天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
画像をクリックすると拡大されます。

第22回富士通杯/山下・河野8強

2009-04-22 20:32:59 | プロ棋戦

 世界の強豪24人が戦う第22回世界囲碁選手権・富士通杯は4月11日に東京の日本棋院で開幕し、13日の2回戦を終えて、山下敬吾棋聖、河野臨九段の2人がベスト8に勝ち残った。

 日本の出場棋士は張栩名人、羽根直樹本因坊、高尾紳路十段、森山直棋九段、井山裕太八段を加え7人。2回戦から出場の山下を除く、6人全員が1回戦を突破したが、2回戦は2勝5敗だった。準々決勝は6月6日、ソウルで。山下は李昌鎬九段、河野は朴永訓九段の韓国勢と対戦する。

   (朝日囲碁Webより抜粋)

  ◇  ◇  ◇

1回戦では6戦6勝と近来にない好成績でしたが、2回戦では2勝5敗と残念な結果となりました。
それでも山下・河野の両者がベスト8に進出、準々決勝以降の活躍が期待されます。

準々決勝進出者の国別は韓国:4人、中国2人、日本2人となっており、韓国勢が優勢のようです。
また年齢は下記の通りですが、国際棋戦では20代が主流になっていますね。

・李 昌鎬 九段(33・韓)
・常  昊 九段(32・中)
・山下敬吾 九段(30・日)
・河野 臨 九段(28・日)
・李世ドル 九段(26・韓)
・朴 永訓 九段(24・韓)
・朴 文尭 五段(20・中)
・姜 東潤 九段(20・韓)

  ◇  ◇  ◇

国際棋戦における日本勢の沈滞がここ10年ほど続いています。
囲碁ファンからは「棋士の努力が足りない」、「棋院の対応がまずい」等々、不満が聞こえてきます。
確かにそういった問題もあるでしょうが、深刻なのは囲碁人口の減少だと思います。

団塊より上の世代ですと、男性の2割程度は囲碁を打ったことがあると思われます。
職場や町内のどこからでも石音や駒音が聞こえてくるように、囲碁・将棋は成人男性にとって最も身近な趣味でした。
プロ棋士や棋院の動向なども、一部の上級者を除いてはあまり関係はなかったでしょう。

それが団塊世代以下の世代になると、すっかり様相は変わってしまいました。
ある程度のレベルなるには時間と労力を要する趣味は敬遠され、手軽で即物的な楽しみ方が多くなったように思います。
日本人のライフスタイルの変化に、囲碁は追従できなかったということでしょうか。

今後の囲碁人口拡大には子供と女性がキーポイントになりそうです。
こども達にとってはヒーローが、女性にとってはオシャレ感覚が必要でしょうね。

コメント