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Peace Waveの平和な日々~行く雲、流れる水のように~

気が向いたら、ボチボチ更新しようかと・・。(笑)

世界最速のインディアン

2011年01月07日 | 映画・ドラマ

原題は「The World's Fastest Indian」で、1000cc以下のオートバイの地上最速記録保持者バート・マンローの実話に基づいた映画。

本名、ハーバート・ジェームス・マンローで、劇中、アンソニー・ホプキンスが演じている。

「インディアン」とは、彼が乗るバイク、1920年型インディアン・スカウトのコト。

 

1960年代、ニュージーランドの南端に位置する田舎町、インバーカーギルに住む67歳のバートの夢は、アメリカはユタ州ボンネビルソルトフラッツで世界最速記録に挑むコト。

1人、愛車の改造に取り組み、資金難の中、街の仲間の協力を得て渡米、インバーカーギルからボンネビルまで、様々な人たちと出会いながらタイムトライアルに参加するまでをロードムービー風に描いている。

 

素朴な田舎の老人が、世界最速記録に挑むバイカー・・という設定で、実話を元にしているとはいえ、多分に道中の珍事は脚色されているようである。

しかし、実際に67歳の老人が世界最速記録打ち立て、いまだに破られていない(!)・・という事実を語る最後のモノローグは、感動を新たにしてくれる。

 

劇中、「もし人が夢を追うのをやめたら、それは野菜と同じだ」というバートのセリフがあるが、年をとっても、夢を追い続けていたいものだ。

人は、年齢を重ねるコトが”老いる”コトではなく、夢を追い求める精神を失った時、本当のイミで老いてしまうのだろう。

 

ちなみにバートは、1978年1月6日に78歳で亡くなるまで、9回、地球の裏側からボンネビルまで赴き、記録に挑戦し続けたという。

2006年、アメリカ・モーターサイクル協会のオートバイ殿堂入り。

 

2005年のニュージーランドとアメリカの合作映画で、殿堂入りを果たしたのは、この映画に因るトコロが大きいのかも・・。

 

オススメです。


庭から昇ったロケット雲

2010年12月20日 | 映画・ドラマ

原題は「THE ASTRONAUT FARMER」 

子どもの頃から宇宙飛行士になるのが夢だったビリー・ボブ・ソーントン演じる主人公のチャーリー・ファーマー

空軍パイロットを経てNASAの宇宙飛行士訓練プログラムに参加していたが、父の急死により、実家の農場を継がざるを得なくなる。

それでも夢をあきらめ切れず、家族に支えられ、自作のロケットでの宇宙行きを計画する・・というストーリーで、一瞬、実話か?・・と思わせる。

 

ロケットを作る彼を、妻、オーディと3人の子どもたちが支える姿が美しい。

特に15歳の息子、シェパードには、専門知識を教え込み、エンジニアに育てあげた挙句、おまえが必要だと学校から連れ出してしまう。

それでも、子どもたち全員、誰もがイヤイヤではなく、喜んで父の夢に協力しているトコロは教育の賜物だろう。

 

私財を投じ、借金だらけになり、友人にも見放される。

国からは違法だと通告され、FBIに監視される。

マスコミからはカルトだと騒がれ、おまけに打ち上げは失敗し、ケガで入院・・。

 

ついに家族を傷つけてきたコトに心が折れて、夢をあきらめかけたその時、妻の言葉に励まされ・・。

 

「夢をあきらめないコト」+「家族愛」・・といったテーマだが、単なる自分のエゴに付き合わせる父親ではなく、子どもたちに、たとえ、失敗したとしても夢をあきらめなかった姿を見せる・・という”家族みんなの夢”に昇華していく過程が心あたたまる映画。

 

2008年公開時は、まったくチェックしてなかったが、先日、深夜枠でTVでやってたのを見て、なかなかいい映画だな・・と思わされた。

 

”自分の夢”―独善になってないかな・・?

