型認知症発病の最初の段階である「小ボケ」の段階の症状が発現してきて、発病から3年の間が「小ボケ」の期間、次の段階である2~3年の期間が、「中ボケ」の期間で、発病から、5~6年の期間が経つと、末期の段階である「大ボケ」の段階の症状が発現してくることになる」というのが大原則であり、判定の「標準的な指標」となります。『アルツハイマー型認知症』というタイプの認知症は、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクして、「三段階」に区分される認知症の症状が発現してくるのが特徴なのです。
発病の早期の段階である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階までに発病を見つければ、脳のリハビリ(前頭葉が活性化する生活習慣の実践の工夫=注意の分配力の機能の出番が多くなるようなテーマの選択とその継続)の実践により、症状を改善させ/治すことが出来る(=認知症の症状が改善し、治る)のですが、末期の段階である「大ボケ」のレベルになると、中ボケレベルへの回復を期待することさえも、もはや困難となります。その「大ボケ」のレベルの中で、脳のリハビリという「脳の使い方としての生活習慣の改善」により、症状の更なる進行を緩やかにする程度の改善がみられることはありますが、「中ボケ」レベルへの改善の見込みさえも極めて低いものになってしまいます。とはいえ、「大ボケ」レベルで、運動の脳や右脳を刺激する「生活習慣の改善」を試みることもなく、介護だけしているのでは、症状は、大ボケの枠組みの中で更に重いものになっていきます。同じ「大ボケ」のレベルといっても、大河の幅のようにその症状の幅は極めて広いものなのです。
⇒ 身体が持つ「お年寄り」の場合であれば、「植物人間」状態にまで進行して行くのです。
※ 『アルツハイマー型認知症の「三段階」の症状の基本となる

「脳機能レベル」の区分とその定義          

キッカケ』の発生を契機に何事に対しても『意欲を喪失』してしまい、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』(生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、単調な日々の暮らし方)が開始され、継続されていると、半年から1年が経過する内に、『アルツハイマー型認知症』の症状が発現してくるのです。発病後も、相変わらず、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣が継続される中で、前頭葉を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくことに因り、小ボケに始まり、中ボケの段階を経て、最後は末期の段階である大ボケの段階へと、症状の重症化が進行していくことになるのです。それだけのことなのです。「4つの仮説」が憶測に基づいて主張している原因で発病し、症状の重症化が進行していっている訳ではないのです。

左脳の出番が多く、期限を設定された上での実行の目標の設定が有り、一定の成果を挙げる為に、自分が置かれている状況の分析と理解、実行内容の企画及び計画、創意、工夫、洞察、推理、シミュレーション、比較、検討、決断等、仕事という『一大テーマ」が第一の人生ではあったのです。

左脳が主管する『仕事』を実行する上で、実行機能が活性化し、働くために不可欠の機能である『注意の分配力』の機能の出番が極めて多い「第一の人生」とは全く異なる生活が起きてくるのが『第二の人生』なのです。第二の人生は、全てのお年寄りにとって、『仕事』とは無縁となる日々の暮らしが待っているということなのです。仕事とは無縁の日々となる第二の人生で、どのような「テーマ」を選択し、「注意の分配力」の機能の出番を出来るだけ増やしてやることに因り、『前頭葉』の働きを活性化するのかが問われることになる、それが第二の人生なのです。『第二の人生』での、「脳の使い方」としての『生活習慣』こそが、『アルツハイマー型認知症』を発病することになるか/ならないかを区分ける唯一の核心的な要因なのです。

私たち人間だけに特有な意識的な世界、意識的に何かのテーマを発想し、実行に移す世界における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能は、「加齢」と言う要因により徐々に、緩やかに機能が低下して行きます。そうした日々を送っている、第二の人生を送っているお年寄りに、或る日、意欲を喪失させてしまうような状況や出来事が発生して、そうしたた状況が、何か月も、半年以上も、場合によっては、1年も、継続していくことになるのです。そうした日々の暮らしの中で、何事に対しても「意欲を喪失」していき、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』が始まり、継続されていくことになるのです。加齢の進行という要因のみでは、徐々に、緩やかにしか機能が低下して行かなかった、『前頭葉』を含む脳全体の機能が、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続されていることに因り、「廃用性の機能低下」という別の要因が重なって来ることになるのです。『加齢』に起因した機能低下の要因に、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因した廃用性の機能低下という要因が加重されることに因り、前頭葉を含む脳全体の機能が、廃用性加速度的異常な機能低下を進行させていくことになるのです。その先に待っているのが、『アルツハイマー型認知症』の発病であり、更には、重症化の進行ということなのです。

