西洋音楽歳時記

旧称「A・Sカンタービレ」。07年には、1日1話を。その後は、敬愛する作曲家たちについて折に触れて書いていきます。

雨-その2

2007-06-23 09:57:47 | 音楽一般
昨日久しぶりにこの梅雨2度目の雨が関東地方に、というよりもわが郷土に降りましたが、今日はすっかり天気も回復し、暑くなりそうです。
雨に因む曲として、ブラームスのバイオリン・ソナタ第1番があります。通称「雨の歌」と呼ばれていますが、これは第3楽章に自作のリート「雨の歌」(Op.59の3)を用いているためです。ブラームスには、この曲を含め、3曲のバイオリン・ソナタがありますが、もうひとつFAEソナタというのがあります。これは、ディートリッヒ(シューマンの弟子)とシューマンそれにブラームスの3人の合作で、4楽章からなる作品のうち、ブラームスは第3楽章を担当しています。当時最高のバイオリニストといわれたヨアヒムを歓迎するために作曲したもので、FAEというのはヨアヒムのモットーであるfrei aber einsam(自由にしかし孤独に)の頭文字を取ったものです。