 

 


坂の上の雲

2010年12月06日 | 映画・ドラマ

「まことに小さな国が 開化期を迎えようとしている。

四国は伊予・松山に3人の男がいた。

この古い城下町に生まれた秋山真之は、日露戦争が起こるにあたって、勝利は不可能に近いといわれたバルチック艦隊を滅ぼすに至る作戦を立て、それを実施した。

その兄の秋山好古は、日本の騎兵を育成し、地上最強の騎兵といわれるコサック師団を破るという奇跡を遂げた。

もう1人は俳句・短歌といった日本の古い短詩形に新風を入れて、その中興の祖となった俳人・正岡子規である。

彼らは明治という時代人の体質で、前をのみ見つめながら歩く。

登っていく坂の上の青い天に、もし一駄の白い雲が輝いているとすれば、それのみを見つめて坂を上ってゆくであろう・・」

 

―という冒頭のナレーションではじまるNHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」第2部がスタートした。

封建の世から目覚めたばかりの日本が、そこを登ってさえ行けば、やがては手が届く・・と思い焦がれた欧米的近代国家というものを「坂の上の雲」に例えた”切なさ”と”憧憬”をこめたタイトルで、「雲」に例えたのは、やはり、つかむコトは出来ない・・とゆーコトであろうか・・?

原作も全8巻の長編歴史小説で、『竜馬がゆく』とならぶ、司馬遼太郎代表作。

日本特有の精神と文化が、19世紀末の西洋文化に対し、どのような反応を示したかを、正面から問うた作品といえよう。 

 

自分もずい分前に読んで、細かい内容は忘れてしまったが、ごく大まかなあらすじは、ナレーションの内容で事足りるだろう。

 

日清日露戦争と大国を相手に戦い、勝利した頃の日本を舞台としているため、戦争賛美の内容になるおそれがあるとの思いから、生前、司馬は映画やドラマなど、いかなる二次使用も認めていなかったため、もちろん、初のドラマ化。

自身の戦争体験から、「どうして日本はこんな国になってしまったのか・・?」という思いが歴史小説執筆の動機にもなっている司馬にとって、戦争を賛美するなど、もってのほかであろう。

 

そこに描かれる明治の人間たちは、冷徹な目で現実を分析し、しかし、夢と希望をもって前向きに時代を生きた。

大国を相手に勝てたのは、そうした現実認識と、度重なる幸運があったからであり、当時の日本の国力で、総力戦・長期戦になったトコロで、絶対に勝ち目はない!・・という認識を、戦争をした当の政府も軍部ももっており、早い段階で有利な状況下をつくり、講和に持ち込む・・というのが、開戦と同時にあったシナリオだった。

 

しかし、その勝利によって、「日本は神国で絶対負けない!」、「神風が吹く!」・・という、おかしな熱病に国全体がおかされ、狂気のまま、太平洋戦争に突き進んでいってしまった・・。

 

まあ、「神国」、「神風」というのは、ちと行き過ぎかもしれないが、何らかの神の摂理でもあったかのような運勢が、この頃までの日本にあったのは間違いないようだ。

それは作戦参謀として日露戦争に参加した主人公・秋山真之の人生を見るコトで、なおいっそう、はっきりと見えてくる。

事実、真之はアメリカ留学中に米西戦争を観戦武官として視察、アメリカ海軍がキューバの港を船を自沈させて閉塞する作戦を見ており、この時の経験が日露戦争における旅順港の閉塞作戦に生かされたと言われる。

 

あたかも、幕末動乱の時代に、天が龍馬を遣わしたごとく、日露戦争を日本に勝利させるべく、秋山真之という青年を遣わした・・。

(もちろん、1人で戦争は出来ないので、その他多くの人々の力があったのは言うまでもないが・・

 

極東にまで、その支配力を及ぼそうとしていた欧米列強は、明治維新を経て、国際社会に躍り出た日本という国を、これを機に認めざるを得なくなった。

 

もし、日本がこの戦争に負けていたら、今、はたして「日本」という国は存在しているだろうか・・?

