西洋音楽歳時記

旧称「A・Sカンタービレ」。07年には、1日1話を。その後は、敬愛する作曲家たちについて折に触れて書いていきます。

アンネ・ゾフィー・ムター

2007-06-29 09:36:10 | 音楽一般
今日は、バイオリニストのアンネ・ゾフィー・ムターの生誕日です(1963年)。
ムターというと、カラヤンを思い出します。14歳くらいでしょうか、天才少女現るといった感じで、彼女を世に送り出したのはカラヤンといっていいでしょう。モーツァルトの「バイオリン協奏曲第3・5番」がデビューレコードだったと思います。残念ながら、1・2・4番は録音されず、後にムーティが指揮して5曲をセットにして出されたと記憶しています。それはともかく、この3・5番の演奏はとても良いものだと思いました。のちにカラヤンは、ベートーベン、ブラームス、メンデルスゾーンなどを彼女と録音しました。カラヤンは、私がバイオリニストだったら、彼女のように弾くだろうとと言ったことがあります。バイオリニストとして当然のことながら、後にベートーベンのソナタを全曲録音しました。これも期待に違わない優れた演奏だったと思います。一昔前のバイオリニストとは違う現代的なベートーベン像が出ていたように思います。そのような中で、演奏会の模様を放送した時がありました。サラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」です。アドリブ的に演奏する所がありますが、そこのところを何かあっさり簡単に弾いていたように思います。もう少し抒情的に弾く弾き方もあるのではないか、そのような弾き方もあるのだろうか。今までに知っていた「ツィゴイネルワイゼン」とはずいぶんと違っているので驚いた記憶があります。ムターは、間違いなく現在の頂点に立つバイオリニストの1人でしょうが、どうもその記憶が最初に思い出されます。