「雑居時代」。大原麗子の魅力満載が、大坂志郎に

　ちー坊とのコンビが話題を呼んだ「パパと呼ばないで」の視聴率狙いの作品なのは見え見えだったが、だからと言って続編にせず、新設定でのドラマということで、当時のスタッフの意気込みが感じられる
　今なら当たったドラマは全て続編で処理。
　石立鉄男 、大坂志郎、杉田かおる、川口明の前回のメンバーに大原麗子 、富士真奈美、山口いづみ:が競演。
　女性上位の家庭に同居した貧乏カメラマン（石立）の若い男を中心に繰り広げるドタバタ騒動を、人情豊かに描いている。　
　反発し合いながらも引かれていく（石立ろ大原）というストーリーが、本来なら「わざとらしい」と一括するところだが、石立という俳優の前では、むしろそれが自然だから不思議だ。
　そして、大坂志郎の日本のお父さんぶり。娘４人に遠慮しながらも娘の幸せを願うといったそんな気持ちが画面を通じて伝わる演技力、大坂志郎さんは日本で初めてキスシーンをした俳優さんだって知ってた？　当時はガラス越しでも衝撃だったらしい。
　とにかく石立ドラマは人生に行き詰まった時に、気持ちを軽くしてくれる魔力を秘めている。
　杉田のおしゃまぶり、川口の（結構可愛いんだと再認識）男気、山口の可憐さ、そして大原の美しい中にも芯があるという四姉妹。女性として誰に感化しるか？
　
　オンエア当時は大原麗子の綺麗さに引かれたが、今見直すと、やはり大阪志郎。ホームドラマは大阪志郎だ。