世界の果てにある、東洋の小さな島国が大国を破ったという事実は、アジア諸国にも勇気を与え、大きく影響を及ばしたコトだろう。

 

大東亜共栄圏は、そのリーダーシップのとり方を誤ったが、今も―特に、ここ最近のアジア情勢は、日本がリーダーシップをとり、正しい方向へ導くコトが求められていると思うのだが・・。

こう国内がまとまらないとねぇ・・。

 

このドラマを通して、この時代を見る時、少なからぬ”切なさ”と”憧憬”をもってしまうのである・・。

 


てっぱん

2010年09月28日 | 映画・ドラマ

先週、好評のうちにおわったNHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」に続く、昨日からはじまった朝の連ドラ。

ドラマの時間帯が、8時に繰り上がってから2作目、通算83作目(!)のシリーズになるという。

実は「ゲゲゲの女房」の初回の視聴率は、朝ドラ歴代最低の14.8%だったそうだが、それを大きく上回り、初回は18.2%と、好スタートを切ったようだ。

 

広島県尾道市で生まれたヒロイン・村上あかり(瀧本美織)の実の祖母との出会いから物語ははじまる。

進路に悩むあかりは、吹奏楽部に所属しており、トランペット奏者になりたいという夢をもつが、トランペットを海に捨てようとするおばあさんを見かけ、海に飛び込んで、トランペットを拾う。

そのおばあさんが、実は、今までまったく知らずにいた、あかりの実の祖母!

大阪から娘―すなわち、あかりの母を探しに来た田中初音(宮司純子)で、あかりが村上家の養子であるという出生の秘密も、その時にはじめて知る・・というのが、今日の第2話までのストーリー。

 

まあ、大阪出身で広島在住の自分が、なんのコトはない、ただ広島大阪てっぱんお好み焼き・・とゆーキーワードに惹かれたとゆーだけなのだが、これから祖母のいる大阪へ行くようで、ちょっと今後の展開が気になるトコロ・・。

 

キャッチコピーは「かならず腹はへる。かならず朝は来る。」

確かに・・。

 

これだけメディアも多様化した時代、かつて、誰もが見て、国民的なブームを巻き起こし、新人女優の登竜門・・といわれた頃の勢いは、既にないかもしれないが、この時間帯の連ドラの(特に主婦層への)人気と、明るく、前向きで元気なヒロインをとりまくストーリー・・という基本路線は変わらない。

日曜日には「サザエさん」大晦日には紅白・・とゆー慣習化された”定番”の安心感があるのだろう。

 

・とはいえ、自分も「ゲゲゲの女房」から見出したクチだが・・。

あんまり、お客さんの間でも評判なんで、話のネタに・・。

 

―で、ハマってしまった・・。

 

まあ、もともと、水木しげるや妖怪は大好きなので、ムリもないか・・。

 

さて、今回は、どーかなぁ・・?

 

 

 


50回目のファーストキス

2010年09月21日 | 映画・ドラマ

タイトルからして、なんともナンパな、いわゆる”ラブコメ”。

まず、レンタルで借りたり、まして、映画館にわざわざ見に行く気にはならない作品だろーが、それだけに、この映画との出会いに感謝したい。

 

たまたまTVの深夜枠で放送されてて、何気な~く見たのだが、感動・・とゆーより、実に深い感銘を受けた。

 

原題は「50First Dates」

一見、イミ不明なタイトルだが、ドリュー・バリモア演じるルーシーは、事故で、事故後の記憶が1日しかもたない短期記憶喪失障害。

そんなルーシーに恋するコトで、束縛を嫌うプレイボーイのヘンリー(アダム・サンドラー)は、自らの夢も捨てて、彼女との愛に一途に生きようとする・・というストーリー。 

つまり、たとえ50回目でも、ルーシーにとっては、はじめてのデートになるワケである。

 

毎日、事故に遭った日の朝に記憶がリセットされる彼女に、ヘンリーはビデオを作って見せる。

事故に遭い、記憶障害になったコトを知らせ、2人が付き合っているコトを記録をしたビデオである。

それを毎朝見て、自分の感情を整理し、そして、またルーシーは”はじめて”出逢ったヘンリーに”はじめて”恋をする・・。

しかし、翌日には、もうそのコトを忘れてしまうのだから、厄介だ・・。

 

