古力九段(25)と朴文尭五段(20)の中国勢同士が世界最強の座をかけて争うトヨタ&デンソー杯第4期囲碁世界王座戦の決勝3番勝負第2局が1月8日、中国・北京市の中国棋院で打たれ、白番の古九段が中押し勝ちし、2連勝でタイトルを獲得した。
第3期まではいずれも韓国勢が優勝しており、中国勢の優勝は初めて。古九段の世界戦制覇は2006年のLG杯、08年の富士通杯などに続き4回目。
(「日経e碁サロン」より抜粋)
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昨年8月に準決勝までが行われ、決勝進出は中国代表の2人。日本勢では張栩名人がベスト4に何とか食い込んだ棋戦でしたね。
古力九段は昨年の富士通杯でも優勝しており、日本主催の国際棋戦2つを制覇しました。古力九段にとって日本は幸運を運んでくれる、ありがたい国だと思っているかもしれませんね。
今回の対局地は中国棋院。当初は日本で行われる予定だったそうですが、日本棋院の判断で中国に決まったそうです。
日本で行われても中国棋士同士の対戦では、あまり盛り上がらないということでしょうか。残念ながら日本の囲碁ファンの層の薄さを痛感します。
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大相撲初場所は朝青龍の予想外の活躍で活気を見せています。相撲は日本の伝統文化ですが、上位の力士はモンゴル勢、欧州勢に席巻されている現状です。
私が小・中学生の頃は学校の昼休みや放課後など、校庭で相撲をとったりしていました。また町内の相撲大会というのもありましたね。
それほど相撲は身近にあったのですが、今の子供たちにその景色はまったくありません。
このような状況では当然ながら力士を目指す子供はほんの一握りでしょうし、日本の相撲界が海外勢に圧倒されるもの止むなしといったところです。
一方、囲碁界はどうでしょうか。日本の囲碁ファンは団塊世代以上が大半を占めており、日本を支える中心世代の囲碁人口は微少といえます。
日本囲碁界の地盤沈下は囲碁人口に比例した結果だと思います。
中韓囲碁界のの勢いは、国民が囲碁の価値を支持していることだと思います。
日本も囲碁を伝統文化と位置づけて、その価値を見直し、PRしていく活動が必要ではないでしょうか。