 下図に示すのは、発病の最初の段階である「小ボケ」に端を発し、次いで、「中ボケ」の段階があって、最後に末期の段階である「大ボケ」の段階という三段階に区分される症状が発現してくるのが、『アルツハイマー型認知症』の特徴であることを図で示しているのです。世界中の、『アルツハイマー型認知症』の権威が有るとされる機関(や学者や研究者や医師)の、どれ一つとして(誰一人として)、症状が三段階に区分されることに気づいていないのです。失語や失認や失行みたいな症状が「初期症状」であると規定する「DSMー4」の規定の「第一要件」の内容を疑うことも無く、それらよりももっと重い症状ばかりに関心があって、『脳のリハビリ』という方法により、正常なレベルに回復させることが可能な、本当の意味での早期の段階、私たち「二段階方式」の区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の症状が存在していることに、未だに気が付いていないのです。「物忘れの症状」の頻度や程度を主観的に評価しただけの『MCI』(Mild Cognitive Impairment=軽度認知障害)とか言う意味不明の判定基準を持ち出し、『アルツハイマー型認知症』発病の前駆的状態であると物知り顔に説明する自称専門家が多いのには、あきれるのです。『前頭葉』の機能について、無関心というよりは、無知というしかないのです。

 ※ 「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルとリンクした三段階に区分される症状
    最初が  ;次いで  ;最後に

 


回復させることが可能である本当の意味での早期の段階「小ボケ」や「中ボケ」の段階であれば、「脳の使い方」(「前頭葉」の使い方=『注意の分配力』の機能の出番が出来るだけ多くなるようなテーマの選択と実行)としての意味で言う『生活習慣』の影響により前頭葉の「三本柱」の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力)の出番が増えたり減ったりする中で、脳の機能レベルの顕著な「改善」や「低下」が見られるのです。又、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続されているように見えてはいても、実際の生活実態を聞き取ってみると、それなりに「プラスの要因」の生活が入り込んでいたり、逆に「マイナスの要因」の生活が入り込んでいたりするものなのです。上述の基準に適合しないケースは、&4に例示する「プラス要因」と「マイナス要因」の「生活習慣」の質と量とが脳に働いて、『アルツハイマー型認知症』の段階的な症状の回復や更なる進行に実質的で大きな影響を与えているのです。
       
エイジングライフ研究所の『二段階方式』を活用するときは、定期的に最高次機能の「前頭葉」及び高次機能の「左脳と右脳」の働き具合を神経心理機能テストで測定し、「生活実態」の聞き取りから生活の自立度を判定し、更に、「生活歴」の聞き取りからその期間中の「生活習慣」としての脳の使い方を具体的にチェックします。『二段階方式』では、神経心理機能テストによる定期的な脳の働き具合の総合的な判定結果を、「改善」、「維持」、「低下」の三段階に区分し判定します。そして、対象期間中の「生活習慣」を脳の機能レベルの判定結果と照らし合わせるのです。「改善」、「維持」、「低下」の各々のケースについて、その人の脳を活性化させるような「生活習慣」としての生活実態があったのか、プラス要因やマイナス要因がどのように入り混じっていたのか、或いは、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続したままだったのか等を詳細にチェックするのです。そうした判定の下、脳の機能レベルの変化(改善、維持、低下)と対象期間中の脳の働き具合を支える「生活習慣」としての生活実態とは、必ず合致している(リンクしている)ことが分かるのです。
        