毎日毎日、来る日も来る日も、ヘンリーは、ルーシーが自分に恋するように、あの手この手を使って努力するワケだ。

 

同じストーリーをシリアスにやったら、とても”重い”映画になってしまうが、基本、コメディで、ヘンリーが遊び人のプレイボーイという設定なので、ハワイというロケーションも手伝って、全編とても明るく、面白おかしくストーリーは進んでいく。

言い方は悪いが、ちと”軽い”感じ・・。

 

しかし、扱ってるテーマは、間違いなく「永遠の愛」だなぁ・・と 感じさせられた。

 

この努力を男性諸氏のみならず、女性もともに出来れば、結婚生活は間違いなく、うまくいくだろう。

あわよくば、毎日リセットされるルーシーの記憶と、ヘンリーの愛する努力の両方を、2人が持ち合わせるコト・・。

 

これが「永遠の愛」の秘訣ではないだろうか・・?

 

―そんなコトを真剣に、”重~く”考えさせられた、”軽~い”映画であった。

 

ぜひ、”軽~く”ご覧あれ。

 


ブレイブハート

2010年09月17日 | 映画・ドラマ

1995年公開のメル・ギブソン監督・主演の映画。

13世紀末のスコットランド独立のために戦った実在の人物、ウイリアム・ウォレスの物語で、実に177分、約3時間の大作歴史ドラマ。

しかし、一切、その長さを感じずに、一気に見せてもらった記憶がある。

 

メル・ギブソンといえば、当初、「マッドマックス」(’79)や「リーサル・ウェポン」(’87)のシリーズでブレイクしたアクション俳優・・といった印象が強い。

「マッドマックス」の世紀末の世界観は、「北斗の拳」に大きく影響を与えた・・とゆーか、登場する暴走族の革の上下にプロテクター・・とゆースタイルは「北斗の拳」のケンシロウや悪役そのまま・・。

シリーズ3作目、「マッドマックス/サンダードーム」(’85)のメル・ギブソン演じるマックスの格好は、あきらかに南斗白鷺拳の使い手、南斗六聖拳の1人で「仁星」をもつ”盲目の闘将”シュウとそっくりで、両作品を知ってる人は、ぜひ見比べてもらって、ニンマリして欲しいトコロ。

 

しかし、近年は監督としても活躍、この「ブレイブハート」の他にも「顔のない天使」(’93)、「パッション」(’04)、「アポカリプト」(’06)などの作品を手がけ、「ワンス・アンド・フォーエバー」(’02)では製作に携わっている。

 

自身が敬虔なカトリック信者で、家族愛や祖国への忠誠など、「愛」や「勇気」といった、信仰的でストレートなテーマを扱った作品が多い。

「パッション」などは、イエス・キリストが十字架につけられる過程を忠実に映画化しており、その過激な拷問などの描写に、ショック死した者も出たという。

確かにあれは、かなりえげつなかった・・。

 

この「ブレイブハート」も、実在の人物を史実に基づいて描いているが、あくまでもフィクションであり、大いに歴史的事実との相違があるそうだ。

 

しかし、そうした歴史を背景として、見事なまでに、祖国独立のために戦った男の生き様が描かれており、そんな瑣末なコトはどーでもよくなるほど、作品中の”ウイリアム・ウォレス”という男に惚れ込んでしまう。

ラストは感動!

 

事実、この作品は監督賞作品賞をはじめ、5部門(!)アカデミー賞を受賞している。

 

メル・ギブソンは避妊や中絶にも反対する熱心な純潔運動家であるが、2009年に長年連れ添い、7人の子をもうけた妻と離婚、その翌月、恋人が出産・・。

不倫相手の妊娠がバレて、離婚するコトになったのか・・?

