1995年公開のメル・ギブソン監督・主演の映画。
13世紀末のスコットランド独立のために戦った実在の人物、ウイリアム・ウォレスの物語で、実に177分、約3時間の大作歴史ドラマ。
しかし、一切、その長さを感じずに、一気に見せてもらった記憶がある。
メル・ギブソンといえば、当初、「マッドマックス」(’79)や「リーサル・ウェポン」(’87)のシリーズでブレイクしたアクション俳優・・といった印象が強い。
「マッドマックス」の世紀末の世界観は、「北斗の拳」に大きく影響を与えた・・とゆーか、登場する暴走族の革の上下にプロテクター・・とゆースタイルは「北斗の拳」のケンシロウや悪役そのまま・・。
シリーズ3作目、「マッドマックス/サンダードーム」(’85)のメル・ギブソン演じるマックスの格好は、あきらかに南斗白鷺拳の使い手、南斗六聖拳の1人で「仁星」をもつ”盲目の闘将”シュウとそっくりで、両作品を知ってる人は、ぜひ見比べてもらって、ニンマリして欲しいトコロ。
しかし、近年は監督としても活躍、この「ブレイブハート」の他にも「顔のない天使」(’93)、「パッション」(’04)、「アポカリプト」(’06)などの作品を手がけ、「ワンス・アンド・フォーエバー」(’02)では製作に携わっている。
自身が敬虔なカトリック信者で、家族愛や祖国への忠誠など、「愛」や「勇気」といった、信仰的でストレートなテーマを扱った作品が多い。
「パッション」などは、イエス・キリストが十字架につけられる過程を忠実に映画化しており、その過激な拷問などの描写に、ショック死した者も出たという。
確かにあれは、かなりえげつなかった・・。
この「ブレイブハート」も、実在の人物を史実に基づいて描いているが、あくまでもフィクションであり、大いに歴史的事実との相違があるそうだ。
しかし、そうした歴史を背景として、見事なまでに、祖国独立のために戦った男の生き様が描かれており、そんな瑣末なコトはどーでもよくなるほど、作品中の”ウイリアム・ウォレス”という男に惚れ込んでしまう。
ラストは感動!
事実、この作品は監督賞、作品賞をはじめ、5部門(!)でアカデミー賞を受賞している。
メル・ギブソンは避妊や中絶にも反対する熱心な純潔運動家であるが、2009年に長年連れ添い、7人の子をもうけた妻と離婚、その翌月、恋人が出産・・。
不倫相手の妊娠がバレて、離婚するコトになったのか・・?
躁と鬱をくり返す双極性障害に罹っており、飲酒運転の上、スピード違反で逮捕される・・といった報道も記憶に新しい。
「パッション」の公開で、相当ユダヤ人団体からのバッシングもあったようだが、なかなか宗教的にはデリケートな内容を扱った映画だけに、賛否は分かれるトコロだろう・・。
純潔運動家が不倫、離婚とは、嘆かわしい・・。
敬虔なクリスチャンも、信仰だけでは、家庭はどーにもならんかったようだ・・。
しかし、作品はまた別・・必見の名作です。