そうした極めて多数の事例の分析とデータの積み重ねから、下記「老化のスピード差」の期間が導き出されているので、この「小ボケ」、「中ボケ」の期間は標準的な指標となるのです。この指標となる期間と実際のケースの期間との間に差異があるときは、「プラス要因」と「マイナス要因」とが複合して脳の機能レベルの変化に影響を与えているのです。その実態を丁寧に確認する作業がとても重要なのです。こうした多数のデータの積み重ねから、専門家たちから原因も分からないし治らない病気とされている「アルツハイマー型認知症」を発病する原因は、「加齢」(60歳を超える年齢)が第一の要因であり、「第二の人生」における脳の使い方としての「生活習慣」が第二の要因であることが分かったのです。
この場合、どのような『生活習慣』が脳の活性化に効果的なのかについては、標準的なものを類型化して導き出すことはできるのですが、絶対的なものはなくて、あくまで相対的なものだということが留意すべき重要なポイントです。その「生活習慣」を個々の本人の「前頭葉」がどのように評価したのかが、前頭葉の「三本柱」の意欲、注意の集中力と注意の分配力の働き具合に直接影響するからです。更に、「小ボケ」と「中ボケ」のレベルであれば、「生活習慣」の改善により正常レベルへの脳機能の回復が可能であることが分かったのです。但し、「大ボケ」のレベルにまで脳の機能が衰えてしまった人達は、「中ボケ」レベルへの機能の回復さえも期待できないことも分かったのです。「アルツハイマー型認知症」の場合は、早期発見と早期治療が極めて重要だということなのです
※ 小ボケや中ボケの段階では(大ボケの初期でも)、それなりのことを話すので、「アルツハイマー型認知症」の診断の専門家とされる医師達も、ごまかされてしまうのです。
現在、殆どの医療機関で行われているような、「重度の記憶障害」(物忘れの症状)を基準にして診断する方法では、回復困難な「大ボケ」しか見つけることが出来ないのです。
回復可能な「小ボケ」と「中ボケ」の早期段階を見逃してしまうと、回復の見込みはなくなり、介護だけの対応しか残されないことになってしまうのです(身体が持つ限り、「介護」が必要な期間が継続されていき、介護の費用も必要となる訳なのです)。介護保険の料率を引き上げるばかりの対策で問題が無いというのでしょうか。「新型コロナ」後であろうとも、そうした社会状況下では、逆に、「第二の人生」を送るお年寄りの生活行動が単調なものになりがちであり、発病者数の増加、重症化の進行に伴う介護費用の更なる増加が進行していくことになるだけと考えるのです。
※ 認知症診断の専門医と言いながら、発病の原因については、世界的に「通説の地位」にある「アミロイドベータ説」を支持していて(権威に頼っているだけ)、加えて、「DSM-4」の規定の「第一要件」が確認を要求している 失語や失認や失行のような症状が「アルツハイマー型認知症」の初期症状であると誤解したままで居て(権威を盲信しているだけ)、そうした症状よりも、もっと軽い段階の症状が有るはずとは考えもしないで(探求心不足)、その必然の結果として、末期の段階である「大ボケ」の段階の症状ばかりに関心があって、
「アルツハイマー型認知症」は治すことが出来ないものと誤解して居ながら、治療の効果が確認されてもいない薬である、「4種の対症療法薬」を処方しているのが、医療現場の実態なのです。患者やその付き添いの家族に対しては、『治療の効能は認められていないが、「ケース」によっては、症状の進行が半年から1年程度遅れることが期待される』とする製薬会社の宣伝文句の通りに発言し、何の疑念も抱かないのです。
※ ナイナイ尽くしの単調な生活習慣が継続されている状況下では、前頭葉の機能(就中、注意の分配力の機能)の出番が極端に少ないものになってしまうので、使われる機会が極端に少ない(出番が極端に少ない)ことに起因した廃用性の機能低下が進行していくこととなり、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが低下していくことになります。その結果、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルにリンクした症状が発現してくることになり、症状の重症化が進行していくことになるのです。

&3 脳の老化のスピード差をもたらす「生活習慣」の要因の存在と確認
&4の図は、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの変化、機能レベルの低下、改善に関わる要因が、アミロイドベータの蓄積による老人斑(アミロイドベータ説)やタウタンパクの蓄積による神経原線維変化(タウ蛋白説)とは無関係のものであり、或いは、アセチルコリンの不足(アセチルコリン説)や脳の萎縮の進行(萎縮説)とも無関係のものであることの事象事実の存在と確認を示すものなのです。
「アルツハイマー型認知症」の発病者である場合には、本当の意味での早期の段階である(「脳のリハビリ」の創意工夫及びその継続的な実践により、回復させることや介護の予防が可能であるという意味)「小ボケ」及び「中ボケ」の段階について、標準的な滞留期間が確認されると言いました。その標準的な滞留期間に差異が生じているケースについては、その背後に(その核心的な要因として)、脳の使い方としての生活習慣(脳の使い方としての「生活歴」)が存在していることを示す(実証する)脳機能データが存在しているのです。
私たち「二段階方式」の手技を活用する際には、『前頭葉』を含む「脳全体の機能レベル」に厳密にリンクした症状(「三段階」に区分される類型的で典型的な症状を確認する様式である「30項目問診票」を活用する)に関わる14689例の症例が有り、当該症状の発現の基礎となっている発病前後の脳の使い方としての生活習慣の具体的な内容(過去の「生活歴」)の聞き取りが、必須の実施項目とされているのです。脳の老化を加速させる生活要因及び脳の老化を引き戻す或いは老化の進行を抑制する生活習慣の要因の類型を分かり易く定型化したものが、上記種々の要因なのです。
此処に提示する要因の存在、MMSE下位項目の項目困難度(MMSEが判定する左脳および右脳の機能についての検査項目の出来なくなっていく厳格な順番の存在)のデータ及び本当の意味での早期の段階(小ボケ及び中ボケの段階)についての標準的な「滞留期間」の存在及びその確認に関わる諸「脳機能データ」は、米国精神医学会が策定した「アルツハイマー型認知症」の診断規定である『DSM-4』の「第一要件」の規定内容、「アルツハイマー型認知症」の発病原因(発病のメカニズム)に関して提示されている『4つの仮説』の主張内容が、共に(全て)誤りであることの「客観的で科学的な証拠データ」なのです。

&4 脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣の類型
原則:「キッカケ」が起きてから、半年から1年で発病する:
「発病後は、小ボケが3年、中ボケ2~3年、5~6年経つと大ボケ」が標準的な期間:
標準期間に合致しない場合は、下記の要因(プラス要因又は、マイナス要因)を加味。

  

   本著作物「Eー05」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。このブログ中の内容の一部を引用するに際しては、『著作権法』の規定に則り、引用してくださるようお願いします(特に、医学会に身を置く人に、お願い)。 
エイジングライフ研究所 (ホームページ) & 脳機能からみた認知症(もうひとつのブログ)  

 

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