 

躁と鬱をくり返す双極性障害に罹っており、飲酒運転の上、スピード違反で逮捕される・・といった報道も記憶に新しい。

「パッション」の公開で、相当ユダヤ人団体からのバッシングもあったようだが、なかなか宗教的にはデリケートな内容を扱った映画だけに、賛否は分かれるトコロだろう・・。

 

純潔運動家が不倫、離婚とは、嘆かわしい・・。

 

敬虔なクリスチャンも、信仰だけでは、家庭はどーにもならんかったようだ・・。

 

しかし、作品はまた別・・必見の名作です。

 

 

 


ミリオンダラー・ベイビー

2010年08月30日 | 映画・ドラマ

「ミリオンダラー・ベイビー」は、2000年に出版されたF.X.トゥールの短編集、『ROPE BURNS~STORIES FROM THE CORNER~』の中の作品が原作。

 

この小説の冒頭にこうある。

「For God、the Eternal Father、and for Dab Huntley、my daddy in boxing.」

(神と、永遠なる父と、そして私のボクシングの父、ダブ・ハントリーに捧ぐ)

 

F.X.トゥールはペンネームで、本名はジェリー・ボイド

―そう、この作品は、先日紹介した、全米ボクシング界にその名を轟かせた、ダブ・ハントリーとコンビを組むカットマンのジェリーが、はじめて出した小説なのである。

(カテゴリー/格闘技:「最高のチーム」参照http://blog.goo.ne.jp/kinto1or8/e/dd47865ff92575a701f4733833786f16

 

ジェリーは長年の小説家になる夢を、70歳にして叶えたのだ!

 

ジェリーは短編集の作品すべてにボクシングのトレーナーを登場させていたが、そのモデルは相棒のダブ・ハントリーその人だった。

 

映画に登場する、モーガン・フリーマン演じる元ボクサーと、クリント・イーストウッド演じるトレーナーは、ダブとジェリーのコンビそのものなのだ。

 

2人が出会ってから21年、7度のタイトルマッチを経験していたが、いまだ、アマチュアの選手を1から鍛えて世界チャンピオンにする・・という夢は叶えられていなかった。

弱気になるダブに、ジェリーは自分の小説を見せた。

 

「何度KOされても立ち上がる、ボクシングは人生そのものだ。それを教えてくれたのはあんただ!あんたが俺の夢を叶えてくれたんだ!

ダブ!これからだ!今度は俺たちの夢を叶えるんだ!

 

―しかし、2人の夢は叶わぬまま、ジェリーは72歳で亡くなった。

その2年後、小説が映画化。

出版当初、その暗い内容から映画化は難しいと思われていたのだが、クリント・イーストウッドが監督・主演を引き受け、映画化が決定。

「ミリオンダラー・ベイビー」は2004年アカデミー賞作品賞に輝いた。

 

死んでも立ち上がる「KOされない心」という最高のプレゼントをジェリーから受け取ったダブは、67歳になった今も、世界チャンピオンを育てる夢を持ち続けながら、現役のトレーナーを続けているという。

 

「Mo Chúisle」(モ・クシュラ)

―「おまえは私の愛する者、おまえは私の血」

 

その衝撃的なラストなど、いろいろ物議をかもした作品であるが、こうした誕生秘話を知って、この映画を見ると、また違った味わいがあるのかもしれない・・。

 

 

 

 


龍馬伝

2010年07月27日 | 映画・ドラマ

今、話題のNHK大河ドラマ「龍馬伝」の影響で、世の中はちょっとした龍馬ブームだ。

スーパーやコンビニの店頭には、「龍馬」の名を冠したスナック菓子などの商品が多く見られる。

 

福山雅治演じる坂本龍馬をはじめ、香川照之演じる岩崎弥太郎大森南朋武市半平太など、魅力的なキャスティングも、ブームに大いに貢献している。

佐藤健岡田以蔵もなかなかのハマリ役!

