kintyre's Diary 新館

野球(西武ファン)や映画観賞記等を書き綴っています。野球のオフ期には関心の高いニュース等も取り上げています。

映画『96時間/リベンジ』を観て

2013-01-14 12:39:31 | 映画・ドラマ、アクション

13-4.96時間/リベンジ
■原題:Taken 2
■製作年、国:2012年、アメリカ
■上映時間:92分
■観賞日:1月14日、TOHOシネマズ渋谷(渋谷)
■料金:1,000円

 

□監督:オリヴィエ・メガトン
□製作・脚本:リュック・ベッソン
◆リーアム・ニーソン(ブライアン・ミルズ)
◆マギー・グレイス(キム)
◆ファムケ・ヤンセン(レノーア)
◆リーランド・オーサー(サム)
◆ジョン・グライス(ケイシー)
◆D.B.スウィーニー(バーニー)
◆ルーク・グライムス(ジェイミー)
◆ラデ・シェルベッジア(ムラド)
【この映画について】
誘拐された娘を救うために立ち上がった元秘密工作員の父親の活躍を描いたアクション大作の続編。イスタンブールを舞台に愛する元妻と娘を守るために主人公ブライアン・ミルズが再び容赦ない戦いを繰り広げる。前作に続いてリーアム・ニーソンが過酷なアクションに挑み、リュック・ベッソンが脚本を手がけスリリングなドラマを描く。(この項、ぴあ映画生活より転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
イスタンブールで要人警護の職務を終えた元CIA秘密工作員ブライアン・ミルズは、ホテルのロビーで元妻レノーアと娘キムを迎え入れる。彼の願いはこの休暇で家族の絆を完全修復することだった。
だが翌日、イスタンブールの名所のバザールに二人で出かけたブライアンとレノーアに、不気味な影が忍び寄る。2年前、パリでブライアンに息子たちを殺害され、怒りに燃える初老のアルバニア人、ムラドが大勢の手下を引き連れ、復讐計画を企てていたのだ。不審な尾行車を察知したブライアンは、ホテルに戻るように耳打ちしたレノーアをバザールの入口で下ろし、一味との怒涛のカーチェイス、そして激烈な乱闘に身を投じていく。

しかしバザールの迷宮のような路地で立ち往生したレノーアを人質に取られ、彼女の身を案じて抵抗をやめたブライアンは、ホテルのプールにいるキムにその場所を離れ、ブライアンの部屋に隠れるよう携帯で連絡する。
レノーアとともに車に乗せられたブライアンは、頭に麻袋を被せられて視界は完全に失われていたが、時間をカウントし、車の進行方向や速度、周囲の物音をくまなくチェック、自分たちがどこに連れて行かれるかを分析していた。薄暗い地下室に監禁されたブライアンは、隠し持っていた緊急用の超小型電話を取り出し、からくも追っ手から逃れて身を潜めていたキムにアメリカ大使館に避難するように告げるが、キムは危機に陥った両親を助けたい一心で大使館行きを拒絶、ブライアンの指示を仰ぐ。

そんな娘にブライアンは、様々な警護用アイテムが詰まったアルミケースからイスタンブールの地図を取り出させる。続いてキムに手榴弾を爆発させ、その轟音を手がかりに自分が囚われている場所を絞り込んでいく。
まもなくムラドが地下室に現れ、ブライアンの目の前でレノーアのノド元を刃物で切り裂き、血を流す彼女を逆さ吊りにする。ムラドがその場を立ち去ると、ブライアンは必死に両手の拘束を解こうと試みる。レノーアが絶命するまでに残された時間はわずか30分。しかも、このとき既にキムの身にも敵の魔手が迫っていた……。

1作目も観たが元CIAだった男をリーアム・ニーソンが演じるのだが、アクション俳優とのイメージの無い俳優だったので体を張って家族を守るという設定が新鮮だった。
2作目が製作されたのがこれだが、ストーリー的にも前作でブライアンに殺害されたアルバニア人が「リベンジ」するというのが今回のポイント。冒頭でアルバニア人グループが出て来て復讐心を燃やすシーンがあり、最初から緊迫感が高まっている反面、ブライアンの家庭状況も示されている。元妻が現夫との関係がギクシャクしていたり、娘が車の免許取得とカレシとの交際に夢中になって父をやきもきさせたりと、洋の東西を問わずバツ1中年男の悲哀が垣間見られる。
だが、ここで凄かったのは、ブライアンが相手を倒すシーンより彼が元妻と共に拉致されて連れ去られる間に、目隠しされていたにも関わらず正確に場所を突き止める場面だ。カーブの数や周囲の生活音などから巧に位置を割り出しただけではなく、隠し持っていた超小型携帯電話で娘に指示を出すなど、この辺は熟練した元CIAエージェントを伺わせる凄さを描いていた。
そして何よりCIAをリタイアした彼がイスタンブールで要人警護の仕事を終えて、家族が合流して来たのを待ち伏せていたテロリスト。ここから彼の家族愛が前面に出て、元妻と娘を守るためには手段を選ばない。そうした展開の中で、免許取得前の娘に強奪したタクシーを運転させて市内を疾走するのには笑った。そして、ラストでブライアンが娘が通う教習所に姿をみせるオチも愉快だった。

映像的にはイスタンブールでのロケ映像は中心で、市内のあちこちをカーチェイスで追い掛けたり狭い屋根の上での逃走劇ありで、この辺はリュック・ベッソンのテンポの早い展開がハマっていた。意外な?ヒットで2作目が製作されたので、今後シリーズ化されそうな感じもあり、リーアム・ニーソンのアクション・スターとしての側面に期待が膨らむ。


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