何度も龍馬を演じた”龍馬好き”で知られる武田鉄矢勝海舟・・てトコロが、またニヤリとさせる。

高橋克実西郷は意表をつかれたが、結構、雰囲気出てるし・・。

 

今回の大河ドラマ、「龍馬伝」は、途中から見ても楽しめるように4部構成になっているそうだが、4部それぞれに登場する4人のヒロインも旬の女優さんが演じて話題となっている。

 

尊皇攘夷を掲げながらも、旧態依然とした主従関係から自由であり得なかった武市ら土佐勤王党と、そうした一切のしがらみから抜け出し、脱藩した龍馬らとの対比で見せてくれたドラマ作りは見事で、思わず唸ってしまうほど。

 

TV放送は既に第29回「新天地、長崎」から第3部「SEASON3 RYOMA THE NAVIGATOR」―がはじまり、いよいよ風雲急を告げる、緊迫した幕末のクライマックスへ突入・・という雰囲気で、どこか、今までのように優しく、飄々としたイメージの”福山”龍馬はなりを潜め、鬼気迫る演技が続くといった印象だ。

トーマス・グラバーら外国商人の思惑も描かれ、欧米列強から植民地化せんと狙われる日本で、日本人同士が薩摩だ、長州だと相争う様を「まるで鳥小屋の中で、ニワトリ同士がケンカしちぅようぜよ!!と、龍馬が一喝するシーンはしびれた・・。

どこででも、そーゆーちまちました小競り合いはあるからねぇ・・。

 

最後は龍馬が暗殺される・・という史実に変わりはないワケで、第4部は、諸説ある龍馬暗殺の犯人探しのミステリー的な要素が盛り込まれる・・とゆー話・・。

京都見廻り組による犯行という説が有力だが、”諸説ある”・・とゆーコトは、それだけ動機がある者が多い・・とゆーコトでもある。

 

龍馬は自らしたためた手紙や写真などの1次資料が多く、28歳で脱藩してから33歳で暗殺されるまでの5年間、どんな足跡を辿ったか年表が作れるほど。

しかし、一切資料など存在しない、神戸海軍操練所が閉鎖されてからの、いわゆる”空白の4ヶ月間”があり、史実には忠実に、しかし、ドラマとして、ここをいかに面白く見せられるか?・・とゆートコロで、今後の展開も目が離せない。

 

自分の進むべき道を示してくれた師・勝は罷免され、「日本の海軍を作る!」・・という夢の拠り所であった海軍操練所もなくなった龍馬の挫折感はいかばかりであったろうか? 

一介の脱藩浪士で、何の後ろ盾もない龍馬は、いかに大言壮語しようが、薩摩藩のあり方まで意見するのはおこがましい・・と、西郷ら、薩摩藩士から軽く扱われる始末・・。

しかし、当然といえば当然の話である・・。

 

カステラのレシピが海援隊の資料として残っているそうだが、何の経済的な基盤もない海軍操練所の面々が借金のため、あちこちを回りながら頭を下げたり、カステラを作って商売をしようと奔走するエピソードも描かれ、妙な親近感を感じさせてくれる。

 

「土佐のいも掘りともなんともいわれぬ居候に生まれて、一人の力で天下動かすべきは、これまた天よりすることなり。こう申しても決して決してつけあがりはせず、泥の中のすずめ貝のよふに、常に土を鼻の先につけ、砂を頭へかぶりおり申候。」

 

・・という、姉・乙女に宛てた龍馬の手紙の有名な一節が浮かんでくる。

 

しかし、伊勢谷友介高杉晋作は、

「カッコよすぎるやろ・・

 

・・と思わずツッコミを入れてしまったが、すかさず、奥さんが

「龍馬もでしょ・・?

 

・・確かに・・。

 

最初、キャスティングを聞いた時は、「えーっ・・!!?」・・て感じだった”福山”龍馬に、既に、えら~く馴染んでしまっている自分がいた・・。

 

―思えば、もう第1部・・いや、第1話からかもなー・・。


トイ・ストーリー3

2010年07月20日 | 映画・ドラマ

先日、奥さんとレイト・ショーで見に行ってきたが、まさか3作目が作られるとは思いもよらなかった作品。

「トイ・ストーリー」は、もちろん、好きな映画であるが、見たのはもう10年以上前。

内容もすっかり忘れてしまってるくらい・・。

 

しかし、1、2を見なくても、この作品だけでも十分に楽しめる。

 

主人公の少年アンディも17歳で、もう大学へ行く歳になり、今まで遊んで来た玩具たちと別れの時が来る・・とゆー、ちょっと切ないストーリー。

―いや、「トイ・ストーリー」の主人公といえば、やはり、ウッディバズ・ライトイヤーのコンビか・・。

 

ピクサーのアニメは名作揃いで、この「トイ・ストーリー」をはじめ、「ファインディング・ニモ」「Mr.インクレディブル」は家族愛や親子愛、「カーズ」では人生という、とても深いテーマを扱い、どれも単なる子ども向けのアニメではなく、大人の鑑賞に耐えうる作品になっている。

この作品もちょっとホロッとさせる、なかなかの名作。

 

それにしてもCG技術の発達には驚かされる。

アニメとはいえ、手に汗握るシーンの連続だ。

 

作品のカギを握るロッツォの存在は、愛されなかったコトが、大きな恨みになってしまうコトも感じさせる。

トトロが友情出演してるのもなかなか憎い・・。

ジブリとピクサーは長年の付き合いで、宮崎駿がおもちゃでなら・・と出演OKを出したそうだ。

 

ああ、子供の頃、遊んだ玩具たちは今どこに・・なんて、ちょっと感傷的な思いになってしまった・・。


ショーシャンクの空に

2010年07月15日 | 映画・ドラマ

1994年に公開されたアメリカ映画。

監督・脚本を手がけたフランク・ダラボンの初監督作品だそう。

はじめてメガホンをとった作品があの出来映えとは、驚嘆する他ない。

結果、受賞こそしなかったが、アカデミー賞では作品賞をはじめ、主要7部門にノミネートされた。

 

原作は「スタンド・バイ・ミー」「グリーンマイル」スティーブン・キングの小説で、原題は「Rita Hayworth and Shawshank Redemption」(邦題「刑務所のリタ・ヘイワース」)。

映画のもともとのタイトルは原作と同じだったが、直訳すると「リタ・ヘイワースとショーシャンクの贖い」となり、リタ・ヘイワースのドキュメンタリーと勘違いされたため、「The Shawshank Redemption」となったという・・。

 

ちなみにリタ・ヘイワースとは、例のポスターの女優である。

途中で「恐竜100万年」ラクエル・ウェルチにとって変わられるが・・。

 

公開当初は「フォレスト・ガンプ/一期一会」「パルプ・フィクション」「スピ-ド」など、同時期に公開された話題作におされ、興行収入は赤字だったそうだが、ビデオ販売され、レンタルがはじまると一気に口コミで噂が広がり、注目された。

自分もビデオで見たクチ・・。

 

近所のTUTAYAでは「見てない人は、人生損してます!」とまで書かれておすすめされていたが、見てもらったら、必ずやその理由に納得するであろうヒューマン・ドラマの傑作!

個人的にもベスト3には入る大好きな作品だ。

 

無実の罪で刑務所に入れられるという絶望的な状況にあっても、決して希望を失わない主人公、アンディを演じたティム・ロビンスの姿には、何か高貴な聖人の雰囲気さえ漂っている。

 

それは1杯のビールであったり、音楽であったり、本であったり、勉強して資格をとるコトであったり・・。

刑務所の囚人という、何ひとつ自由にならない身でありながら、決して夢や希望という”心の自由”を奪われるコトのないアンディに感化され、まわりの囚人たちも変わっていく。

その生き方に、誰しも感銘を受け、勇気づけられるコトだろう。

 

―かと言って、声高に叫んだり、扇動し、煽るようにアジテートするワケではない。

(無論、刑務所の中で、そんなコト出来るワケはないが・・

 

ただ静かに微笑みながら、自らの生き様で、まわりを感化していくのだ。

それは”人格の力”とでも言おうか・・。

まさしく、希望の伝道師である。

 

さわやかなラストは感動。

大どんでん返しに胸がすくコト間違いなし!

 

まだ見たコトがない・・とゆー人は、まあ、1ぺん見てみんさい・・。

見ないと人生損する・・とまでは言わないけど、見て、損はない。

 

間違いなく、いい映画です!